22日に東京で行われた集まりで、後に懇親会が行われ、丸ビル内にある山形のお店へ行く事となりました。
「山形のお店なら、だしを食べたいな」と言いつつお店へ向かいました。
「だし」とは野菜と昆布を細かく刻んで混ぜたもので、オクラのように粘りがあり、昆布を始め野菜各種の旨みが溢れている、ご飯のお供に最適な料理です。
「そう言えば山形って日本一ラーメンの消費が多いらしいよね」「確かに、名物で冷やしラーメンがあるもんね」「えっ冷やしラーメンって?」「スープが冷たいラーメンで夏場に食べているよ」「さすがラーメン消費日本一」というような会話をしていました。
お店に着きますと、ホールスタッフにアジア系の女性が居て、「さすが東京!」と少し感心しました。
千葉でもコンビニでタマに外国人を見ますが、東京ではコンビニを始め飲食店等接客業に、多くの外国人を見る事が普通のようです。
お店で席に着きますと、コース料理を用意してあるという事で、まずは玉こんにゃく(まん丸で一口大のもの)が出て来ました。
練り辛子が小鉢で付いて来ていましたので、「辛子は親の敵と思って練るんだよね」と言いますと、周囲の人達が「えっ、それなに?」と言います。
「昔は辛子やワサビは缶に入った粉を、水を加えて練って作っていたんだけど、よく練った方が辛味や風味が出てくるから、子供の頃に親の敵と思って練りなさい、と言われて育ったんだよ」と言いますと、「初めて知った」という人ばかりでした。
皆さん30代、40代、50代の方々ですが、私一人60代でしたので、そこはかとないジェネレーションギャップを感じました。
玉こんにゃくは、醤油味でしっかりと煮込まれていて、芯まで味がしみていました。
残念ながら、コースの中に期待していた「だし」はありませんでした。
続けて「芋煮」が出ました。
メンバーの中に東北の人が何人か居て、芋煮の説明をしてくれました。
芋煮は里芋とこんにゃくや野菜を煮込んだ料理で、肉を入れる地域と入れない地域がある、そして味付けも醤油の所と味噌の所がある、と言います。
「へぇ~お雑煮と同じで、場所毎に作り方が違うんだね~」と私。
ココで頂いた芋煮は醤油味で、鶏肉が入っていました。
薬味が出ませんでしたので「七味や山椒は付かないの?」と聞きますと「芋煮に薬味は入れない」という返事でした。
ドリンクメニューを見てみますと、クラフトビールでサクランボがありました。
さすがサクランボ王国の山形、ビールにサクランボ味があるんだ、と感心して早速注文。
出て来たビールは、泡が淡いピンク色で、ビール本体は赤みがかった茶色です。
見た目からサクランボを感じさせます。
まずは飲む前に匂いを確かめてみますと、何とサクランボの香りを感じます。
早速口に含みますと、サクランボの風味をまとったビールを味わいました。
私の隣の人が、旨い旨いと三杯もお代わりしたほどです。
日本酒もいくつかあり、東北方面はお酒が美味しいので、私はメニューの一番上にある大吟醸のお酒をお願いしましたが、スタッフが「コレは無い」と言いますので、次の吟醸を注文しました。
出て来たお酒は、スッキリと爽やかで口当たりが柔らかく風味豊かな、実に飲みやすいお酒で(銘柄は覚えて居ない)、やはり東北は旨い酒があるなぁ・・・と一人感慨にふけりました。
最後がお蕎麦で、そばつゆとそば湯が出ました。
蕎麦を食べた後の蕎麦ちょこにそば湯を入れて飲んでいますと、隣の人が「それなぁに?」と聞いてきました。
「あぁこれは蕎麦湯だよ」と答えますと、「ふ~ん」と怪訝な様子。
確かに、白く濁ったどぶろくのような見た目は、あまり良いものには見えないでしょうね。
彼は30代後半の人ですので、おそらく蕎麦をあまり口にする事が無く、そば湯を飲むという事を知らなかったようです。
今回は色々と、ジェネレーションギャップを感じました。
ココで帰りに一騒動がありました。
お客さんの殆どがコートをお召しになって居て、コートハンガーに何十というコートが掛かっています。
最近の傾向なのでしょうか、この数年スーツを買いに行きますと殆どが黒系で、コートを買い換えたのですがやはり黒でした。
ハンガーに掛かっているコートが皆同じ様なデザインで色が黒ばかりです。
そこから自分のコートと覚しきモノを選んで、ポケットに手を入れてみますと、あるはずの無い小銭入れがあり、「あっ間違えた!」と再度自分のコートを探し、手にしました。
その昔サラリーマンの背広を「ドブネズミ色」と言い表されていた様に、当時はダークグレーばかりでしたが、今は黒オンリーのようです。
何とかならんモノかなぁ・・・
今までは、同じフロアーにある秋田のお店で、比内鶏を初めとする焼き鳥を楽しんでいました。(今回は予約が取れなかったそう)
銀座で大分のお店へ行った事もあり、そこではかの「関アジ」を頂きました。(実に旨かった)
各地方毎の名物料理を味わえるとは、さすが東京であります。