6年振りの日本帰省 27 『袖振り合った』人達 8 実録『子連れ様』 ㊥ー3 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

  「自分達の手荷物」を抱えたままバタバタ、一向に落ち着かない「カバ母」「カバ父」の二人。

 

 

  と言うか終始一方的に「カバ母」に命令されて続けていた「カバ父」。

 

  彼は「もちろん」私には何も言わないまま=一方的に私に身体を押し付ける状態で、結構「ガタイが良い」身体を伸ばし既に閉まっていた「上」の格納庫を開けたりしていたのだが、もちろん入る場所がある訳もない。

 

 

  と言うか、客室乗務員さんが既に

 

 

  「入り切らないお荷物は

 

  『こちらで』御預かりしま~す!」

 

 

  …と全体に向かって何度も叫んでいるでしょ~が!

 

  日本語が理解出来ない人達のかね??

 

 

 

 

  サッサと落ち着いて欲しい私はとうとう

 

 

 

  (上には)

  「荷物は、もう入りませんよ…」

 

  …と彼らに向かって声を掛けた。

 

 

   すると。

 

 

 

 

  「全部、

 

  使うんですっ!!」

 

 

 

  それが私が彼ら……と言うか「カバ母」の声を「私に向けて」直接聞いた、最初で最後の言葉だった。

 

 

 

  だからどれ一つ「預ける」ことなんて出来ないのよ!

 

 

  …という意味だったのだろうが、私は思わず笑い出しそうになった。

 

 

 

  ふ~ん、じゃあアンタ達、

 

  アンタ達の前の座席との間を埋め尽くしている、

 

  その大量の「手土産」もそこで全部食べると?

 

  (本当にそう言い返したら、どういう顔をしただろうか?)

 

 

 

  こりゃダメだ、と思った私はそれ以上何も言わず「観察」に徹することにした。

 

 

 

  結局、離陸直前に客室乗務員の方がやって来て『安全上の問題』ということで(アタリマエだ)、二人は「全部使う」ハズの荷物の一部をシブシブ移動させられたけどね。

 

 

 

  因みに、一番奥の席は「カバ母」と「カバ子」、真ん中=私の隣は「カバ父」となった訳だが、先にチラと書いたようにこの「カバ父」、デブとは言えないが結構「ガタイが良い」人だった。

 

  彼一人で座席みっちり、である。

 

 

 

  で、特にそうなるとこういう場所で出て来るのが

 

  「ひじ掛け問題」

 

  実際、彼は座ると私が彼側に軽く置いていた腕を、モチロン無言のままグイグイと自分の腕で押し出そうとして来た。

 

 

 

  いや、もちろん私には「通路側」に独り占め出来るソレがあったのだから別にソコに固執する必要も無かった。

 

 

 

  しかし。

 

  「それまで」の彼らの態度を鑑みて、ここは許してはいけないな……と考えた私は、押し返すことはしないのものの、押し負ける?こともさせなかった。

 

 

  「カバ父」は「カバ母」の命令をこなす為に腕を動かしている時以外は頑張って?押して来ていたのだが、私は最後まで「ほぼ半分」の線を維持していた。

 

 

  私には終始無言だった「カバ父」だが、当然私の「意志」には気付いていたのだろう。

 

  着陸後、どちらにせよサッサと降りたかった私が「シートベルト」サインが消えてサッと立ち上がったその瞬間。

 

 

  「カバ父」が、

 

  自分の(私の席側の)「シートベルト」を

 

  わざわざ、

 

  本当に

 

 「ポ~ン!」と

 

  勢い良く私の席に放り投げてくれた…!

   

  (タイミングが悪かったらぶつかっていただろう)

 

 

 

  ホント、判りやすいボウヤだな~!

 

  …と、一人無言で笑ってしまった私……!

 

  🤣🤣🤣