合併浄化槽の意外な注意点 | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

 八ヶ岳南麓大泉の我が家の生活排水は合併浄化槽で処理されている。

 2019年度末の北杜市下水道普及率は人口ベースで約63%。意外に多くの方が下水道を利用しているのだが、近隣の方の意見を総合すると今後とも我が家の周辺に下水道が通る可能性はほぼゼロのようで、どうやら未来永劫にわたって合併浄化槽のお世話になりそうである。

 

(ハウステック社合併浄化槽「ハイバッキー」TKG5人槽 埋設工事を見たが想像以上にデカい)

 

 合併浄化槽は中を覗くと結構複雑な構造をしているうえに、送風ファンが24時間365日稼働していたりして結構緻密な機械だ。もっとも法律で3か月ごとに定期点検することが義務付けられているので故障とかの心配はそれほどしなくてもよい。

 

 先日いつもの浄化槽点検の方がいらしたので話を伺った。

 「合併浄化槽はどの位もつんですか」

 「まあ10年かそれ以上大丈夫ですね。むしろ浸透桝の方が先にダメになりますよ

 

 我が家は浄化後の排水を放流する水路が周辺にないので浸透桝を用いて敷地内に自然浸透させているのだが、モーター類の多い合併浄化槽よりただのがらんどうの浸透桝の方が先にダメになるというその理由は、おそるべきことに近くの樹木が水欲しさに根を伸ばしてきて浸透桝を詰まらせてしまうのだという。

 

 

 (浸透桝の蓋 周囲にはキウイとブットレアが植わっている)

 

 「根で浸透桝が詰まったらどうすればいいんでしょうか」

 「う~ん、どこかに別の浸透桝を設置するんでしょうね」

 うわ~、そんな場所ないよ。イザという時にはキウイかブットレア、あるいはその両方を伐採しなくてはいけないのか。

 

 にわかに不安になったある日、合併浄化槽から突然泡が噴きだした。別荘建築5年にして初めての現象である。

 

(汚い絵ヅラですみません)

 

 5年間で信じられないほど成長したブットレア、今年になって鬼のように徒長したキウイ。どっちが犯人かは分からないがついにその日がやってきたのか。

 

 絶望、不安、孤独、恐怖。

 実存的な、あまりに実存的な時間は泡の消失とともに1時間たらずで終了した。どうやら洗濯の際に間違って大量の洗剤を投入したことによる一時的な現象だったらしい。 

 とりあえずはホッとしたのだが、いつかその日が来るのかと思うと不安は尽きない。

 

 これから八ヶ岳南麓で暮らすことを検討されている方はくれぐれもご注意ください。

・ 合併浄化槽+浸透桝を利用する場合には桝の周囲に樹木を植えないこと

・ 浸透桝の増設が可能となるスペースを確保しておくこと(これは工務店も言ってたっけ)

・ 中古物件の場合は浄化槽排水の処理方法(水路放流か浸透桝か)をキチンと確認すること、浸透桝

 であれば詰まり具合や増設可能なスペースがあるかを確認すること

 

 

(わずか10センチから5年間で3m以上に成長したブットレア 栄養状態がよかったせいか)