同様な動画は過去にも色々と紹介しています。
「『青チャート・Focus Gold』をやる人の条件」もその一つになります。
この紹介動画では、今回の紹介動画と同じ高田先生と伊藤先生の二人で、難しい・問題量が多いと言われている『青チャート』や『Focus Gold』をやってもいい人の条件を解説しています。
『青チャート』に向いている人の条件:
① 分厚い問題集をやり切る時間がある人
② 1つの参考書をやり切れる人
③ ある程度の計画を立てて、スケジュール通りに終わらせられる人
④ 問題を取捨選択できる人
条件① を満たす人の特徴:高校1・2年生のうちから勉強し始めることができる人
条件② を満たす人の特徴:取り組む参考書を一冊に決めて完成させる力がある人
条件④ を満たす人の特徴:学校の進度に合わせて、必要な問題だけを抜粋して取り組める人
『青チャート』に向かない人の特徴:
① 色々な参考書に手を出し、難しいときに逃げる癖がある人
② 新しい参考書に移る際に上手く方向転換できず適当に始める人
「『青チャート・Focus Gold』をやる人の条件」では、どちらかと言うと”問題量が多い”ことに焦点が当たっていて、やり終えることが難しいという話になっています。
今回の紹介動画では『青チャート』や『Focus Gold』はそもそも”難しい”という話から始まっています。
自分のレベルに合っていない人が『青チャート』や『Focus Gold』をやっているということです。
”難しい”上に問題量が”多い”のです。
終わるわけがありません。
「高校数学」は「数学Ⅰ・A」 → 「数学Ⅱ・B」 → 「数学Ⅲ・C」ではありません。
もし、「高校数学」が「数学Ⅰ・A」 → 「数学Ⅱ・B」 → 「数学Ⅲ・C」だと思っているなら、各科目 参考書を何か一冊やれば良いと考え『青チャート』や『Focus Gold』を選択するのかも知れません。
これまでにも、ぼくはブログで「鉄緑会」や「私立中高一貫校」、「公立中 → 公立高」の進度について書いてきましたが、勉強の積み重ねに関しては私立中高一貫校に通い鉄緑会に通えば、
中1:「鉄緑会」で「中学数学」
「学校」で「中学数学」
中2:「鉄緑会」で「数学ⅠA(教科書・『基礎問』レベル)」
「学校」で「中学数学」
中3:「鉄緑会」で「数学ⅡB(教科書・『基礎問』レベル)」、
「学校」で「数学ⅠA(教科書レベル)」
高1:「鉄緑会」で「数学ⅠAⅡB(『青チャート』レベル)」、
「学校」で「数学ⅡB(教科書レベル)」
1月から「鉄緑会」で「数学ⅢC」開始
・・・
ここには授業も問題演習も含まれています。
何度も何度も授業を受けて、多くの問題演習も行います。
例えば、高1が終わった時点までにどれくらい「数学」を勉強しているかおわかりだと思います。
公立高校の
高1:「学校」で「数学ⅠA(教科書レベル)」
高2:「学校」で「数学ⅡB(教科書レベル)」
高3:「学校」で「数学ⅢC(教科書レベル)」
もし塾に通ったとしても学校と同じペースの進度だったらどうでしょうか?
定期テストで7割~8割程度でお茶を濁すような勉強だったらどうでしょうか?
各単元に抜けや漏れがあるまま前に進んでいけばどうなるでしょうか?
一年間で教科書を一周する勉強では大学受験では勝てません。
今回の紹介動画でも”基礎”の重要性に触れています。
”基礎”とは”簡単なこと”ではありません。
”基礎”を理解することが難しいこともあります。
勉強していて何が”基礎”なのかがわかるのは難しいです。
全体が理解できて初めて何が”基礎”なのかがわかることもあると思います。
そして『基礎問題精講』も初学であれば難しい参考書です。
完全に問題集です。
問題演習の前段階がありません。
「鉄緑会」でも「中高一貫校」でもいきなり独学で「数学」を勉強しているのではありません。
必ず「授業」を受けています。
勉強できる生徒が「授業」を受けて問題演習に入ります。
直近のCASTDICEの参考書フローでは『黄チャート』が登場しました。
『黄チャート』も『青チャート』の例題には解説動画が付いています。
便利な時代になりました。
ちゃんと授業になっている「スタディサプリ」や再建中の「ただよび」の授業動画を活用するのも良いでしょう。
「数学Ⅰ・A」 → 「数学Ⅱ・B」 → 「数学Ⅲ・C」でないことは理解して下さい。
「数学Ⅰ・A(教科書・『基礎問題精講』レベル)」 → 「数学Ⅱ・B(教科書・『基礎問題精講』レベル)」 → 「数学Ⅰ・A・Ⅱ・B(『青チャート』レベル)」 → 「数学Ⅰ・A・Ⅱ・B(応用レベル)」という流れになります。
これに理系なら「数学Ⅲ・C」が3段階で加わり、「数学」の共通テスト対策、二次試験対策が加わります。
現在の実力を過小評価して見積り、必要に応じて「中学数学」からやり直します。
いきなりの『青チャート』『Focus Gold』では失敗する可能性が高いです。
『基礎問題精講』は案外難しい参考書です。
『入門問題精講』も国語力がないと理解できません。ある程度の数学力がないと理解できません。
どういった勉強をするのか早めに決める必要があります。
「数学」は独学で参考書学習をするのは難しい人もたくさんいるはずです。
自分だけのカリキュラムとスケジュールが必要となります。
勉強法を間違えると「数学の解法暗記は無駄?」の「第一段階」や「第二段階」の学習になってしまいます。
注意が必要です。
最終的には一番大切なのは「時間」になります。
「残された時間の範囲」でしか勉強できません。
高3時の2月25日くらいが国公立二次試験です。1月の15日くらいの土日で共通テストがあります。
もう試験日は決まっています。
紹介動画:武田塾
■受験生はなぜ自分のレベルより上の参考書に手を出してしまうのか■
[背伸びしてしまう受験生の心理とは]
高:これは特に理系で「数学」に多いと思うのですが・・・
武田塾でも色々な人を見ていて少し無理しすぎている・・・まだそのレベルではない・・・
というケースが結構あったりして・・・
伊藤先生もそういう人を見てきましたか?
