待望の寒波がやってきた。が、平野部はまったくと言っていいほど雪は降らなかった。北から下ってくる車には雪がしっかりついているから山間部では降っているようだ。天気予報ではこの週末は冷え込むものの晴れマークがついていた。明日のツアーは運がよければフカフカの新雪を歩く事ができ、ツアー初360度の展望が望めるだろうか。明日の参加者の運命はいかに。
写真の山は御嶽山。岐阜県を代表する山といってよい。空気が澄んだ日には濃尾平野からもこの勇姿が見ることが出来る。展望が良い山からならば、岐阜県のどこからも見る事が出来ると言っていいほど過言ではない。しかも、夕暮れ時に西日が当たり、白い雪がオレンジ色に変わり炎のように赤々と染まる姿にウットリさせられる時もある。
夕日に染まる山と言うと、1995年にネパールトレッキングをしていた時のエベレストを思い出す。当時今の嫁さんと1年間放浪の旅をしていた時期があった。その途中に立ち寄ったネパール。その前の年に別のトレッキングコースを歩いていたので、今回は待望のエベレスト街道トレッキングを選んだ。
2週間ほどヒマラヤのお膝元を歩き、標高5000mにあるゴラクシェプに着いた。そこはエベレストの目の前にある場所で、素人が最も神の領域に近づける場所と言ってもいいほどだ。ロッジの目の前には更に500mほど標高があるからカラパタールという丘がある。
僕達は更にエベレストに近づこうとカラパタールに登った。そして頂上から天を仰ぐと8848mの神がいた。そこは岩と氷の世界。時折氷河が崩れる音とヒマラヤから吹き降ろす強風の声がこだました。そんな場所にも必死に生きる植物と、鳥達の姿があった。
夕暮れが近づき気温気温が下がってきたので下山することにした。中腹まで下りてくると、先ほどまであった風が止まった。ふと振り返ると、夕日に染まり赤く燃え上がるエベレストの姿があった。旅の神様のあまりに見事な演出に僕達は声も出なかった。”絶景”とはこの事を言うのだろう。
一説には御嶽山も噴火で山頂部が吹っ飛んで今の姿になったと聞いたことがある。もしも噴火がなかったら、エベレストをはるかにしのぐ9000mほどあったらしい。世界一の山が日本にあったかも、と思うと、御岳山の見方も少し違って見える。明日はどんな姿を見せてくれるか楽しみだ。