卵が先か、鶏が先か? | RIVIED-ARTS STUDIOに棲むAIZENのなんか日々デスマーチ的なアレやコレや。

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RIVIED-ARTS STUDIOに棲む、どういうわけかほぼ日々デスマーチがデフォルトのAIZENが、たま~~~~~~~~~に、ふらっと、何かしら更新します。
ネタがある時は更新する余裕がなく、逆に更新する余裕がある時はネタがない……はい、まぁ、よくあるヤツです(笑)

気が付けばそこそこ長い年月生きてきてしまったけれど、そんな半生の中、身近なところで、程度の差はあれど、けっこうな数の諍い、争い、もめ事を見てきた。
まぁ、そういう個人間のもめ事みたいなことはどこにでも常に大量に転がってるから、そういう経験は特別でもなんでもなく、ほどんと多くの人が経験してることだと思う。

で、これもありがちなことで当然、相談されたりすることもそれなりにあるのだけれど、きっと、僕に相談を持ち掛けたことがある人の多くが、「アイゼンに話してもダメだな…」的な感想をもつに至ることになってると思われる。

「え?なに?相談に乗ってあげたりはしないの?」と思うかもしれないが、そうではない。どちらかというと逆だ。何の得にもならんのによくもまぁ…と自分でも呆れるくらい、無駄に一文の得にもならんことにちゃんと関わってしまうのが本当に僕の悪い癖…。

それなのになんで「ダメだこりゃ」になるのかと言えば、僕が、『一方聞いて沙汰するな』これを何事にも優先する、絶対のルールとして自分の中で確立してるから、ただこれに尽きる。

100%とは言わないけど、もめ事の相談の場合、ざっくりまとめればたいてい、「〇〇なことがあってね~~、ね、ひどいでしょ?どうしたらいいと思う??」的な内容で、これはつまり、大なり小なり、自分の味方になってほしい、もしくは味方であることが前提の話で相手は相談に来る。まぁ、これも、僕の周りに限ったことでもなく、もめ事の相談なんて世間一般的にそういうものだろう。

で、そこで、たいていの場合、仲のいい友人とかからの相談なら、「それはひどいねぇ…」的な共感から入って話が進んでいくのだろうが、僕の場合、絶対に、そうはしない。

だって、その件についてに僕はその時点で何も調べてもいないし、何なら相談者から話を聞いただけで、相手方からは話すら聞いてないのだから。

全く同じ物事でも、視点が違えば、見る人が違えば、全く逆のものに見えたりする。

相談者からの話は、当然、相談者の視点で見た場合の話なわけで、それだけでその件についてジャッジし、「それはひどいねぇ…」的な発言をするなんて、僕からしたら、まったく理解不能というか、もう、狂気の沙汰としか思えない。

相談者との仲がどんなによくたって、どんなに信用してる相手だって、そんなことは1mmも関係なかろう。
だって、どんなに信用してたとしても、相談者の話が相談者の視点で語られてることには何も変わりはないから。

だから、信頼関係があるからその人自体を信用するのと、相談者の話をただそのまま鵜呑みにするのとは、まったく別のことで、どんなに仲がいいからと言って、そこをごっちゃにしてはいけない。

それゆえ、僕は、とりあえず話を聞いただけでは、「それはひどいねぇ…」的な共感から入ることは100%なく、それどころか、「もしかしたら相手はこういうつもりなのかもしれないよ」的な相手方の視点の可能性の話なんかをしてしまうわけだから、共感や味方が欲しい相談者からしたら、「ダメだこりゃ…」になっても全然仕方ない……とまぁ、そういう話である。


さて、もめてる一方から相談された場合の話がこんな感じなわけだけれど、争ってる双方から別々に相談されたりすることもけっこうあったりする。それか、場合によっては、一文の得にもならんことをやってしまう損な性分が災いして、相談者から話を聞いた後で、やめときゃいいのに率先してわざわざ相手方からも話を聞いてしまう、なんてこともあったりする。

そんな時に見えてくること、ここからがある意味本題なわけだけれど、それは、『どちらかが悪い、ということではなく、双方それぞれそれなりに正しく、お互いが相手が悪いと思っている』ただただこれに尽きる。
僕が見てきたものでは、ほとんど全てのケースが、これにあたるのだ。

そしてさらに言えば、『お互いが、相手が先に何かをやらかしたから、自分は仕方なく応戦してるだけ』と、こう言ってるのである。

では、どちらが先に仕掛けたのか?

