スフ(周布)ってる? | もしかして山口県在住? こじらせ ( 中年 ) 女のアイタタタ…な ブログ ☆

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山口県民になって数年…
日々のエピソードや感じたコトをこじらせながら綴っていきたいと思います。




『 幕末 』に興味があるRieruです ★



けれど名前しか知らないという志士が圧倒的に多く、幕末好きな人と話が噛み合わなくて困ります。


イテテ


( 勉強不足のアナタに困ってます )


『 周布政之助 』( スフまさのすけ ) さんも “ ほぼ名前しか知らない ”うちのお1人です。
ちょっと調べてみましょ。

 萩藩大組士68万石の周布吉左衛門の五男として文政6 ( 1823 ) 年に生まれ、元治元 ( 1864 ) 年 享年42歳で亡くなりました。
 藩校明倫館に学び、天保の改革を行った家老 村田清風の路線を継ぎ、財政再建・軍政改革・殖産興業など藩政改革に尽力しました。
 実直な人柄から人望を集め、尊皇攘夷を掲げて藩政の陣頭に立ちます。
 桂小五郎さんや高杉晋作さんら、吉田松陰先生の薫陶を受けた若い人材の登用に熱心でした。
 しかし禁門の変や第一次長州征伐などの苦境から実権を反対派に奪われ、責任を感じ山口矢原で切腹・・・
早い時期に亡くなられた志士だったんですね。
山口市の『 久坂deカフェ 』絡みでちょっと気になり、調べてみたら久坂玄瑞さんが自刃 ( じじん ) された年と同じでした。
そういう時代の流れだったんですね・・・



山口市にある山口県立山口博物館で常設展示されていた、スフさんの肖像画を観てみましょ。



鼻筋がスッと通った、端正なお顔立ちだったんですね。
この油彩画は昭和戦前期に描かれたそうですが、作者不詳になっています。
じつはお写真の展示もあり、その雰囲気から真面目そうで、不正は絶対に許さないという厳しい性格の人だったのかな?と推測します。

よく似たタッチで描かれた、もう1枚の肖像画がありました。



スフさんの奥様、千代さんだそうです。
前妻の小梅さんが亡くなられた後、スフさんの奥様になられた方で、男爵 周布公平 ( 衆議院議員・兵庫県知事・神奈川県知事 ) の生母さんです。
絵を見る限り、奥様は長生きされたようですね。

スフさんが亡くなられて153年目になる今年は、『 山口県立山口博物館 』でコーナー展示『 初公開!周布政之助資料 』が開催されています。
千代さんの肖像画も、こちらで拝見したものでした。



初公開資料13点を含む全16点を今月の26日 ( 日 ) まで観ることができますし、撮影もOKです。
常設展示の中にはNGなものもあるので、お気をつけください。( 監視カメラが付いています ← ちょっとズレてる )
数は多くありませんが、初公開という言葉に弱いので、今回鑑賞させていただきました。
そしたら確かに興味深いものが♪
ほら、この御盃 ( ぎょはい ) なんて毛利敬親さんからいただいたものですってよ!



『 安政6年 ( 1860 ) 12月16日、藩主毛利敬親が、左近衛権中将に昇進した際、祝宴の席で拝領したもの。蓋裏に周布政之助の自筆の箱書きがある 』とパネルに記載されていました。


※明治時代 狩野善信筆『 山口県立山口博物館 』蔵

敬親さんからいただいたものなら、お酒を注いで飲むようなことはせず、家宝にして大事にしまっていたのでしょうか?
真面目そうな面構えのスフさんのことですから、お酒すら注がなかったのでは?


常設展では、スフさん所用のガラス杯もありました。
スフさん、ワインを嗜んでおられたんですね。
幕末にワイン?
本格的に入ってきたのは幕末から明治にかけてらしいので・・・羨ましいです ← 特に禁酒中の女には!
ペアグラスだから、千代さんと飲んでた?といいなぁ。



ん?
このガラス杯、どこかで拝見したような・・・


あ!
萩市の『 萩博物館 』のお土産売場で、萩ガラス工房さんから出してる『 長州藩復刻品高杉晋作愛用ガラス』を見つけた時、気になって検索していたら大村益次郎さんとスフさんの復刻品もある!ということが分かったんです。



幕末の志士たちの中にもたくさん酒好きはいたんでしょうけど、“ 有名人 ” だし “ それなりの器 ( ガラス ) ” を所持していたので、このような美しい復刻品を作ってもらえたんですね♪



高杉晋作さんのは7,560円、大村益次郎&スフさんのはそれぞれ10,800円・・・画像は2個並んでいますが、1個の値段が10,800円ですよ!


イテテ


萩ガラスは相当硬いガラスなんで、まさに一生モノですね きらきら!!
いつかコンプリートしたい逸品です。

このスフさんが所用していたワイングラスは、底に澱 ( おり・・・カスです ) が残っていたとか。



うーん・・・洗っちゃいましたかね?キレイでした。
しかしスフさんって、あの時代にこんな素敵なワイングラスにワインを注いで楽しんでいたなんて!大人の余裕を感じる・・・うん、イメージ通りの人!と思い込みたいトコですが、調べてみるとお酒にまつわるいろんな『 あっちゃ〜エピソード 』がありました!
アルコールが入ったら、べらぼうに口が悪くなる方だったらしく汗
千代さんも大変な思いをしたのでは?
舌禍 ( ぜっか ) 事件の中で特に有名な話は、文久2 ( 1862 ) 年 土佐藩前藩主 山内容堂さんに対して暴言 ( 中傷 ) を吐いたとか。
萩藩主 毛利敬親さんの息子 元徳さん本人を前に、容堂さんが “ わや ” 言うたらしいです。
久坂玄瑞さんがうまいこと詩吟を吟じてまとめようとしたら・・・逆にスフさん、プチン。
容堂さん、カチン!

ハイ、謹慎処分決定。


イテテ


( 謹慎処分ぐらいで良かったですよ、普通だったら打首です )


あと高杉晋作さんが脱藩の罪で野山獄に投獄された時も、酒に酔って ( るにも関わらず馬に乗り・・・ある意味飲酒運転? ) 抜刀して乱入。

ハイ、謹慎処分 Part2決定。



イテテ


( 晋作さんに叱咤激励みたいなことを言ったらしいです・・・他に蒲田梅屋敷事件などが有名汗 )


明倫館の都講 ( とこう・・・生徒会長みたいなもの ) だったらしいし、ドラえもんの登場人物のひとり『 出木杉君 』みたいなイメージだったのに、すっかり良い意味で裏切られました!
なんかめちゃくちゃ男臭い酒臭い方じゃないですか!
でも人間味があって・・・被害を被った方々にはお気の毒でしたが私は好きですよ、スフさん。
そんなスフさんのファンにウッカリなってしまった私は敬意を込めて、お酒に酔って “ わや ” 言ってる人のコトを

あの人、スフ ( 周布 ) ってる!

と呼ばさせていただきます。

・・・全国の “ 周布さん ” に謝ってください。


アイタタタ


( 早く禁酒解除して私もスフりたーい )