伊:見てきましたね。
「絶対オーバーワークでしょ!」・・・「それより先にやることがあるでしょ」・・・
とツッコみたくなる人もたくさんいました。
高:そうですよね。
それはなぜなのか?
そういう受験生に喝を入れたりとか・・・そういう時間にしていきたいと思います。
高:例えば偏差値が50台なのに『青チャート』をやっている、とか・・・
『青チャート』や『Focus Gold』を絶対に終わらないのにやっている、とか・・・
そういうケースがありますよね?
伊:はい。
高:後は『1対1対応の演習』も・・・理系の受験生は大好きですよね・・・
伊:大好きですね・・・
高:『1対1対応』も偏差値が・・・
全国統一模試で65以上取っている人がやる参考書かな・・・と思うので・・・
レベルが合っていない人は要注意!
高:あと3年生になると高校で入試問題のプリントを配られますよね・・・
伊藤先生は配られましたか?・・・『スタンダード数学演習Ⅰ・Ⅱ・A・B』・・・
伊:『スタンダード数学』ではないですが・・・入試問題をまとめた・・・
参考書や問題集が配られました。
高:ありますよね。
そういうもので入試レベルの演習に早くも入ってしまっている・・・
基礎まだなのに・・・みたいな・・・
そういう例を思いつきました。
なぜそれをやってしまうのかを考えたいなと思うのですが・・・
伊藤先生的には理系の人たちの気持ちはわかりますか?
伊:とても気持ちはわかります。
私も結構「数学」が苦手でしたが・・・塾の先生に勧められるがままに・・・
『上級問題精講』・・・
高:むずっ!・・・非常に難しい参考書ですよね。
伊:・・・手を出したことがありました。
見事に撃沈・・・
高:『上級問題精講』は「数学」の問題集の中でもトップクラスに難しいですよね。
伊:それに手を出して実力が足らずに撃沈した過去があります。
そういう気持ちは痛いほどわかります。
高:やっぱりかっこよく見えるのですかね?
伊:そうなのですよ!
難しい参考書はそのレベル別の中で一番かっこ良く見えるんですよね。
色が一番濃かったり(『上級問題精講』)・・・
高:確かに・・・表紙のレイアウトとかがね・・・
伊:塾の仲間が持っていていたりして・・・憧れていた・・・
「うわぁ~ あの人はあの参考書を使っているんだ・・・」
あとは『1対1対応の演習』・・・
高:『1対1』はなんであんなにかっこ良いんですかね?
伊:他とは違い大きくて薄い!
高:確かに・・・『1対1』はそうですよね・・・
伊:他の参考書は小さくて分厚いけど・・・
薄くて目立つから・・・憧れてしまうんですよね。
高:確かに・・・
伊:周りに流されてしまうというか・・・手を出してしまう1つの原因としては・・・
憧れや周りの人が使っているから・・・
あとはSNSやX(旧 Twitter)で・・・
「勉強アカウントの人がやっているから」・・・「東大志望の人がやっているから」・・・
・・・と憧れてしまうというのはあると思います。
高:なるほど・・・あともう1つ思うことは・・・これをやっている自分はかっこ良いでしょ・・・
みたいな自己肯定感が上がる感じがありますよね・・・
伊:例えば『東大英単語熟語 鉄壁』を使っている自分はかっこいい・・・
絶対に『鉄壁』はオーバーワークだと言いたい。
[学力を伸ばすために本当に必要なこと]
高:難しい参考書を使ってしまう人の理由がわかったので・・・
伊藤先生は東大理系じゃないですか?・・・実際に受かっているじゃないですか?
