夏といえば南の島!
ということで、友人たちと共に鹿児島県の離島の一つ、徳之島へ2泊3日の旅行に行ってきました。
南の島に旅行となると沖縄がメジャーですが、この友人の中に徳之島出身者がおり、かねてよりその話を聞かされていた我々はついに現地へ足を踏み入れることにしたというわけです。
さて、1日目出発当日。
羽田-徳之島間には直行便がないため、鹿児島空港で乗り継ぎを挟む必要があります。
つまり……移動だけでめちゃくちゃ時間がかかる!
なるべく島での滞在時間を伸ばすべく、朝早くの飛行機に乗ります。具体的には8時代。
そしてみなさんご存じの通り、空港において10分前行動5分前集合は通用しません。
手続きで並ぶことも考慮し、遅くとも出発1時間前にはたどり着いておきたいところ。
というわけで、始発列車やなんやかんやを考慮した結果、朝4時前に家を出ることとなりました。
我が家は最寄りの駅まで移動するならバス移動が基本、という距離にあるのですが、始発に間に合う時間に走ってるバスがなくてですね……
キャリーバッグを歩くには長い時間コロコロ転がし駅まで。
そこから電車を乗り継いでいって、無事空港まで想定時間通りにたどり着きました。
羽田で合流する仲間の空港到着時間がギリギリになりそうと慌てたり、普段あまり利用しないJALでの各種手続きで戸惑ったりしつつも最終的には無事鹿児島行きに搭乗。
今回は関東組2人、関西組2人。帰省がてら1日早く現地入りしている徳之島出身の仲間を加え、合計5人での旅となります。
1日目、26日は南西諸島近くに台風が接近しており、徳之島からは逸れてくれていたもののかなり風が強いとの情報。
徳之島から来て、今度は我々を乗せて鹿児島から徳之島へ飛んでいく予定の飛行機も到着・出発が遅れ、次の便の徳之島行きに乗る予定の関西組と図らずも一時的に合流。
ことによっては徳之島に着陸せず引き返すかもと航空会社のスタッフさんに聞かされつつの搭乗。プロペラ機です。鹿児島空港では普通のジェット機に混ざって離島行きのプロペラ機をたくさん見られるぞ。
着陸時かなーり揺れつつ、無事徳之島に降り立つ。
徳之島子宝空港にてメンバー5人が集結したら、レンタカーに乗り込み出発。
到着がちょうどお昼の時間だったので、まずはお昼ごはん。
徳之島の伝統的な民家を再現した東屋で、シマ料理を食べました。
バナナの葉を皿代わりにする徹底ぶり。
魚を揚げたやつ、長命草の天ぷら、アオサを炒めたやつ、ドラゴンフルーツ、等々。
普段食べる機会のないものばかりだったけど、全部美味しかったな。
あとめちゃくちゃでかいクモが巣を張っていました、特にでかいやつは手のひらサイズ。
あんだけでかいと一周回ってスゲーの気持ちが先行し、意外にも怖いとか気持ち悪いとはならないっすね。
昼食の後は本格的に観光へGO!
まずは犬田布岬、この先の海で沈没したと言われている戦艦大和及びその僚艦乗組員のための慰霊塔がシンボル。
ちなみに正確な沈没場所は違うらしいよ、でも亡くなった方を慰めたいって気持ちは確かだからさ
台風の影響で空は曇っており、波も高くて海岸の岩場にぶつかっては白波を立てていましたが、風が強い分涼しく感じてよかったです。
もしかして……関東より涼しい……?
他に樹齢300年のガジュマルとか、
犬の門蓋というおもしろ地形とか。
昼に予定していた観光地を周りきったので、ここでいったん今回の旅行の宿泊地「与名間サンセットリゾート」に。
荷物を置き、併設のレストランで晩ごはん。鶏飯を食べたかったんですが材料切れとのことで海鮮丼を。載ってるお刺身がどれも美味しくて堪能。
エネルギー補給が終わったら、ナイトツアーへ!
