人それぞれ、愛馬というものがいると思います。

多いのは、やはり特定の競走馬を応援しているという人でしょうか。馬主さん(一口の人も含む)であれば所有馬、乗馬をやられている人なら通っているクラブや牧場の馬。

昨今は馬を飼っている場所・人がSNSで情報発信することも増えているので、そっち方面でファンになった馬がいるという人もいるでしょう。

人には人の愛馬。

 

ということで本日は、馬事公苑にて開催された愛馬の日イベントに行ってきました。

はじめての馬事公苑。

昨年11月にリニューアルが終わったばかりで、施設のどれもがまだまだ真新しさを纏っています。

自宅から地味に遠いので10:20頃から開始のドリームホースショーに間に合えばいいやのノリで前日に移動の計画を立てたものの、結局バスの時間の都合でなんだかんだオープニングパレードに間に合うことと相成りました。

そのオープニングパレードには、各イベントに参加予定の人馬たちが登場。

野馬追代表の子たちが四方を観客に囲まれたアリーナ形式の場に慣れていなかったのか、終始落ち着かない様子ではありましたが、つつがなく開会。

荒ぶっている姿は侍の馬っぽいといえばぽかったかもしれぬ。

 

オープニングパレードからの流れで、そのままドリームホースショーを鑑賞。

一番手はトリックホースショー。馬のショーといえば馬にのって行うもののイメージですが、こちらは人間は地面に立ったまま、引き手(とつながったハミ)と鞭のみで指示をして、演技をしていきます。

乗らなくていいぶん簡単かと思いきや、体重移動やら足扶助やらといった手段が封じられてるわけで。いわばコントローラーのボタンが減っている状態なので、人と馬の信頼関係がより重要。狭い台に乗ったり、二足歩行してみせたり、まさかの椅子に座ったりと、様々な演技を見せてくれました。馬ってこんなこともできるんだなあ。

二番手、軽乗。日本だとあまり馴染みのない競技。簡単に言えば馬に乗って行う軽業なんですがいやそれやるのは簡単じゃないぞ???ってやつでした。走ってる馬に飛び乗って、手放しで乗ってみせるなんてのは序の口。乗ったまま体の向きを変えたり、背中の上で正座してみたり、果ては直立したり。最後には、(軽乗専用の)鞍に足で捕まってぶら下がってみたいなど。人間ってこんなこともできるんだなあ。演技中一定のペースで黙々と走り続けるおうまさんもえらいね。

最後に4頭の馬によるホースダンス、図形運動や多様な歩様、複数頭によるそれらのコンビネーションでドリームホースショーは締めくくられました。一つ一つの技術は馬場馬術でも使用されますが、複数頭が同じ馬場でときに連携しつつ演技するのが違いにして面白さ。

 

ドリームホースショーを見終わった後はいったんごはんタイム。馬事公苑内に来ていたキッチンカーでランチの確保を試みる、も、イベント事の宿命どこもくそ混んどる。

ハンバーグランチセットを食べました

きまぐれハンバーグランチセットの味噌ナス。

きまぐれ枠が3つあって味噌ナスとあとなんちゃらハニーチーズとなんちゃらおろしだったんだけど、一度味噌ナスを認識すると頭から離れなくて……安牌とるのもなんだし……

普通においしかったです。

 

ちなみに、徳之島コーヒーも出店していました。

そう、7月末に旅行で行ったあの徳之島で作られているコーヒーです。

義によって助太刀せざるを得ない。ホットのみだったのでこれそこそこ暑い今日に飲むもんじゃないのではと買った後に思いつつもおいしくいただきました。

なお徳之島旅行回の記事はこちら↓

 

ごはんを食べた後は流鏑馬を途中から。

和種馬のみんなかわいいね……

1頭走行中に転倒してしまうアクシデントはありましたが、乗り手の方も馬も大きな怪我はなく幸い。直後、トリを飾ることとなったユキチャンは今回がデビュー戦ながら立派に役目を勤め上げ、乗り手の方も三射のうち2回命中させていました。

 

この次の駈馬神事がまたすごくてね……

通常は京都の藤森神社で5月5日に行われている神事で、馬事公苑での催行は50年ぶり。駈ける馬にのって曲芸めいた様々な技を披露するというものなのですが……なんと人馬共に、基本ぶっつけ本番。ぶっつけ本番であの技を?

