「我が母」という人 12 母というヒトの『電話マナー』講座 ③ | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 

  そんな「謎解き」の怒鳴り声から始まる『毒電』の内容は、毎度毎度毎度(×何万回?)変わらず

 

 

  「こんなに可哀想な自分!」

 

  ……の話。

 

  自分がこんなに不愉快な想いをしている&して来た、という愚痴と文句と罵倒の羅列。

 

 

 

  それも度々「生まれた時」の話から始まるから凄い。

 

 

 

  母は6人姉兄(女5人・男1人)の末っ子なのだが、だから自分は味噌っかす(←もう死語かな~?)で、だから生まれた時から身体が弱くて、だから物心ついた時から常に姉達に見下されていて……という感じで始まる「同じ愚痴」の繰り返し。

 

 

 

  更に義務教育を卒業した後「奉公」に出された先で15歳の少女をコキ使った「あのクソババア!」の話から、本当は父は直ぐ上の姉の方を狙っていたのだけど姉(=伯母)が嫌がって……だなんだ……という話へと続く。

 

 

 

  「家族には馬鹿だ、

 

  アホだと言われ続けた!」

 

 

 

  ……アレ?

 

 

 

  「嫌なことばかり私に押し付けて、

 

  アノ●●っ!」

   (注;●●=直ぐ上の伯母の名前)

 

 

  ……アレレレレ??

 

 

 

 

  ……いや、ナニよりな~、

 

 

 

  「私は滅私奉公の星の下に生まれて、

 

  その通りに生きて来たから

 

  自分の人生に微塵も後悔はない!」

 

 

  ……と常々宣言しているヒトじゃなかったっけ???

 

 

 

 

  まさに

 

  「同じ口で…」

 

  …の世界だけど、本人にはその自覚が微塵も無いのだから仕方がない。

 

 

 

 

 

  『毒電』はその内容ばかりでなくその「終わり方」も独特だった。

 

 

  先にチラと書いたが、余程のことがない限り「私から」切ることは出来ない。

 

  子供が小さい時は泣き声が聞こえると

 

 

 「ああ、ほら泣いてる、もうイイわっ!」

 

 

  …と穏便に?切ってくれる時もあったが、私の方から

 

 

  「ごめん、今ちょっと忙しくて…」

 

 

  …などと言おうものなら

 

 

  「ふん、ああ、もうイイわっ!!」

 

 

  …と、怒鳴った上で『ブチ切れ』され、その「次」の『毒電』では必ず

 

  「礼儀知らずの馬鹿娘」

 

  …に対しての罵倒から始まる、の繰り返し。

 

 

 

 

  だから大抵は母の方から

 

 

  「あっ、誰か来たっ!」(ほぼ宅急便)

 

 

  「あっ、もうこんな時間だっ!」

 

 

  …というような言葉の直後に突然『ブチ切れ』して終わり、がパターンだった。

 

 

 

 「電話の最後にはちゃんと挨拶しろ、

 

  勝手に唐突に切るな」

 

 

  …という「礼儀」は、ダレの口から聞かされていたんだっけ……???

 

 

 

 

 

  因みに『毒電』が始まって以来

 

 

 「私は身体が弱いから、

 

  息をするのも苦しい!」

 

 

  …と毎回叫んで(!)いた方からの『毒電』の最長記録は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  『3時間15分』

 

   ……でありました……!