こんにちは。


前回の続きです。


夕鉄バスで夕張市石炭博物館に来ました。





バスを降りると以前は駐車場として使われているような空き地がありました。





自虐も含めた駐車、進入禁止の表示がありました笑

歴史村遊園地と書いてあるのは、もともと石炭博物館や遊園地等が一体となって石炭の歴史村というテーマパークであったのですが、夕張市の財政破綻により遊園地は休止、なくなってしまいました。

これも夕張市の財政破綻の要因だったと言われています。

石炭の歴史村のうち、石炭博物館のみがいまも市から業務委託を受けて夕張リゾートという会社が運営ています。




バスの隣にある土産物店も過去の遺産としてそのまま残っています。




ゆうちゃんという、石炭の歴史村のキャラクターがいました。これも無惨に感じてきます。


上に歓迎の文字があるのですが、緑が覆い被さっています。

手入れもされていないように感じます。





こちらはかつて乗り物が走っていたのでしょうか。

ホームのようなものがありました。

柵は曲がっており、使われなくなってから年数が経っているのでしょう。






博物館横の駐車場まできました。

車で来ている人はそこそこいるように感じましたが、お盆という時期もあるのでしょう。





バス停から5分ほど歩き、石炭博物館の前まできました。



博物館横に、大きな鉄骨組の建物があります。

これが立坑櫓(たてこうやぐら)といい、地下にある坑道に人や資材を上げ下ろしするのに使われた、エレベーターのようなものです。

北炭夕張新鉱という、夕張の主力だった炭鉱で使われていた模したものになります。




入場料を払い、中に入ります。




入ってすぐ、夕張の炭鉱で採れた炭塊の展示がありました。

隣にある小学校の学習机と比較するとなんとなくサイズ感はつかめるかと思いますが、これで1.5tの重さがあります。



ここで簡単に夕張の炭鉱の歴史について説明します。

1888年に、坂市太郎という人物が、石炭の大露頭を発見し、そこから1890年に、北海道炭鉱鉄道会社が夕張炭鉱の開発に着手し、採炭の歴史が始まります。

製鉄用のコークスの原料炭の産出により、1960年代にはピークを迎えましたが、ガス爆発や海外の安価な炭の影響を受け、1970年代に閉山が進み、1990年までに全ての炭鉱が閉山しました。

閉山が進む中で、夕張市は「炭鉱から観光へ」をキャッチフレーズに、炭鉱の跡地を利用して、前述の、テーマパークの石炭の文化村を造りました。

財政破綻した後も石炭博物館のみが石炭の文化村として残っている状態です。





コンプレッサーの展示もありました。

サリバン型コンプレッサーというそうで、坑内では圧縮した空気を動力にしていたため、コンプレッサーは重宝されていたそうです。








夕張市の炭鉱をベースにした変遷の展示です。

このあたりは数年前にリニューアルされたそうで、新しかったです。






夕張の炭鉱まではかつて鉄道が伸びており、その時に使われていた備品等が展示されています。





このあたりはかつて夕張の炭鉱で使われたものが展示されています。


奥にあるのは石炭を運ぶためのトロッコです。

その前には人も乗ることができるみたいですね。






手前にある大きな鏡は自己捜検の鏡です。

全身が映るようになっていて、炭鉱に入る前に適した服装かどうかを確認する鏡です。





ここから立坑に模したエレベーターで地下展示室に向かいます。



エレベーターも雰囲気がありますね。




地下までおりてきました。

ややひんやりしていました。





トンネル状になっていて、奥へと進んでいきます。





明治・大正時代の様子として、石炭を背負って運ぶ女性、奥には安全灯のススみがきをする女性のマネキンが展示されています。

総動員での作業ですね。






これは石炭をトロッコで運んでる様子です。

手前の人は、坑内の空気を調整するために扉を開け閉めする門番です。






これは発破するための穴あけをしている様子です。穴あけは電動で行っています。






こちらは水中ポンプです。地下水が湧出した際に排出のために使うのだと思います。




安全灯です。

バッテリー式となっているため、このように充電台で充電します。






このあたりもエアーコンプレッサーになります。








ドラムカッターという、採炭を行う機械です。




1時間に1回ほど、実際に炭鉱で従事していた係の方が説明と合わせて動かしてくれます。




こんな感じです。








こちらは監視盤です。

採掘の様子を総括してみることができます。



他に採炭に使う機械がたくさん展示されています。





見学を終え、外に出ます。
工事で見学できないエリアがあるのですが、お盆期間は工事も休みというのもあってか特別に入れるとのことで見ることができました。






こちらが石炭の大露頭です。

これが夕張の炭鉱文化の始まりともいえる発見ですね。

北海道の天然記念物にも指定されています。





これは立ち入り禁止となっていますが、もともと夕張市石炭博物館には模擬坑道があり、実際に使われていた坑道に入ることができたのですが、数年前に火災があり、それ以降入ることができません。

その模擬坑道の出口になります。


ちなみに、石炭博物館は市営で入館料が1200円ほどと高めなのですが、模擬坑道に入れないため700円ほどに値下げされています。

こういうところでも収益を上げないといけないのでしょう。






こちらはかつて使われていた坑道の出入り口でしょうか。完全に封鎖されています。


駆け足ではありましたが、夕張が石炭採掘という立派な産業で発展していたことがよくわかりました。



模擬坑道については、2025年春頃から再開し、

入れるようになるそうなので、またそれ以降に行ってみるのも良いかと思います。



今日はここまで。


次回をお楽しみに!