ここに来た 老いというこの領域の妙なるを そぞろさまよう 粋狂漠漠 老いという域に やって来た と 自ら足を運んだ覚えは ない 強いていえば 気がつけば ここに 漂着していた 歳月というコンベアに 運ばれて 帰路は消えている 知恵とか経験とか なにの意味も 持たない ただ 在る ここに 己の体温が せつなく いとおしい