改めて背伸びをしてでも難しい参考書をやっていた方が力が付くのか?・・・
あるいは基礎の方が力が付くのか?・・・
ズバリ・・・教えてもらって良いですか?
伊:ズバリ”基礎”です!
なぜかと言うと、”基礎”ができている人というのはほとんどいないんですよね・・・
高:なるほど・・・
伊:もちろん・・・全ての土台になるのが”基礎”であるから・・・世の中の受験問題は・・・
基本的に”基礎”ができていれば解けるようになっている・・・というのもそうなんですが・・・
あなたたちが舐めている”基礎”というのは本当に身についていますか?って言いたいですよね。
高:誤解を与える言い方も知れなせんが・・・「数学」も最初は暗記が必要だと思いま。
理解しながら1つずつ「解き方」を覚えて・・・武器を揃えていく教科だと思う。
武器がない状態で難しい問題に挑んではいけない。
武器をまず揃えようよ。
難易度の高い入試問題を予備校の先生は・・・「この問題はこういう風に考えれば解ける」・・・
みたいな・・・「ここがポイントだ!」みたいな・・・
わかりやすいから授業についていけるじゃないですか・・・「行ける行ける」となるわけですよ・・・
でも、それって伊藤先生は意味があると思いますか?
伊:意味ないです!
私がそうだったのですが・・・本当に良い先生でわかりやすいけれども・・・
”わかる”と”できる”は違う!
そのときは納得しても・・・それ本当に自力で解けますか?
わかりやすいことは本当に素晴らしいことなのですが、それで「よしOK」とするのではなく・・・
自力で手を動かして・・・本当にその授業について行けてる?・・・その参考書 自力で解ける?・・・
というところで・・・ついて行けているかのチェックを慎重にやって欲しい。
高:背伸びをして難しい問題をやるよりも・・・
ちゃんと”基礎”を今はじっくり固めた方が伸びるということですね・・・結論は・・・
[自分の能力を過信した人が陥る罠]
高:あとはオーバーワークな参考書をやってしまう人がいますが・・・
”基礎”は”基礎”だけど『青チャート』や『Focus Gold』など・・・
「本当に終わるの?その量?」・・・みたいな・・・「数学Ⅰ・A / Ⅱ・B / Ⅲ・C すごい量だぞ」・・・
みたいな・・・参考書をやる人がいると思うのですが・・・それはどう思われますか?
伊:それは自分の能力を過信しすぎているんですよ。
高:だいぶパワーワードですね。
自分の能力を過信している!
そんな能力ないだろう!
そこまで大げさではないですが・・・
伊:その一冊を終わらせるのに難易度もそうですが・・・量もそうですよね・・・
どれくらい時間がかかるのか・・・って予想できていますか?
高:計画を立てていつまでに1周できるのか?・・・1周で本当に身につくのか?・・・とか・・・
その辺を考えないといけないですね。
伊:そうです。なので解く時間だけではなくて復習する時間・・・2周目・3周目する時間が・・・
必要になってくるので・・・そこをちゃんと1冊を終わらせるのにどれくらい時間がかかるのか・・・
それに対して自分は1日に何時間・・・週に何回 勉強できるのかというのを・・・
ちゃんと自分の実力を過小評価するくらいで良いと思います。
高:実際に自分を過小評価した目標とか計画とかの方が達成しやすいし・・・
それでも終わるかどうかわからない・・・
伊:オーバーワークしてしまう人は・・・ゴールが見えていないですね・・・
自分が行きたい志望校が高すぎるとか・・・あとは志望校が決まっていたとしても・・・
一旦は偏差値を5上げる・・・という段階があります。
その目標に至るまでに・・・どのようなとをやれば良いのか・・・やらなければならないのか・・・
最終的にはどのような問題が解けていたら良いのか・・・
というところがイマイチわかっていないなら不安で・・・とりあえず難しい参考書をやる・・・
一杯やるってなりがちだと思いますが・・・そこで一旦 目標を定めてあげるというか・・・
何をどのくらいやれば良いのかというのを・・・
しっかりと見定めればオーバーワークは減ると思います。
高:間違いないですね。
大体の人は武田塾から言わせれば・・・『基礎問題精講』が合うと思います。
『チャート』や『Focus Gold』を無理してやるよりも・・・
確実に終わる『基礎問題精講』が強いと思います。
もし信じてくれるなら『基礎問題精講』から初めて欲しい・・・
場合によっては『基礎問題精講』よりも易しい『入門問題精講』から初めて欲しいと思います。
高:今回の動画を通じて難しい参考書についつい手を出してしまう人の心理を読み解きました。
ギックとした人もいると思います。
そんな人は”基礎”から・・・戻って・・・振り返ってやって欲しいと思います。
[今回のまとめ]
・難しすぎる参考書に手を出さない!
・しっかりと基礎を固めよう!
・現実的な勉強計画を立てよう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
武田塾:【要注意】この参考書をやっている受験生は今すぐみて(2024/2/12)(6:59)