相変わらずの『父親ごっこ』 ③ | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 

  実は「タオ」、今回の選挙は棄権したそうだ。

 

  理由は

 

  「これ、と思える人が居なかったから」

 

  …ま、若者らしい?単純な理由である。

 

 

 

  しかしソレを「モト」に「正直」に言っても『ムダ』。

 

  いや、『ムダ』どころか、

 

  「どうしてオマエはそうなんだ⁉ 

 

   そもそも……」

 

  …と、まさに「モト」が喋りたい話が一方的に……『毒演会』が始まってしまうから質が悪い。

  

 

  「タオ」もそれは既に十分に理解しているので、

 

   「アノ人が好きそうな」

 

  …党名だけ言っておいた、とは言った(賢い!)

 

 

  

  しかし。

 

  親に……と言うよりも「アノ」親だからこそ、本当の事が言えない……というのが「ウチらしい」と思ってしまった私。

 

 

 

  もちろんそれは「思いやり」と言える「優しい嘘」というモノではなく、有体に言えば

 

  「己の身と心を守る為」

 

  …最低限、己の平安、「平和な時間」を守る為、でしかない。

 

 

 

  だって彼ら(この場合「モト」や母)は、どう形を変えようと結局

 

  「自分の快楽に『しか』興味がない」

 

  …人達なのだから。

 

 

 

  一見「ヒトの為」に見えることにオカネや手間や時間を使う時であっても、それは

 

 

  「そうすれば

 

  (周りに)

   自分がイイ人と思われるから」

 

 

  「そうした方が

 

 (周りに)

  自分が自慢出来るから」

 

  …と「自分が」思った場合、でしかない。

 

  

  つまり直接・間接問わず「誰か」に見られている……と言える時でしかない。

 

  例え本人は無自覚、つまり『無意識の意識』であろうとも、結局は『自己満足』、究極の自慰行為。

 

  何よりの罪は、当の本人達にその『自覚』が全くない……という事だろう。

 

  

 

  

 

  「(今回)『マオ』とは会うの?」

    (注;前回会ったとは聞かなかったので)

 

  「知らない」

 

 

  「二人(=父&息子)の関係はどうなの?」

 

 

  「う~ん、『悪い』とは思わないけど…

 

  (「マオ」は)

   『子供のことがあるから』とか言って、

 

   逃げることが出来るからね~」

 

 

  「まあね、先ずアノ人が『子供嫌い』だからね~

 

 

  『I Don't Like Childish Things!』

 

  …ってことで、

 

  我が子の運動会にも来なかったヒトだからね~。

 

  って言うか、

 

  「トリ」や御両親の前で

 

  孫に会うってなったら

 

  『お土産』も必要になる!

 

  ……って思っているからじゃない?

 

   そんな『無駄金』使いたくないでしょうから」

 

 

 

   「タオ」は呆れ顔で天を仰いだが、もちろん「否定」はしなかった。

 

 

 

 

  「まあ今度『ナニか』あったらさ、

 

 (「モト」に)

   ママが直接会いたがっている、

 

   って言いなさい」

 

 

  「何で? 何するの?」

 

 (「モト」の)

  「顔面一発、ブン殴ってあげるから!」

 

 

  「タオ」は大笑いしつつ帰って行ったが、私はその背中を見送りながら

 

 

  「ごめんね」

 

  …と呟いていた。