長い手紙 | ひより plus

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パピヨン三姉妹との日常。

病室に戻るとどこへ行ってたんですかと看護師さん。
(愛犬の)お見舞いで下に行ってましたと、嘘スレスレのご報告。
手術前日なので、本来は入浴ですが、日曜日なのでシャワーを浴びてくださいとの事でしたが、夕食時間が迫っていたため、食後にシャワー予定となりました。
食欲の無い夕食を済ませて、シャワーを済ませてしまうともう何もやることはありません。

安静が重要な病室は静かで、酸素吸入の音だけが確実に時を刻んでいます。

持参のレターセットを取り出して、旦那さん宛に手紙を書き始めました。
整形外科の命に関わる手術では無いのに、書き始めてしまうと旦那さんとの沢山の思い出や、お嬢さんたちの事、グルグルと頭を回り、気がつくと長い手紙になっていました。
それもまるでもう死んでしまって会えないかのような。

で、冷静になろうと読み返しましたが、書き直して短くもできず、二重封筒にいれすぐには見つからないけれど、確実に見つかるように隠し、外封筒には「私に何かあったら開封して下さい 何もないのに開封したら離婚です」と書きました。
長い手紙は消灯までに書き終わらずに、手元灯を点けて薄暗い中書いていた事も悲観的な内容になった一因だと思います。

どうせ麻酔で眠らされるのに、よく眠れるようにと処方された睡眠導入剤を飲んで横になりました。
でも小心者の私はなかなか寝付けずに、時計は三時をまわっていました。
看護師さんが巡回する靴音がキュキュと聞こえてきます。
寝たふりをして巡回をやり過ごし、遠ざかる足音を数えていたら眠ってしまっていました。