これも、客観的に見てみれば、どちらかが先に仕掛けた、というものではなく、些細なことが相手に本来とは違った意図で受け止められてしまい、そのちょっとした誤解が相手の態度を少し変化させ、それを見た側がまた少し態度を変化させ、そこから少しずつ少しずつ誤解や不信感がお互いに増えていき、気が付けばお互いが「相手が先に仕掛けた」という意識になって争っている、ほとんど全てのケースが、こんな感じなのだ。

もちろん、僕の周りのもめ事だけがそう、という可能性も、当然、ゼロではない。

だけど確率論的にいってもその可能性は低いし、人間の性分から言っても、きっとこれは、僕の周りにだけ起こってる現象ではないと思う。


つまり、世の中の諍い、争い、もめ事の大半は、

『どちらかが悪い、ということではなく、双方それぞれそれなりに正しく、ちょっとした誤解から育っていった不信感がどんどん成長しお互いが相手が悪いと思っていて、お互いが、相手が先に何かをやらかしたから、自分は仕方なく応戦してるだけだと思っている』

ほぼほぼ、こういう状態なんだろうなと、本当に、そう思う。



さて、で、ここからがさらに本題。

個人間の争いではなく、国家間規模の争いとなるとどうなのか???

上記の事が当てはまるのかどうかと言えば、全然、当てはまるだろう。

過去から今までの世界情勢を見てみれば、こう考えれば腑に落ちることがたくさんあるし、何より、国だって、動かしてるのはなんてことない、人間なのだから。


さらに、国家間規模となると、個人間とは比べものにならないくらいの違いもある。

それは何か??

なんてことはない、関わっている人や組織、利害関係がある人や組織の数だ。

個人間、一対一の争いなら、二つの視点があって、それが嚙み合ってない、というだけの比較的シンプルな構図だけれど、国家間ともなると、関わってくる人や組織の数が尋常じゃないから、すさまじい数の違った視点があって、そして、表立った事情、表には出せない事情なんかもいろいろあって、それらが複雑に複雑に複雑に絡み合って、争いを形どっていることになる。

しかも、外交なんてそれ自体がもう戦争みたいなものだから、「意図しないちょっとした誤解が成長して…」なんていう個人間のカワイイものではなく、いろんな立場の、たくさんの人が、ほぼ同時に、というか、ある意味常に、相手をあえて誤解させるようないろんな仕掛けをうちまくっている、と考えるほうが、「政治とは何だかんだ言ってもけっきょくは清廉潔白なもので陰謀論のようなものは妄想に過ぎない」みたいなお花畑的な発想よりも、よっぽど、自然だろう。


だから、今のウクライナ問題についても、「ロシアが悪い」とか「西側が悪い」とか、現実は、そんな二元論的な話では、絶対にないはずなのだ。

「戦争を始めた方が悪い」という人もいるだろう。

多くの人はきっと「戦争を始めたのはロシアだから、始めた方が悪いとしたらロシアが悪い」と思うのだろうが、実際はそうとも限らない。厳密には、人命救助のために軍を派遣したというのがロシア側の主張で、それを西側各国が戦争だと騒ぎ立てただけなのだから。もし仮にロシア側の主張が正しかった場合、戦争を始めたのは西側、ということになってしまう。

「民間人を殺害したら悪だろう」という人もいるだろう。

これも、ロシア側がやったとする報道があまりにも多いからそれを真実だと思って疑わない人も多いかもしれないが、そうではない根拠もたくさんあって、少なくとも断定は絶対にできない。
ロシア側がやった可能性も、ウクライナ側が自作自演でやった可能性も、どちらでもない第三勢力がやった可能性も、さらに言えばどちらもやってる可能性も、もっといえば国としてではなく末端が勝手にやってる可能性も、いろんな可能性がある。そんなバカなと思う方もいるかもしれないが、残念ながら、今言ったすべてのパターンは、現実的に、全部不可能ではないのだ。


ウクライナ問題、ウクライナとロシアだけではなく、アメリカを筆頭とする西側各国、いろんな組織、いろんな企業、いろんな人物……登場人物は多種多様で、けっしてロシア対ウクライナ、といった単純な話ではない。そしてどちらが一方的に悪いとかいう事ではなく、どちらから先に仕掛けたとかいう話でもなく、いろんなことが複雑に絡み合って、少しずついろんなことが徐々にフェイドインしていき、今の状況ができている、と考える方が、世の中のあまりにも偏った報道に同調するよりも、よっぽど自然だろう。



「へ~~~、人間の世界はなんかめんどうだにゃ。みんな箱にでも入って落ち着いたらいいにゃ~~~~~」

そう語る、今日も箱の中でご満悦のエミリアたんでしたヾ( ´ー`)


Aizen