こいつの続きです。
前回はアダマスと、ウェントス、エフェクトス、クレアータ、マーテル、コロナ、フィニス、そして6番のエルスまでを紹介しました。ウェントスは0番というかnullなのでカウントは合っているぞ。
アダマスが7番ですので、今回は8番のアルドールからファンタスマ、アクシス、レクス、アクア、グラディウス、そして14番のアングルスまで、女騎士との相性を考察していきます。
〇8番 アルドール 設定:◎ データ:◎
アルドールは戦士を表すアルカナで、ブレカナ的には戦い、闘争を象徴しています。
騎士と戦いというのは切っても切れない関係にありますから、もちろん女騎士との相性は良好です。敵とがんがん斬りあうタイプの騎士イメージになりますね。
基本守るための戦いを謳っているけど、実のところ闘争を楽しんでいるのでは、みたいなの、ベタですがいいよね……
データは脳筋、大剣や槍、斧をぶんぶん振り回す女騎士を作るならとりあえずアルドールを入れておけば間違いありません。まあ白兵アタッカーとしてはアルドールの特技だけでほぼ完結できるので、アダマスとの相性もクソもないという説はありますが。
あえてアダマスと組み合わせる場合、まず《騎士の誉れ》が手軽なダメージアップ効果として使えます。
また《防護》によるカバーアップと自分メインプロセスでの攻撃をある程度両立したい場合は、アルドールの《†獅子の咆哮》が防御修正と白兵攻撃のダメージを同時に強化できてお得です。盾のタワーシールドを持って、アルドールの特技を乗せつつ〔重武器〕技能で殴ろう!
盾役の場合はアルドールの種別:過去特技である《戦士の身体》でHPを増やせるのもよき。
奇跡は《絶対攻撃》(フェイタルブロウ)、メインプロセス差し込み系奇跡の白兵攻撃版です。いちおう他人を行動させることもできますが、アルドールを持っている以上基本は自分が動くのがいいはず。シンプルに手数が増えるので、この際攻撃特化の型でなくても一定の貢献にはなります。必ずクリティカルになる=ほぼ確実に命中するし。
〇9番 ファンタスマ 設定:△ データ:△
ファンタスマは言霊使いを表すアルカナ。ブレカナにおける“言霊”とは言葉の本質であり、これを操ることに長けた人々が言霊使い、とのこと。優秀な交渉人、幻術士、ペテン師なんかはファンタスマの加護を受けている可能性があります。お分かりいただけますでしょうか、女騎士との相性は正直悪いです。
少なくとも王道ど真ん中の女騎士では取りにくい性格を持ったアルカナなので、ちょっと捻った方向性で攻める必要があります。普通の女騎士に飽きてきたあなたは是非挑戦を。
自分だったら、他PCかNPCに主君ポジのキャラがいる前提で、トリックスターめいた言動が目立つけど仕事は優秀みたいなキャラ性にしますかね。
魔法系ですのでデータ面の相性も難しめですが、自分の攻撃に対するリアクションにダイスペナルティを入れるなど一部の補助系特技を取って、トリッキーな白兵アタッカーをする余地はありそうです。
奇跡は《真名》(トゥルーネーム)、対象の判定をファンブルに変えます。キャラメイク時点では軽視しがちだけどいざ対決フェイズとなるとこいつがあれば……!ってなるタイプの奇跡です。
エフェクトスの《大破壊》よりはアダマスでも使いやすいので、設定面の折り合いさえつけばこっちの方がまだ扱いやすいかもしれませんね。
〇10番 アクシス 設定:〇 データ:△
アクシスは魔術師のアルカナ。他の魔法使い系アルカナとの違いは、“魔術”はたくさん勉強して習得するタイプの魔法だという点です。ハイデルランド各地にはこの魔術を学べる学校が各地にあり、その卒業生たちは各地の領主のところに就職していわゆる“宮廷魔術師”をやっているのだとか。他の魔法使いはけっこう一般には秘された奥義みたいな雰囲気ですからね。
エフェクトスの項で述べた通り、私は個人的に魔道騎士いいじゃんというタイプですので、アクシス持ち女騎士もアリ寄りです。魔術学校で学んだ文武両道の才媛、いいですね。
ただ、騎士ことアダマスが推奨されるハンドアウトが存在するシナリオでは、別のハンドアウトでそれこそ宮廷魔術師ポジのアクシスが推奨されていがちなのがちょっと悩ましいかもです。これは魔法系・支援系全般の悩みどころではありますけどね。
データ的にはこれも魔法系なのでやっぱり相性は悪いです。白兵アタッカーや盾役を可能にする抜け穴が「アクシスの特技を取らない」以外にないので、魔法に振り切るのがいいと思います。ただアダマスの【知性】が低いので、判定値に注意。メジャーアクション以外でダメージ固定値を稼ぎたいですね、やはり《騎士の誉れ》か。
