テロの時代2「容疑者」 | グラスホッパーの眼

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朝刊を読んで驚いた。

厚生官僚OBが相次いで襲撃された連続殺傷事件で容疑者らしき男が警視庁に出頭したのだ。

まだ容疑者かどうかは断定できないが、犯行に至る背景、思想、動機の解明が進むことが期待

される。


それにしても謎だらけの事件だ。もっとも不可解なのは動機だ。男が従来のテロリストであれば

何らかの主義主張は持っているはずだが、今回の事件では犯行声明は一切出されてない。

供述では「昔保健所にペットが殺されたから腹が立った」ということだが、殺人の動機としては

弱い。また、被害者がなぜ年金行政に携わっていた二人の厚生官僚OBだったのかという点も気になる。


嫌な時代になった。自らの不遇を社会のせいにし、手当たり次第に暴力に訴える人間が増えている。

政治も混乱し、自衛隊への文民統制の揺らぎなど閉塞感が強まっている。こうした空気を打ち破ろう

としてテロへ走る人間が出てきても不思議はない。


だが、テロはどんな理由があっても許されるもではない。いかなる「正義」を掲げようとも人命を奪えば

ただの「人殺し」だ。容疑者は法と正義の下で裁かれなければならない。


このままでは昭和の悲劇を繰り返すことになる。