『貯金がある』ことを言ってはいけない …と「私が」本気で思う理由 ⑬ | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 

 

  「じゃあ、これで❤

 

   イギリスに行こう!」

 

 

 

  どうしてそんなことをしたか、なんてことは忘れた。

 

 

 

  ただ、「マオ」が生まれてから一息ついた頃に私が

 

  『親からのお祝い金』

 

  …として貯金額を見せた時、一気にキラキラ顔になった「モト」の第一声がコレだった。

 

 

  

  

 

  「ボクは海外旅行に

 

   何度も行っているんだから!」

 

 

  「ボクの方が何でも知っている!」

 

 

 

   常にそう「ドヤ顔」をして『表向き』の方針は全部自分が決めつつ(と言うか決めないと逆ギレ&恫喝しつつ)

 

 

 

  「家族は互いに(=ボクに)

 

   協力するものだろう?」

 

 

  「日本語は難しいんだから!」

 

 

 

  …という、これまた『正当な理由』を振り翳し、料金の検討から航空会社の選択、その支払い、更に「モト」の出入国に関する手続き、御土産の用意、出発前の家の整理整頓……などなどの『実務』は「海外旅行超初心者」の私が全てやった。

 

 

 

  そうやって始まった私の

 

 

  「初・海外旅行兼新婚旅行兼家族旅行(乳児付)」

 

 

  …は、普通の人なら『成田離婚』どころか出発前のカウンターに並んだ時点で

 

 

  「アタシ、もう帰るっ!!」

 

 

  …と騒いでも不思議はないものだった……ということは既に書いた通り。

 

 

 

  何と言っても

 

 

  「ボクは『ポンド』の価値を良く判っている!」

 

 

  …とのことで一方的に決めた

 

 

 

 

  ほぼ一か月分滞在する為の『お小遣い』

 

   =トラベラーズチェック

 

 

 

  …の金額は一人「£500」だった訳だが、

 

   (当時でも海外旅行豊富な私の友人は「甘い!」と一喝した)

 

 

 

  結局、

 

 

  「『マオ』には未だムリだから」

 

 

  「オマエは『マオ』の世話があるから」

 

 

  …という『正当な理由』で私と「マオ」を義両親の家に残して殆ど一人で遊び回り、日程の半分程で「自分の分」を早々に使い切った後は

 

 

  「家族は(ボクに)協力するものだろう?」

 

 

  …という、これまた「正当な理由」で何度も(注;「大金」を持って歩けないタイプ。と言うか、持つと直ぐ使い切ってしまうから…という「自覚」と「自制心」?は一応あったらしい)私を銀行に強制連行(!)して私のトラベラーズチェックを現金化した後に自分ダケ遊びに行く、というようなことを最後まで繰り返していた。

 

 

 

 

 

  まあこれ以降、頻繁に……とまでは行かないものの「帰省」として日英間を往復するような立場となった私にとって、あれほど一気に「知識」を増やした……と言うか

 

 

 

 

  『海外個人旅行のアレコレ』

 

  =サバイバル?

 

  …を強制的に叩き込まれた時間は無かったし、それは確実に今も私の『経験値』として役に立っているとは思う。

 

 

 

  しかし。

 

  いくら、どんな角度から、何度思い出しても

 

  「楽しかった」

 

  …と言える記憶は全くなくて、

 

 

 

 

 

  「よくまあ、あの時点で

 

   離婚にならなかったよな~」

 

 

 

  …と『しか』思えない思い出でもあったのでありました……!

 

 

 

 

 ★今回の話の切っ掛けとなった動画がこちら。