奇跡は《拡大》(アンプリフィケイション)、アクションの対象を追加できます。攻撃に対して使ったなら攻撃する対象が増えるし、支援に対して使ったなら支援の効果を受ける対象を増やせる。特技の場合は範囲の大きい特技と組み合わせることで同様の効果を得られますが、《拡大》の場合は奇跡の対象も増やせます。女騎士が持っている場合は自分の《無敵防御》の対象を増やして疑似《友愛》にしてもいいし、もちろん仲間の奇跡に合わせて使ってもOK。ただし対象に「*」がついていたり、「対象:自身」だったりするアクションはこの奇跡でも拡大できないので注意。
《拡大》が活きるかはエネミーの構成・戦術にも左右されがちで安定しないのもあり、奇跡だけを目当てにはしにくいですね。《大破壊》やイグニス(次回の記事で紹介予定)の《天の火》より汎用性の面でマシとはいえ。
〇11番 レクス 設定:〇 データ:〇
レクスは法の守護者を象徴するアルカナであり、ハイデルランドにおいては賞金稼ぎがそれにあたる職業として設定されています。
現代日本に生きる我々からすると、賞金稼ぎ=法の守護者という図式には違和感があるかもしれませんが……いかんせん、中世ヨーロッパ風ファンタジー世界のハイデルランドは法治が行き届いているとは言えず、特に複数の領地をまたいで暗躍する犯罪者には貴族層も手を焼いているもよう。というわけで、賞金をかけられた悪党を狩る賞金稼ぎが、裁く者の象徴たるレクスと結びつけられているわけですね。猟犬のイメージ。
賞金稼ぎと騎士、仕事柄両立は困難ですが、どちらかを過去、あるいは未来に置くことでいい感じのドラマが作れる組み合わせです。
騎士が主君を奪った悪党を追って賞金稼ぎの道へ、あるいは凄腕の賞金稼ぎがいいとこの領主に取り立てられて騎士へ。過去→現在に置くもよし、現在→未来に置くもよし。どちらかを二つとり、過去と未来でサンドするのも美味しいですね。
データ的にも、レクスは物理攻撃と組み合わせられる特技が豊富で相性良好。テクニカルなアタッカーを作って「騎士の流麗な剣術よりも実戦的な戦闘術を使いこなす」とか言い張るのが捗ります。
女騎士として作るとたいていは戦闘用の特技を取るので手いっぱいにはなるかと思いますが、賞金稼ぎということで情報収集に使える特技もちょっとあります。RP映えはするんだけどなあ。
奇跡は《制裁》(ジャスティス)、対象の判定直後に使用し、その判定をクリティカルにします。対の関係にあるファンタスマの《真名》と同時に使われた場合は、互いに打ち消しあい本来のダイスロールの結果に従うことになります。
命中判定をクリティカルさせて確実に攻撃を当てたり、ドッジの判定をクリティカルにしてダメージ0で凌いだり。攻守の両方に使える奇跡……のはずなんですが、殺戮者側の《真名》と互いに打ち消しあってるイメージがなぜだか強いです。
まあでも、殺戮者は《真名》と《制裁》をそれぞれ1個ずつは持たされがちなので、これを打ち消せると他のより汎用的な攻撃奇跡・防御奇跡を温存できてお得感はあります。なんだかんだ腐りはしない印象。
〇12番 アクア 設定:〇 データ:◎
アクアは格闘家、ひいては求道者を表すアルカナです。女騎士で格闘メインはなかなか想定しにくいので、設定的には求道者の面を採用することが多いかと。ただこう、己を鍛え続ける求道者の一面がある騎士ですとキャラ紹介することはできるけど、実際のRPでは上手く表現できないがち、自分の場合は。まあでも「求道者と解釈する」以上に捻る必要がないので殊更設定的相性が悪いというわけではないです、普通にいい感じで表現できる方もいるでしょう。
一方データ面においては、女騎士で盾役をやる場合の有力候補の一つになります。〔格闘〕技能関連の特技が目立つなか、リアクション・ガードに有用な特技も複数存在します。アダマスにない効果の特技でいうと、魔法攻撃をガードできるようになる《影羽取り》が熱い。
奇跡は《不死身》(アンブレイカブル)、自身のバッドステータス、戦闘不能、死亡を回復したうえで、HPを最大値まで回復します。同じく蘇生の効果を持つマーテルの《再生》と異なり、《不死身》は自身しか対象に取れない代わりにHPを全回復できます。
この奇跡を盾役女騎士が持つことで、殺戮者の奇跡による大ダメージは《無敵防御》で防ぎ、通常攻撃や取り巻きによるチクチクダメージが蓄積してのダウンは《不死身》で回復、という立ち回りが可能に。単純に防御札が2枚になったと考えてもよし。
主に《不死身》目当てで盾役女騎士を作るときは安易にアクアを入れがちなので、最近自分は逆に避けてたりします。でもそれくらいオススメ。