ガイドさん案内のもと、多様性豊かな徳之島の生き物を探しに行きます。
ガイドさん運転の車に乗り、山の中を通る人通りの少ない道路を進みながら生き物を探していくのですが……運転しながらでたくさん見つけてくださいました。すげえ。
白と黒の縞模様が美しくかわいらしい「オビトカゲモドキ」、オレンジと黒のコントラストが毒々しいながらも性格はハブよりおとなしくかわいらしいヘビ「ハイ」、緑色タイプと褐色タイプの両方に出会えた「ハナサキガエル」、そして天然記念物として有名な「アマミノクロウサギ」。
ここでしか見れない生き物にたくさん出会うことができました。夕食前の時間で通り雨があったおかげか、ガイドさん曰く今夜は特に多くの生き物が見られた、とのこと。
なおナイトツアーの時間には天候は好転しており、美しい星空も見ることができました。天の川までくっきり。星座早見盤持ってくればよかったわ。
ナイトツアー後はサッとシャワって就寝。朝が超早かったので爆速で寝ました。
翌日、旅行2日目。台風は完全に過ぎ去り快晴の空。
買い出しに出て、ちょっと早いお昼ごはんに鶏飯を食べたら、この日は徳之島北部観光へ。
金見ソテツトンネルでソテツの群生地を歩き、その先の展望所できれいな海を堪能。
ムシロ瀬という、海のすぐそばにヒビが入った岩がそこら中に転がっている不思議地形を見て。
松原登山道、いわゆる「世界遺産の森」をちょっとですが歩く。
最初に見られる滝まで。
夕方になったら、ウェミだ~!
というのも、南の島の日差しはえげつなく……気温こそ昨今の温暖化著しい関東とそんなに変わらないのですが。関東の日差しは周辺の空気や地面を熱することで人類を蒸し焼きにしようとしますが、南の日差しは直接肌をじりじり焼いてくる感じがします。
少し前にも、都会の人が日焼けで水ぶくれまでできてしまい、病院に行く事態になったとか。
というわけで今の季節、徳之島で海水浴を楽しむなら当然日焼け止めはしっかり塗ったうえで、多少日差しが傾いた夕方に遊ぶのがオススメ。現地出身者がいなければ我々も罠に嵌りかねなかったぜ……!
ともかく水着に着替えて遊びます。
ところが自分、記事にするタイミングを見失っているのですが5月末にピアスを空けたばかりでして。ファーストピアス卒業の目安たる6週間はとっくに過ぎているもののまだまだ日が浅いので衛生面の不安が勝り、基本潜らない、顔を見ずに漬けない方針で海を楽しむことに。
この縛りだとほぼほぼ泳げないんでぷかぷか浮かんで遊べるように浮き輪を持ってくればよかった。
他には浅いところに座って水をぱちゃぱちゃしたり、いわゆるタイドプールで生き物を探したり。小さい魚とか貝とかヤドカリとかカニとか色々見つかった。
そして波打ち際にうつぶせの姿勢で寝そべりだらだらすると楽しいことを発見した。そうしてじっとしていることで地形の一部と化している間に、いつの間にか小さいハゼみたいな魚がすぐそばに何匹も集まったりしてました。かわいいね。
晩ごはんは、今回幹事役をしてくれている徳之島出身の仲間、のご家族が庭でのBBQに招待してくださり、お刺身や肉、酒を楽しみました。
自分は人見知りなので若干の不安もありましたが、いざ始まるとご家族とそのご友人の皆さんがなんだかんだ歓迎ムードなのと、酒の勢いともあって、とても楽しく過ごすことができました。
私にあのような飲みニュケーションの才があったとはな(そういうことかなあ?)。
半分に切ったマンゴー丸々を一人分として食べたり、黒糖焼酎にパッションフルーツを入れるという飲み方を教えてもらったり(島の伝統というより酒飲みがあれこれ工夫した末に生まれたらしい)、三味線の演奏を聞かせてもらったり。明らかに飲みすぎましたが楽しかったわ。
最終日。昨晩飲み過ぎた故、やむなく風呂をスキップしたので早起きして朝にシャワーを浴びる。
早起きついでで、宿の周辺を散策。ここは部屋がコテージタイプで、すぐ前に海が見えます。
適当なところに座って海を眺めていたらけっこう強い雨が降り出したので帰ろう、というタイミングで虹が、しかも二重だ!
