前回の続きから
Yちゃんから仕事の急なトラブルで少し遅れる、との連絡が入り私は先に焼き鳥屋に入った。
店主「いらっしゃい!!」
いつもよく通る店主の声で迎えてくれた。
私「Yちゃん遅れてくるってー」
店主「Yちゃんと飲むの久しぶりちゃいます?」
私「そうやなぁー、お互い仕事忙しかったし、店開いてへんかったし(笑)」
店主「たしかに・・このまま感染者増えれば、また閉めないとダメかな」
長女の葬儀が終わってから何度も何度も私や家族のことを気にしてLINEをくれていたYちゃん。
長女が亡くなった1ヶ月半後にYちゃんと焼き鳥屋に訪れ、2人で泣きまくった以来だった。
そして店主の予想通り、この8月からまん延防止重点措置区域となり、また店を閉めることとなったようだ。
ほどなくして、Yちゃんが来た。
話が途切れることがなかった。
お互いの近況の話、仕事、我が子・・色んな話で盛り上がり、気づけば2時間が経った19時を過ぎていた。
ラストオーダーになりYちゃんと私だけしかお客さんもいなかったので、店主も入って3人で話すことになった。
Yちゃん「実は飲みに誘った日、〇〇(長女)が目の前に出できてん」
Yちゃんが霊感が強いとかいう類の話しではない。(ちなみに全く霊感はないらしい)
Yちゃんが仕事で車を走らせていたら、長女が頭の中というか目の前に出できたとのこと。
ビックリしたと同時にポロポロと涙がこぼれたとのこと。
何となくだが私が弱っている感じがしたらしく、飲みに誘おうと思ったらしいのだ。
私「たしかに俺、6月中旬から下旬にかけて胃痛でぶっ倒れてたからなぁ」
以前ブログでも書かせていただいたが、胃痛で大変だった。現在のところ体調もよくなり、胃痛もない。
Yちゃん「そうなんや。〇〇(長女)が俺の前に出てきたってことは、トトを飲みに誘ったってってことやと思ってん」
たしかに長女も私が飲みに行く相手がほとんどYちゃんだと知っていた。
この話を聞いた3人の答えが一致した。
「これは〇〇(長女)が開いてくれた飲み会やわ」
無神経で、ストレスなんて0!みたいな性格の私の弱っている姿を、天国から見た長女がアシストしてくれたんだと思えた。
うん。きっとそうだ!と信じようと思う。
店主「もう1年経とうとしてるんですね」
私「そうやなぁ。嫁と来たときも、嫁の横で一緒に泣いてくれたもんな」
店主「耐えるなんて無理でしたわ」
私「日頃おもんないオヤジギャグいうけど、やっぱええ奴やわ!ええ店やし!ありがとう!!」
店主「じゃあ今からギャグ言いましょか?」
Yちゃん、私「ええわ!!」
3人「あははは・・爆笑」
こんな明るく楽しい店主だが、母が癌で苦しんでいる現実がある。
この世から病気なんてなくなればいいのに・・。
会計をし店を出た。
夏とはいえ20時は暗かったが、私の視界ははっきりと澄んだ景色に見えた。
店主、Yちゃんにお礼を言って我が家に帰った。
家についてすぐ、長女の祭壇の前で
「ありがとうなっ!」
と言った。
今回は長女のアシストとYちゃんの協力のおかげで私の心に癒しを与えてくれた。
親友のYちゃんや天国の長女にまで気を遣わすダメな父親ではあるが、これからも周りの助けに感謝して頑張ります。
Yちゃん、店主、そして長女、ありがとう!!