夫が不倫脳にドップリ深々と浸かっていたのは去年末までだったと、私は認識しています。
転勤後episode6のぶつかり合い以降、夫が暴言を吐くことはありませんでしたし私を避けることもなくなりました。
この頃、娘は生後3ヶ月を迎えました。首も完全にすわって扱いやすくなり、笑ったり怒ったり感情表現も豊かになってきて、親からすれば一段と可愛くなっていました。
あやせば嬉しそうに笑い、可愛がれば可愛がるほど懐く娘を前に、夫は一挙に子煩悩になっていきました。
私は「〇〇をしなきゃいけないから娘を見ててね」などと言っては、何かしら理由をつけて娘と夫が二人きりで過ごす時間を増やして、父子の絆を作ろうと心掛けました。
これは、女に向かっていた夫の愛情指針を家庭に修正するのに、大変重要で有効な手段となりました。
娘と少しでも多くの時間を過ごしたい夫は、就寝時以外は常に行動を共にするようになりました。
夫を隔てていた厚い氷の壁は、みるみるうちに溶けていき、毎晩笑いが絶えない団欒が繰り返されました。
この頃私は手探りに、でも一心に娘に父親の温もりを与えようと、とにかく必死に夫の気を引こうとしていました。
あんなに愛情深かった夫です。
血縁なき他人の私を切り捨てられても、己の血を受け継ぐ娘に執着がないわけがない。
夫の血を引く、世界で唯一の存在。
女がいようが私を疎ましがろうが、最後は必ず娘が愛情を勝ち取ると信じたかったのです。
その想いが私を支え、奮い立たせていました。