〇13番 グラディウス 設定:〇 データ:〇
グラディウスは剣士を表すアルカナ。それだけだと戦士のアルカナであるアルドールに似ていますが、あちらを力とするならこっちは技寄り、ファイアーエムブレムで例えるならキルソード持ち剣士がイメージに近いです。
より抽象的には死を象徴するため、女騎士がグラディウスを持つとアルドール女騎士よりも気持ちクールなイメージが濃くなる印象(※個人の感想です)。未来に置いて意味深な運命を暗示したいね。
データ的には、アタッカー女騎士を作る際はアルドールに並ぶ有力候補。アルドールと比べると〔軽武器〕の方が得意。アダマス自体はどちらかというと〔重武器〕寄りなのと、グラディウスの特技に「材:金属」防具だと使用できないものがあるので、シナジーの高さではアルドールに軍配が上がるでしょうか。ただ、作りたい女騎士のイメージ的に〔軽武器〕を握りたいならグラディウスの方が特技のフレーバー面でも噛み合うと思います。
グラディウスの持ち味といえば《†二刀流》、二つの武器を同時に操る女騎士を作るならグラディウス一択になります。ダメージ固定値もデカい。
奇跡は《死神の手》(デスズハンド)、ダメージロールに+10D10。単純かつ強力なダメージ増加手段です。これがあるのでアルドールと同時に取るのも大いにあり、なんなら女騎士でなくてもアルドールとグラディウスは噛み合いのよいアルカナです。アダマス、いる? いる(迫真)。
14番 アングルス 設定:〇 データ:〇
アングルスは純粋無垢、具体的な人物像としては少年少女を意味するアルカナです。
過去に置くことで「無力な子どもだった昔の自分」を表現でき、女騎士に限らずPCの過去設定を演出するのに便利なアルカナです。現在において修行中だけどまだまだ未熟な少女騎士としてもいいし、未来に置いたら置いたで意味深になります。データ云々以前に、とにかくキャラクターに純粋無垢な属性を添えられるのが便利。設定的な取り回しの良さもブレカナ的には重要ですからね。
それでもデータの話をすると、支援役特化の特技ラインナップです。メジャーアクションでHP回復orダメージ増加バフを味方に配れるので、盾役女騎士の副業として一考の余地があります。
また、判定やダメージロールの直前に挿しこむタイプの支援特技も豊富。支援はこれらで行い、メジャーアクションは攻撃のため空けておくという構成も可能です。アタッカーとしては物足りないダメージ量にはなりますが、支援能力も含めた総合力で勝負。
ちなみに意外にも【肉体】判定値を「4」確保できるので、〔重武器〕使いならそこまでステータス面、足を引っ張られることがなかったりします。まあアダマス側の【共感】が低いせいで〔交渉〕判定の必要な特技を使うとき困るんですけども。
基本女騎士とデータ的相性の悪い魔法とシナジーのある特技もあるので、魔道系女騎士と組み合わせるのもいいぞ。
奇跡は《天真》(イノセンス)、奇跡が使用された際に対抗して使用し、その奇跡の効果を打ち消します。FEAR系の中でも奇跡みたいな大技の存在するシステムを経験したことある方は察するかと思いますが、超重要効果の奇跡です。メタガなんかで言うところのオーディンに相当。
正直この奇跡のおかげで、設定のためだけにアングルスを取るも許されると思っています個人的に。
まあいろんなキャラに気軽に挿しこめる分、あえてハンドアウトで推奨されることもなく、重要なわりに持っている人が誰もいないということがまま起こるアルカナでもあるので……(他の奇跡でなんとかできがちではあるけども)
というわけで、2/3のアルカナが紹介できました。
とにかく女騎士として使いやすいデータにしたいならいったんアルドール入れるといいぞ、サンプルキャラの騎士(イラストは男性ですが)もアルドール・アダマス・マーテルなので。
せっかくなので今回の〆代わりに、サンプルキャラの騎士こと「雄々しき聖騎士」くんのデータについても軽く解説を。仲間を《防護》でかばいつつ自分のメインプロセスではマイナーで《獅子身》載せて殴る、本記事シリーズで言うところの「攻撃を副業にした盾役騎士」です。
同じアルカナの組み合わせで深く考えずにキャラメイクするとかなり近しい構成になることもままある、それだけ完成度の高いビルドです。時間がないときは、データはこのサンプルを使い、フレーバーを女騎士にして遊びましょうね。
もちろん、相性悪めのアルカナでいかに女騎士を作るか考察するも一興。
だからこそこの記事が生まれたという面もありますからね。女騎士の可能性は無限。
みんなもやろう。