早起きは3文の徳の3文分は得られた気がする。
最終日なので帰るわけですが飛行機までちょびっと時間があるので、空港近くで見れるものをささっと。
ウンブキという海中鍾乳洞、潮の満ち引きと連動しているから地下で海とつながっているっぽいんだけどその全貌は未だ明らかになっていないという未知の世界。
一般人は入口部分のみ見ることができます。
とても静かで神秘的な空間。見に来た人が自由に点灯できる照明があり、底知れる奥行きの深さに想いを馳せることができるでしょう。
その後、あとちょっとの時間に、今回の旅行中には幸いにして出会うことのなかったハブを安全に見ることができるというわけで天城町役場へ。捕獲され役場に引き渡されたハブを一時的に入れているケージを、一般の人も覗くことができます。イメージよりデカいなー。
最後の最後に地元の資料館的なところを。時間が足りなくてすべてをじっくり見ることはできなかったぜ。
そうして初日ぶりに空港へたどり着くも、最後の最後でまさかの事態。
我々が乗るはずだった飛行機がトラブルで急遽整備が必要になり、鹿児島空港からこっちに戻ってこず……最終的に欠航となりました。
だいたいみんなこの日のうちに帰って翌日には仕事に戻るつもりでいたので大いに焦り、別ルートを模索。私は実家が鹿児島なので、最悪の場合仕事を諦めなんとしてでも鹿児島空港まで戻る手段を探し、親に電話して突発帰省するルートを考えたりもしましたが……
奄美・福岡経由でその日のうちに羽田まで帰還するルートをJALの職員さんが提案してくださったので、そのルートで振り替えてもらいました。さすが大手航空会社は緊急時のサポートが手厚いぜ。
鹿児島行きは奄美発の飛行機も含めてどの便も満席で、逆に難易度高くなってるようでした。
今年も9月あたりに帰省したいなあ。
奄美行きの飛行機が夕方なので徳之島旅行まさかの延長戦。
島出身の仲間のご両親がご厚意でレンタカーを借り直してくださり、長めの良いお店でお昼ごはん。
さらなるご厚意で、闘牛(牛同士で戦う方、徳之島ではとても盛んなんだとか)に出ている牛さんとご対面。デカいし身体が分厚い、このサイズが2頭正面からぶつかり合うとなるとそりゃ迫力あるんでしょうな。今回は時期が合わず闘牛を見れなかったので、再走案件。
その後夕方に奄美行きの飛行機に乗り、福岡行きに乗り継ぎ、福岡から羽田行きの飛行機が1時間近く遅れたりもしましたが、なんとか帰り着きました。
そして帰る途中の電車の中で今年の誕生部を迎えました、31歳です。
徳之島、非常にポテンシャルの高い観光地でした。
海はきれいだし、ご飯は美味しいし、見どころのある景勝地も多いし。特に生き物が好きな人は、それらの探索をするだけで堪能できるかと。
沖縄のように完成された観光地ほど人が多くなく、ビーチでもかなりゆったりできました。
畔プリンスビーチが徳之島の中でも特に穴場的なビーチではあるって事情もありますが。ただ自然のままをかなり残したビーチなので、子ども連れだったら監視員さんのいる整備されたビーチが安心かもですね。ホテルすぐ前のビーチがそういうところだったし。
もっといろんな人に徳之島の魅力を知ってほしい気持ちと、私だけの静かで心休まる場所であってほしい気持ちがぶつかり合う、ジレンマですね。目下の難点はアクセスの悪さでしょうか、羽田からの直行便は求め過ぎとしてもせめて鹿児島空港との間の便数が増えれば……!
ともかく、今回の旅行で幹事役としてスケジュールの策定や諸々の手配、島の解説をしてくれた仲間と、あれこれ我々に世話をやいてくださったそのご家族に多大なる感謝を述べて、〆ます。
徳之島いいとこ一度はおいで