主たる星が四柱を制するか

制せられるかは如何に。

 

四柱86万数千通りの命、

是等、星の推察を

四柱推命と呼ぶ所以であります。

 

※※※※※

 

各人の特徴というのものは

同星であれど

象意に同じものはなしと申し上げます。

 

往々にして傷官というものは

創意創作、名声、表現となり

それらを得るか破るかが前提にございます。

 

敏感で神経質であり、

些細なことに過敏な反応を示します。

意見を否定されることは

表現を潰されるのですから

我慢がなりません。

 

正官の“正しさ”を破りますので、

正論を振り翳されますと

真っ向から反論いたします。

 

そして柱にもよりますが

傷官は“傷”の象意を

幼き頃より過分に経験いたします。

 

特に傷官を月柱にみますと

なぜか家族の中で

我だけが叱られてばかりで、

何をするにも小言を言われる。

傷官を命中にお持ちの方は

こうした思い出はございませんでしょうか。

 

傷官の子供は、

洞察力が鋭く感受性が豊かです。

並外れた感覚と察知能力で

相対する感情や物事の状況を素早く捉えます。

 

それらを一瞬で掴むのですから

言葉にしますと、

時として真意が伝わらずに

対人関係においては誤解が生まれ、

誹りを受けることもあるでしょう。

 

傷官は愁い、

真意を伝わらないことにおいては

過剰反応を示します。

 

洩星は、

想いを洩らせないことに、

言葉を封じねばならない状況に

苦痛を伴うのです。

我の真意を伝えんが故に

舌鋒鋭く嬲るのです。

 

感覚・感情、

全神経が剥き出しているため

相手の一挙手一投足に敏感に

反応いたします。

 

些細なたった一言で

“何故それほどまでに”と周囲を

脅かすほどの激しさで、

地を這うほどに傷つきます。

 

そうして傷つくと同時に、

比劫である自星から洩れる星故に

傷官が強く働く命は、

自身を犠牲にしてでも助けたいと、

比劫である友人や兄弟を守るために

己を枯渇させ、

自己犠牲さえも厭わないのです。

 

傷官の名の如く、

傷を伴う痛みには耐え、

どこまでも身体を酷使し、

倒れるまで、己の限界というものが

わからないのです。

 

では如何様にして、

命式八字の半数以上を洩星が占め

主たる星が傷官となる私は、

会社を失くさずに、

闘病生活を回避できたのですかと。

 

星の成せる象であるならば、

結末は決まっていたものであるのかと

推命の学びはじめの当時、

師匠にお尋ねをいたしました。

 

師曰く、

“暴れる傷官であるならば、

印綬を極めねばなりません” 

“すなわち傷官佩印です”

とお答えになったのでした。

 

印綬とは、

学問芸術、学び、信仰の象意をもち

母であり、目上の者であり、

師をも意味します。

 

そして“我”を生じ、

力を与える親星でもあります。

 

印なき者は、

我を助ける親星が無いのですから、

全てを自己の力でおさめようといたします。

 

私のように元来、

印の助けが蔵干にも不在の命は、

元来、“人に助けを求める”ことが

容易ではございません。

 

また傷官と印綬というものは

七殺の関係にありますので、

元より印である母親に頼れない

事情を経験したり、

目をかけてくれた目上や

慕う師との縁を失くしたり、

反対に理由もなく師や目上から疎まれたり

などの事象を経験しやすいのでございます。

 

そのような経験を通り、

傷官が強く、印綬が命にない私は、

幼き頃より

“何事も己の力で打破せねばならない”

と考えるに至りました。

 

傷官は自己犠牲の星と申しました。

我を生じる印星がないのですから

“我を助ける”思考が、

意識をしたくとも湧き上がらない

のでございます。

 

傷官とはプライドであり、

また反骨精神の星でもあります。

 

当時の私は、

一人で世界を相手にする勢いで

何もかもを背負い込み、

不甲斐ない自分を責め

限界まで我慢して、

助けを求める術を知りませんでした。

 

助けを求ることは敗北であり、 

何者かの支配下に降ることであると、

傷官そのものを振りかざし

印を知らずして、

傷官を暴走させたのでした。

 

“傷官佩印”とは、

印綬が傷官のもつ凶の作用を抑え、

傷官を穏やかなものにし、

その才能をもって

この世で生き征く術をもたらし、

傷官の力を正しく導くことを申します。

 

印の知恵知識を養い、

師や目上の意見を仰ぎ、

他者の価値感を受け入れるようになります。

荒ぶる傷官を抑え、

やがて内観まで辿りつき

感情を安定化させるのです。

 

あらゆる情報が簡単に

手に入る昨今ではございますが、

もしも、

印無くして傷官が力を帯び、

その扱いに苦心されている方が

おられるならば

どうか、印をもって傷官を制して

いただきたいと思います。

 

傷官の強い命式の者は、

己の才能を活かし世に提供することで

その力を消化しうると考えております。

それは何者かになれというものでは

決してございません。

傷官の才能は、

創意創作のみを指すのではなく、

日常に生きる生活の中において

多種多様に発揮をするのでございます。

 

遠い昔のことでございますが、

傷官現象の一体験談としまして

何方様かの参考になりましたら

幸いでございます。

 

最後に、

命式において、

一つの星の存在で吉凶を

看ることはございません。

 

私の場合は、

印綬が必要であったというだけであり、

反対に印綬が凶となる八字もございます。

 

また大運や歳年によりましても

星の働きは流転するものでございます。

お見知りおきください。

 

また別の機会に

お話しをさせていただけたらと思います。