研究室DIARY~元・立正大学地理,地形・地質学研究室 -9ページ目

研究室DIARY~元・立正大学地理,地形・地質学研究室

立正大学地球環境科学部地理学科,地形・地質学研究室在職時に始めたブログです.ここの記述は個人の考えであり,現所属機関の公式見解ではありません.

現時点での映像等を見る限りですが,ブルカノ式噴火という,単発の爆発を行うマグマ噴火と思われます.

噴煙高度は9000 m以上と,東京VAACの「above FL320」と調和的です.


「火砕流」は,ここでは噴煙が横殴りに流れる,いわゆる「サージ」に近いものかもしれません.


2014年8月3日の噴火以降,二酸化硫黄の放出量が増加していたほか,火口温度の上昇による火映が見られたり,今月23日頃からは,傾斜計のデータに大きな変化が見られていました.


本日の爆発自体は単発の爆発であり既に収まっていますが,今後については,第2・第3の爆発が起こる可能性もあります.継続的なマグマ噴火(プリニー式噴火)に変化しないか注意深く見る必要があります.


※この情報は防災に用いる情報ではなく個人による発信です.

防災目的には,気象庁や自治体が発信する公式情報を参照してください.

学外のとあるフィールドワークで,武蔵野台地の自然史についての講義・巡検を行いました.

生物や岩石・鉱物の先生らと合同で,私は武蔵野台地の段丘地形の形成史と,立川断層について担当しました.


西恋ヶ窪緑地(通称エックス山)の雑木林.雑木林は,人間が定期的に手入れをすることによって,むしろ林床まで光が届き生物多様性が保持されます.ここではおもにエゴノキ,クヌギとコナラ,キンラン(花は終わり),サイハイランなどを観察しました(そのほかにも多数あり).ウルシらしきものもありました.


一方,国分寺崖線に位置する西国分寺の黒鐘公園の近くには,極相林となった林を見ることができます.林床まで光が届かないので,「天然の林」ではあるが,むしろ生物多様性が限定的になります.


国分寺崖線から地形を確認します.これより上部の西国分寺駅が載る地形面が「武蔵野面」(7~8万年前に離水),府中駅などが載る下部の地形面が「立川面」(3万年前頃に離水)です.段丘崖はその傾斜のため,比較的森林が残されています.また段丘崖からは,不透水層と透水層の境目からの湧水があり,やがて野川となって流れます.都会のオアシスですが,その水質は必ずしもきれいではありません.


玉川上水でも貴重な,水面に降りられる地点です.ちなみにこのすぐ上流側の「小平監視所」まで流れてきた水は,暗渠となって浄水場に送られます.この下流の水は,高度浄水処理された下水を流しています.よく言えば,看板のとおり「甦る水」,言い方を変えれば「にせもの」とも言えます.

ここでは武蔵野面のローム層の上位も見れます.ただぱっと見,ATなどの時間指標テフラは見つけられません.


玉川上水が屈曲する地点(武蔵砂川近く).東上がりの変位をする立川断層の累積変位のため,下流側が高い坂になっています.ここを導水するため,流れを屈曲させています.

通常,平野や盆地の境には活断層があって,山をより高く,低地をより低くさせるセンスを持っていますが,現在の立川断層は,それとは異なり,やや平野部にあり,かつ東に行くほど高度が下がるはずの武蔵野台地の扇状地面を,東上がりに持ち上げています.


有名な,旧日産村山工場跡地南側です.立川断層の撓曲(とうきょく)により西側に向かって下る坂道になっています.なお道路の拡幅工事を行っているようですが,断層露頭は現れていませんでした.


箱根ヶ崎の狭山が池です.上でも書いたとおり,立川断層がこの東側の地面を持ち上げたため,この辺いったいは数万年前も湖があったようだと,地質から推定されています.現在の狭山が池よりも広かったようです.ここから流れる残堀川は,立川断層の撓曲に沿って南東,すなわち旧日産村山工場の方に流れていきます.

このように見ると,自分がどの地形面にいるかを知ることで,その地面の形成史を理解し,自然災害のリスクについて考えることができます.そのヒントは,意外と街中の景色に現れているのです.



箱根火山に本日「火口周辺警報」が出され,噴火警戒レベルが1から2に引き上げられました.


連休中ということもあり観光客も観光業者も残念だろうが,災害への警戒の観点からやむを得ないでしょう.ただ言い方を変えれば,このような活動があるからこそ,大涌谷が観光地になっているとも言えます.


観測データや報道発表を見る限り,一連の活動はマグマそのものが上がってきて噴出しそうになっているのではなく,主として地下の熱水や火山ガスが上昇して噴気の勢いが強くなるとともに,地下浅所で若干の山体膨張になっているものと推測されます.


大規模なマグマ噴火が起こる可能性は現時点では極めて低いでしょう.現時点では,突発的な水蒸気爆発による噴石や火山灰への警戒が重要です.


このブログは一研究者の個人的見解です.詳しい情報は,気象庁,地元自治体にアクセスしましょう.

