「相変わらず」と言える「ワケ~もん」 『職業体験』が来た ㊥の4 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 

   ハッキリ言って、「今日来たばかり」の、まして『経験』も『経験値』もない

   (注;「経験」と「経験値」は全く異なるもの、というのが私の持論です)

 

 

 

  「ママが働くカフェでケーキ焼いていてぇ~

 

   私もベーキングが好きなんですぅ~」

 

 

 

  という理由で来たくらいの(失礼!)のオコサマには一々『指導』する手間と時間の方が大変だろっ!!!

 

 

 

  …というのが、私が「ジュリー」の無邪気な?一言を聞いた瞬間に「ブチッ」と来た理由。

 

 

 

 

  しかし、もちろん「ジュリー」はそんな私の気持ちを知る訳もなく、「ダメ押し」と言えるヒト言を続けてくれた。

 

 

 

  「じゃあ、先ず

 

  『ケーキ』のパッキングを

 

  やってもらうわねっ!」

 

 

 

  ブチッ!!(二回目)

 

 

  (ヒトの仕事を!)

 

  ……勝手に決めるなよっ!


 


  

  いや。

 

  ワタシだって、そこまで器量が狭い訳じゃない(多分💦)。

 

 

 

  「ギャル」とのやりとりでも判るように、ただ

 

 

 

  「自分の仕事」

 

  「いきなり」侵入されるのが大嫌い

 

 

  …というダケだ。

 

 

 

   もし、ここで……というか、「ジュリー」なり「ジョー」なりが『事前に』一言

 

 

 

  「『メガネちゃん』には

 

   先ずパッキングをやってもらうから」

 

 

 

  …とでも言っておいてくれたのなら、冗談半分っぽく「え~っ⁉」とは言いつつ、それなりに対応(=準備)しただろう。

 

 

 

 

  しかし、だ。

 

 

 

 

  それが「ジュリー」の「ジュリーらしいところ」とは言えるのだけど、結構その場の「ノリ」で通そう……と言うよりも、通るのがアタリマエ!……的な態度があることだ。

 

 

 

 「ね、リオッ!??」

 

 

 

  そう言いながらも私の返事を待たず、「ジュリー」は私が積んであった箱を動かし、運搬用のワゴンに移動し始めた。

 

 

 

  そう、私が頭の中で整理しながら置いていたものを勝手に動かされたわけである。

 

 

  ブチッ!!!(三回目)

 

 

 

  「ねっ、リオ、

 

  イイわよねっ⁉」

 

 

  最初の問い掛けに返事をしなかった私に、少し声のトーンを上げた「ジュリー」がもう一度言った。

 

 

 

 

  私は横目では見ながらもその手も止めず、前(=壁)を向いたまま返事をしなかった。

 

 

 

 

  「……ね、え……?」

 

 

 

  その時点で「ジュリー」も私の気配にやっと気付いた。

 

 

  何より、その時「ケーキ」のリストは私の手の中=目の前にあったのだから。

 

 

 

 

  つまり、私が「いつものように」直ぐ自分にソレを

 

 

  「はい、どうぞ」

 

 

 

  …と渡さない、ということは???……と。