昔、私が新人のころわざと仕事を教えずミスを誘発させ怖れられた先輩がいた。
確かによく気が利くし、与えられた仕事はプライベートを犠牲にしても尽くすため学ぶことは多々あれど、大体の人からは嫌われた。
その裏面として不倫しがち。長らく妻子ある男性と付き合い破局。
その後出会った人の良い男性と結婚して退職した。おまけには、その男性はそこそこの資産家だというヲチがつく。
そんな彼女と同い年。見た目から仕事からプライベートまで良く似た上司と知人がいる。
最初、デジャブかとおののいた。
パラレルワールドがあればまさにそれで、そういう人との出会いが私の因縁なのかと悩んだこともある。
彼女もまた、部下や周りを潰し不倫し今の地位を確立した。
大したポジションではないが、彼女にすれば我が世の春を謳歌している模様。私は部下の一人にすぎないけれど、そういう女を好む男も一定数いるんだな、と。
彼女らに共通するのは、根底に自信がないので部下が自分を越えないよう仕事を教えずミスを誘う。チームの生産性など省みないので全体的には非常に効率が悪いのに、一見よく働くため人事査定には響かない。
ただし、そこではよく退職者が出るし業績も上がらない。
考える部下が育たないため長期的にマイナス成長となる。
私も、聞いても教えてもらえず無視され続けて周囲からかき集めた情報で頑張ったこともある。結果を出せば彼女らの手柄。いつの間にかさらっていく。
「わからない人に資料なんか回さなくていい」とナチュラルに言われたこともある。
「普通そんなこと言わないだろ」という概念が通じないため、いちいち悩んでいたらキリがない。
そんな彼女らが、なぜ妻子あるオッサンと不倫するのか。
見た目も経済的にも恵まれた結婚をしていながら、と思う。
彼女らの器は常に水が漏れていて、これでよし、ということはない。他人を攻撃していなければ満足できず、ちょっと反撃するとうろたえる。
神様はなぜ彼女らを自由にしてるのかなー、と、スピリチュアルな視点にたってみてもよくわからない。
因果応報は必ずあるから、順風満帆なだけではなかろうが、それまでに潰され、屍となる弱者は救われない。
ちなみに、彼女らを好むオッサンは間違っても私なんかに手を出さない。たぶん、視線一つとっても「こりゃだめだ」と思うのかもしれない。
可愛げがないといえばそれまでだけど。
彼女らは、脇が甘いのか流行りのカフェなんかでオッサンと目撃される。
私はカフェでオッサンと話す話題もないし、どうせご馳走になるならファミレスかちょっと高級なホテルのレストランがいい。
そんで、宝塚とか劇団四季とかに連れていってくれて、たまに歌舞伎なんか嗜んで二人で着物なんか着ちゃったりしたい。
どうせ不倫するなら突き抜けたお付き合いがいいし、趣味に没頭するとかさ。
人を蹴落とし、配偶者をなめくさって地元のカフェかよ、と思うの。
どこをとっても救いようのない人に踏みにじられ、若手がまた辞める。何とかしたかったけど、精神的にもたなかった。
彼ら彼女らは、もちろん何とも思わない。
仕事は仕事として取り組むけれど、いつか心ない人々が我が身を省みるなにかに出会ってほしい。
たとえば人生半分をそんな風に生きてきて、どれほどの業を重ねているのか。
蒔いた種は刈り取らねばならない。
広い畑ではないけど、私はコツコツと種まき、水やりをしていきます。
しかしね、娘みたいな既婚女性に手を出すオッサンの良さが私にはわかりかねる。