御開帳参拝後,春の安曇野の風景を見てから帰ろうと,車を走らせました.

某所のお気に入りの店で,そばとジンギスカンを堪能し,帰京前に温泉に浸かるのも忘れません.


犀川丘陵にある左右(そう)の地すべり地形.いつできた地形かは良く分かりません.


こちらも地すべり地内にある唐花見(からけみ)湿原.木道が低木の枝で覆われて,一部這いつくばるように進む.



春の安曇野からは,大きな姿でそびえる北アルプスが見事です.拡大写真は鹿島槍ヶ岳.



道の駅まつかわでは,ヨーグルトとアイスで休憩.

ご開帳でにぎわう善光寺ですが,1847年の善光寺地震では,山間部での斜面崩壊を含め多数の被害がありました.当時も御開帳が行われていたため,全国から集まった参拝者が多く犠牲になったようです.

境内の東側には,善光寺地震の犠牲者のための「横死塚」があります.


本堂のとある場所には,地震動で鐘楼が落ちた時についた柱の傷が残っています.


善光寺地震では,推定断層の西側に広がる犀川丘陵で多数の斜面崩壊が発生しました.

写真は,斜面崩壊による堰き止めで形成された柳久保池です.

6年(数えで7年)に1度の,長野県長野市の善光寺の御開帳に行ってきました(4月中旬).
もう既に4回くらいは行っているので,月日の流れるものは早いと感じます.
今回はお朝事を内陣で参拝することができました.

 











































過去の御開帳で使われた回向柱が境内の一角に残っています.
過去に参拝して触った柱が残っているのも感慨がひとしおです.


































長野市は善光寺を中心とする門前町で,今も古い町並みや町の構造を所々に残しています.御開帳時はもちろんふだんも,朝から参拝する人が絶えず,仲見世や山門へ続くメインストリートがにぎわっています.

鹿児島空港でこの週末、霧島茶の新茶とお菓子を100円で頂けるイベントをやってます。

お茶の淹れ方もインストラクターなる人が優しく丁寧に教えてくれます。

このお菓子が、国分中央高校の生徒が開発したものだそうですが、とてもおいしかった。

どら焼きにしては薄めだが、若い女性あたりをターゲットとして意識しているのでしょうか。


いずれにせよ、若い人たちが一生懸命がんばっているのを見ると、こちらも応援したくなります。


このどら焼きにも使われている霧島茶だが、近年精力的に売り出しているようです。

私は昔から知覧茶が好きですが、霧島茶は知覧茶の緑色に比べると、黄色がかっています。知覧よりも標高の高い冷涼な地域で栽培されていることもあり、出荷時期も違うしお茶の特徴もそれなりにちがっていているようです。



桜島の噴火観測に来ています。


今日は午後を中心に噴煙高度2000m弱の噴火が相次いでいます。一定の空振強度を記録する「爆発」にあまりならないようです。


写真は16:42の噴火です。


今日の地上付近の風向は北の風で、噴煙はほぼ真南にたなびいていますが、実際の降灰は噴煙よりもやや東に流されています。有村~脇登で降灰が確認できました。

伊豆大島に,フィールドワークの下見および野外でのアクティブラーニング方法の検討のため,行ってきました.

今回は火山学・地形学と人文地理学の多彩な視点から伊豆大島を見ることができました.伊豆大島は活動的な火山であると同時に,島ならではの動植物の固有種や植生,独特の産業や民俗など,地理学の幅広い教育・研究の舞台になるところです.今後も,フィールドワークの対象としたい地域です.


島の南部,波浮港の南西に位置する波浮比咩命神社.


1986年噴火のC割れ目火口列.このすぐ北側のC6火口より,溶岩流が元町に向かって流れ出した.

火口周辺は割れ目からのストロンボリ式噴火によりスパター・ランパート状の地形を呈し,また特徴的な形状の火山弾や溶結スコリアなど,火口近傍堆積物を観察することができる.植生がだいぶついてきてしまっている.


三原山山頂付近から見た1986年A溶岩流とカルデラ床北部.遠方には富士火山も見える.


三原山山頂火口.1986年噴火時には溶岩湖となったが,活動終息直前にマグマのドレインバックにより陥没した.


C溶岩末端付近から見た,2013年土砂災害の崩壊地付近.


三原山からみた裏砂漠.カルデラ・リムと,繰り返されたスコリアの降下により形成された地形を望む.

先日,桜島の降灰調査を,本学着任前に勤務していた研究所の火山メンバーと実施して来ました.昨年の調査時よりも降灰量が多く,特に噴火休止時間帯の定常的な噴煙が色濃く,また降灰量が多いようでした.


2月20日,12:08爆発の噴煙が南方にたなびいています.垂水港付近より.



この調査では,風下になる島内や大隅半島に降灰採取用のバケツを置き,各地点の降灰量を秤量することによって高精度な火山灰分布を明らかにします.写真は,昭和火口から東北東17.5 km地点です.