耐圧試験の処置としては変圧器等の二次側短絡アースなどいろいろとありますが
リアクトルの一次二次のバイパス処置
こんな処置もいままで深く考えずにやってたりしましたが、ちょっと掘り下げて考えてみた
わたしが先輩から習ってた理由としては
6%リアクトルによる端子電圧の上昇によって耐圧試験電圧よりも高い電圧がコンデンサにかかってしまうのを防ぐため
と聞いていました
ほぅほぅ
難しいことはわからんけども、ちょっと計算してみた
まず6%リアクトルについて
コンデンサに対して6%リアクトルを直列接続するということは、その特性上、逆位相の電流となるので、それぞれの機器容量的にも相反している
全体を1とすると、コンデンサ容量の6%分をさっぴいた部分
1-0.06のコンデンサと、その容量の6%分リアクトルから構成されることになる
つまり、100kvar相当の設備群を作ろうとすると
0.94×コンデンサ容量=100kvar
コンデンサ容量=100kvar×1/0.94=106.38kvar
リアクトル容量=106.38kvar×0.06=6.38kvar
容量的に相反しているので
合成した設備容量は、106.38kvar-6.38kvar=100kvar
比率も、1:0.06 ぴったり
ややめんどくさい計算の仕方だけど、JIS規格での考え方はこうらしい
今度は電圧について考えてみる
設備群の容量が100kvarだから、この部分の電流は
100kvar÷6,600V÷√3=8.75A
コンデンサとリアクトルの容量からそれぞれのインピーダンスを求めてみる
まずリアクトルから
6.38kvar=√3・I・I・XL
XL=6.38×1000/√3×8.75A×8.75A=48.11Ω
つぎコンデンサ
106.38kvar=√3・I・I・Xc
Xc=106.38×1000/√3×8.75A×8.75A=802.22Ω
それぞれの分担電圧は
まずリアクトル
48.11Ω×8.75A=420.96V
つぎコンデンサ
802.22Ω×8.75A=7,020V
というわけで、以前のブログに書いたけど、直列リアクトルはコンデンサの端子電圧を突き上げてしまう効果があるのがわかる
実はこの数字
ながながと書いたけど、6,600V×1/1-0.06 で求められちゃうんですよね
さて、ではこれが耐圧試験時にどのくらい影響してくるのか?
まず、前提としてわすれちゃいけないのが
このケースの場合、定格電流が流れて初めて7,020Vという電圧になるということ
耐圧試験時に、定格電流ほどの電流が流れるのか?
いいえ、流れません
その機器における静電容量分の充電電流しか流れませんね
仮にここで10mAの充電電流がコンデンサ設備から流れたとして
定格電流の実に1/875
少ないね~
つまり、1/1-0.06 という影響の1/875しか影響してこないということ
計算すると
1/1-0.06=1.0638倍
1+(0.0638/875)倍
つまり、1.0000729倍になるわけだ
耐圧試験電圧は10,350Vだから
10,350V×1.0000729=10,350.755V
わずか0.755Vの影響
コンデンサ容量がおっきくなって、充電電流が増えればまた影響度合いも変わってくるけど、これはもはや無視しても差し支えないんじゃないだろうか