前回、紹介したEASTONのホイールセットEA50aeroをオーバーホールしてメンテナンスします。
まずはフロントから作業を開始しましょう。
EASTONは上位のハブのメンテ方法をユーチューブを使って動画でupしています。
アップされているハブとしては、R1ハブ(MTBハブ)とR4ハブ(現ロード用ハブ)がありますが、EA50aeroをばらしたなんて記事もなければ、メーカーも考えていないことです。さぁ、どうなるのでしょうか?
EA50earoのフロントハブ(以後Fハブ)の構造は非常にシンプルです。
まず、黒いスレッドレスキャップを左右共に外します。
キャップ内のOリングで固定されているだけなので、つまんで引っ張れば取れます。
左右共に取り外すとこんな状態に。
この状態では、アクスルは抜けません。
次にアクスルを抜きます。
抜き方も非常に簡単で、ゴムハンでアクスルエンドを軽く2回ほど叩いてやると、反対側のベアリングが外れて抜けます。
あまり力を加えなくても、トントンと叩いてやれば抜けますよ。
私はゴムハンを使っていますが、プラハンでも問題ありません。
もう一度アクスルを突っ込んで、反対側も外しましょう。
この時、あまり力を掛け過ぎるとベアリングに負荷がかかり過ぎるので、大きく振ったりはしない方がいいです。
次にリアですね。
リアの構造は一般的な上位ホイールと似ています。
が、やはりEASTONは少し凝っていますね。
まずはじめにキャップを外すのですが、大体のモデルは反フリー側のキャップ体と、フリー側のキャップ、アクスル体の2ピースにわかれます。一方EA50aeroは両キャップ体、アクスル体の3ピースに分かれるので、個人的にはメンテしやすいです。
今回の初分解は、フリー側のキャップが先に外れたのでそのままフリーボディも外しました。
イーストンのハブのパーツは一つ一つ全てが美しいですね。
フリーハブのアクスル体には、どちらのキャップが外れても良いように。また、キャップを片側ずつ締めれるように、アクスル体そのものにも両側とも六角穴が空いています。
アクスル体に直接六角、ちょっと不思議な光景ですね。
両キャップ、アクスル両エンド全て、5mmのアーレンキーです。
フリーハブはそのままアクスルが抜けます。
アクスル中央が黒くなっていますね。グリスがやられている証拠ですが、エンドのスレッドについているグリスの色からして、DURAグリスでしょうか?
洗浄して綺麗になりました。
やっぱり美しいです。
フリーボディもしっかりと汚れているのでクリーニングしてやります。
しかし、この中に入っているベアリング2つは取り出しませんので、クリーナを使って拭くだけにします。
ピカピカになりました。
全体がシルバーで、美しいフリーボディですね。
このフリーボディは、写真右上スプリングの埋まっている溝の中に見える突起でスプリングの位置を固定しているだけです。この形状になってしまうと、スプリングというよりは少しバネ性の高いCリングですね。
カギ爪のような細く先の曲がったものでCリングを外します。
片端外せばすんなりと外れます。
分解後、細かいパーツを洗浄します。
やはりとことん美しいパーツですね。(何回美しいを使ったのかな笑)
続いてリアハブ(以後Rハブ)のベアリングを抜きます。
ささっているパイプは、オーストリッチの小径車輪行用フロントエンドガードのシャフトカバーです。
このての短くて太さが適切な金属パイプなら何でもいいです。
こちらもできるだけ非力に叩いて外します。
RハブはFハブと比べると硬いです。
最後に一番硬いやつ。これは既に抜いてしまっていますが、抜く道具の構造だけ紹介しておきましょう
元々のアクスルを正しい向きにさして、反フリー側からスキュワーのシャフトだけを入れます。反対側をクイックのキャップで締め込んでシャフトを固定し、シャフトの頭をゴムハンで叩く。こいつは軽く力を入れても多分大丈夫です。
これでしっかりと抜けましたね。
このEA50aeroのハブ、ベアリングウォールが当たる部分以外は全てレッドアルマイトが施されています。作業中も綺麗であり続けるのですね。
最後にクイックリリース(以後QR)も見ておきましょう。
これの形状も非常に美しいです。
バラし始めたのですが、
あれ?クイック側が外れない!
いえいえ、ちゃんと外れるのですが、少し硬いです。
EASTONのQRにはユーザー思いの仕様が施されています。
右のスプリングがレバー側
左のスプリングが反対側。
穴の大きさが違いますよね。これは、ユーザーがQRを付けるときにレバー側のスプリングが暴れて付けにくい。という問題点に着目したEASTON独自の仕様で、これのおかげで使いやすくなっています。
おっと、こんなところに六角穴を発見。
これは分解しないといけませんね(笑)
お、軽く捻ると外れました。
シャフトと俵の両方にネジがっ切ってあり、QR自体も組み立てているようです。
流石はハンドメイドメーカー
しかし、固定用ピンボルトでスレッドがつぶれているのでまわらない。
バイスで挟んでもびくともしません、やり過ぎるとシャフトに傷がいくので止めておきましょう。
QRも洗浄してパーツをひとまとめに。やはり綺麗さはどのホイールよりありますね。
ベアリング、今初めて書きますが今回のメンテの目的の一つとして、ベアリングのグリス入れ替えというのもあります。そのへんも詳しくupしますね。
これで一つずつに分かれたわけですが、お恥ずかしい話まだタイヤやチューブを頼んでいないので今はここまでです。
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