“夜空はいつでも最高密度の青色だ” | a tiniest hope

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ちっぽけな希望の話


入院を見送ったかわりに
(かわりに、というのも変だけど)
ラーメン屋さんでバイトを始めました。

『ひとりじめマイヒーロー』(←BLコミック)の勢多川さんのバイト先と同じというだけで、テンションMaxで働けてます。

(↓金髪の方が勢多川さん。これね、ドラマCDのジャケット。好きすぎて買っちゃいました、うひ。)

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仕事から帰ってきた父親に、母親の看護をお願いして、私が働きに出ます。
夜の3時間だけだけど、家から離れられる時間は本当に貴重です。

今は主に洗い場担当で、表でラーメンを作る皆さんのサポートをしています。
男所帯に女ひとりという戦さ場ですが、特別扱いは一切なしで、逆に気持ちよく働けてます。
まぁ、もともと私、男の属性の方が強いからね。米30kgの袋を持ち上げる農家の娘は、麺の重い箱だって軽々です。

なんかね、
過食は全然よくならないけど、
働いてるっていう実感が嬉しいです。
流した汗が、きちんとお金になるというのは魔法でもなんでもない、当然の理です。
私はこの“当然の理”ってのが嫌いなんだけど、今回ばかりは嬉しい。
頑張っただけの報酬がいただけるのは合理的な仕組みだし、親の介護とは得られるものも異なるから新鮮な体験です。

帰りは夜の0時をまわります。

帰り道、夜空を見上げて、
最果タヒさんの詩を諳んじる。




都会を好きになった瞬間、自殺したようなものだよ。
塗った爪の色を、きみの体の内側に探したってみつかりやしない。
夜空はいつでも最高密度の青色だ。
きみがかわいそうだと思っているきみ自身を、誰も愛さない間、きみはきっと世界を嫌いでいい。
そしてだからこそ、この星に、恋愛なんてものはない。

          「青色の詩」最果タヒ


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好きにならなければならない物事や人物に囲まれても、私はこの身に巣食う虚ろな愛にすがることをやめられない。
強制的ではない愛ほど、残酷なものはないのです。

私は今、久しぶりに
ひとが生み出す空気の中にいます。