やってる演目は先に紹介した軽乗に通ずるところもありはしますが、こっちは猛然とダッシュする馬の上でやるんですわ。人間ってこんなこともできるんだなあ(2回目)。もちろん、最初のうちは普通に駈けて(素駈けと呼ぶ)相棒となった馬に走路のスタートとゴールを教えつつ状態を確かめ、技を選んでいくとのことですが……

掛け声といい乗り子の皆さんのテンション感といい、なんというか日本の祭ノリが癖になるイベントでした。

 

このあたりくらいからいよいよ足がやべえとなってきたので、ちょこちょこ座って休みつつ、警視庁騎馬隊によるレプリーズと、宮内庁主馬班による母衣引を続けて鑑賞。

母衣引は馬の足並みを速めつつ徐々に母衣を展開していって、最終的にこうなるやつ

静止画だと分かりにくいんですが一番速いときでも駈歩ではなく、超早い速歩(側対歩)でした。

パカラッパカラッじゃなくてトコトコトコトコトコトコトコトコ。馬ってこんなこともできるんだなあ(2回目)。もちろんそれに特化した品種を使っているんだろうけども。

現地では和種馬かと思って見てたけど、宮内庁のHPでの紹介では「生まれながらに側対歩ができるトロッター種が適しています」とあるので、今回演技したのもトロッター種の子だったのかも。モーター付いてんのかな?ってレベルで脚が回ってたぞ。

 

そしてご存じの方も多かろう、相馬野馬追の甲冑競馬。

馬事公苑の走路だと通常の競馬よりも走る馬との距離が近くなるので、背中に挿した旗の風切り音も相まって、迫力が、すごい!

(母衣引きの方は手前に移り込んだ人を切り取りで除けた後に幅も調整したんだけど、これはあえて横幅には手を加えずに)

やっぱいずれは現地参戦したいよな相馬野馬追。

距離的に泊まり前提になるのと、全通は時間・体力的に厳しい気がしているのでどういうスケジュールでいくか悩ましく、今年は実行に至れなかったんですが。来年こそリベンジなるか。

 

最後に五輪出場経験のあるお二方による馬術エキシビジョンで〆。

障害馬術を披露してくださったのは、今年のパリ五輪でいわゆる「初老ジャパン」の一員として総合馬術団体銅メダル獲得に貢献され、個人でも5位に入賞の戸本 一真でした。

オープニングパレードに登場したときも思ったけどすぐそこの同じ空間にオリンピックのメダリストがいるって不思議な感覚だ。

 

あとは帰りに秋葉原のイエサブに寄ってブレカナのサプリを買って帰りまうおでっか、その分厚さでサプリ名乗るのは無理でしょ。別システムの基本ルルブでもB5版としては厚い方に入るぞ。

 

ともかく、自分が乗るのとも、競馬とも違うさまざまな馬事文化にいっぺんに触れることができて、非常に有意義な一日となりました。

せっかくだから体験乗馬もやりたかったな……(注・抽選外れた)ここまで来たらこの際引き馬でもいいから乗って直接触れ合うまでやりたいのが人情というものでして。

 

今日は日差しが出るとさすがに暑いし日焼け止め塗り忘れたのでガッツリ焼けたような気がしていますが、風には秋を感じるようになってきました。

そろそろ乗馬でも馬分を補給したいね。取り急ぎ、何度か外乗に行ってるとこで俺の愛馬に会いに行きたいところ。