新しい友「ブログ友」と神田司町で飲む | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

 

(神田司町のアイコン「みますや」)

 

 私は生来「わがままで人見知り」、「ケチのくせに衝動買い」という、世の中で最も友人ができにくいタイプの人間である。

 これまで同級生、同僚といった所属組織を通じた友人が数人いるが、5年前そらを飼ったことで、

「犬友」という新たな人間関係のカテゴリーができた。

 犬友は、気楽といえば気楽だ。同好の士だし、上下関係もクソもない。例えば週に2回コーヒーをよばれているハンナちゃんのご主人とはまるまる5年のつきあいになるが、お互いどこに勤めているかも知らないのである(ご主人は80歳になるが未だに現役だ)。

 
 そうこうするうちに(←慣用句として用いているだけで実際そうこうはしていません)、新たな友人ジャンルとして「ブログ友」ができた。
 初のブログ友は神田にお勤めのYさん、現役サラリーマンである。LINEでやりとりを始めたが、一度
お目にかかりましょう、ということで金曜に初デートをすることになった。
 
 デートの日が近づくにつれ、次第に胸がドキドキしてきた。
 困っちゃうな~ デイトに誘われて~  山本リンダのすごい古い歌が脳裏にこだまする。
 こんな気持ちはチュー坊の頃の初デート、高校時代ペンパルと初めて会った時以来でなんだか懐かしい。そういえば昨年生まれて初めて胃カメラを飲んだ時もこんな感じだったかもしれない。
 周囲の奴らが「胃カメラは、ほんとつらいっすよ」と散々脅すので意気地のない私は卒倒寸前、看護師さんが血圧を測ると200を超えていた。ああ、これで胃カメラは中止ね、とすがるように看護師さんを見つめると、
 「はい、大丈夫です。それでは服を着替えてくださ~い」って、どこが大丈夫なんじゃい。
 
 それはともかく、日々期待と不安にさいなまれた私は手あたり次第にブログ友デートの件を各所に伝えたところ、
・ 身だしなみは清潔に。前の晩は必ず入浴すること(子供じゃないっつうの)
・ なんだ、相手は男性ですか。な~んだ。じゃあ適当に飲めばいいんじゃないすか(・・・)
・ 宗教、投資、政治活動の勧誘はダメ。いや相手の方じゃなくてあなたに言ってるんです(はい!)
・ 万万が一ホモの場合は「もっと人を見る目を養え!」と叱ってあげなさい(ふざけんな!)
・ カネはまあ割り勘でいいんじゃないすか、一応年上だけど、年金生活だからね(ほっとけ)
・ 初対面なんだからしつこく何軒も誘わないこと(分かってますって)
等々、幾多の心温まるアドバイスを頂戴した。本当に余計なお世話、ありがとうございました。
 
 当日少しでも早くから飲めるように神田で飲むことにし、ゆ~っくり街をぶらつくことにした。目指すは神田司町、天丼の名店「八ツ手屋」界隈である(司町、八ツ手屋の記事は→ ここ)。
 
 17:00、地下鉄丸ノ内線荻窪駅から18駅、淡路町に到着した。時間はかかったが、一番安いルートである。定年生活は万事倹約です。
 65歳になるとこれも無料になるらしいから、お年寄りがやみくもに外出するのもうなずける。
 淡路町4番出口を上がると「みますや」のそばである。「みますや」は無意味に高く、かつ居心地の悪い店なのでパスしてこの近辺でデート店を物色することにした(みます屋界隈の記事は → ここ)。
 
 ブラブラしていると、以前「食いに来るリスト」入りしたジャズバー「Gugan」の前に出た。
 これは2軒目に行かずばなるまい、戦意はいやがうえにも高まる。
 
(8月に撮った写真 今は注意書きはない)
 
 15分ほどウロウロして、みます屋の並び「割烹あい川」を晴れ舞台に選んだ。
 決め手は店構えのわりにそんなに高くないこと、既に開店していたこと、そして店内を覗き見るとわずか3席のカウンター席があること、これはデートの場として理想的ではないか。いきなり対面で飲むのはなんとも気恥ずかしい。
 
(こざっぱりした佇まい 「営業中」の札が燦然としている)
 
 Yさんに場所を伝え待つこと15分、カウンターに陣取ってハイボールをグビグビやったがどうにも落ち着かない。結局外に出てお迎えすることにした。
 
 Yさんはひょっとして若い女性かも。
 送っていただいた写真はお父さんの写真だったりして。
 ゆるふわ60歳、いま恍惚と不安ふたつ我にあり。(長くなったので、続く)