函館ワンニャン物語 ⑪ | 南北海道動物愛護ネットワーク みらい

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主に函館市近郊で、捨てられた犬や猫の保護、里親探しを目的に活動している動物保護団体です。
毎週日曜日、美原のパチンコ富士3階にて譲渡会を開催しております、譲渡は、もちろん見学もどうぞ。

函館ワンニャン物語 ⑪ ~キミー 1~


◆アニマルレスキュー犬舎

  
抑留所での譲渡会から、一年が過ぎている。
  
館岡家族は休日を利用し、アニマルレスキューで保
  護している犬、猫の
お手伝いに来ている。
  咲が一匹の猫をじっと見ている。

「この猫、キミーに似ている・・・。」

子「そうね。何となく似ているね。」

「何となくじゃなくて・・・、とても似ている。」

  
一年前に携帯電話で撮っていたキミ―の写真を見せ
  る。

「鼻のこの模様、それから体の模様、どこもそっくり
  信じられない。」

子「そう言われると、ほんと、そっくりね。この猫、
   どこで保護されたか、代表さんに聞いてみるね」

  聖
子は、小走りで代表のもとに行く。
  代表としばらく話し合った後、やがて咲のもとに来
  る。

子「新川町の三角グラウンドに、段ボール箱に入れら
   れて、三日前に捨てられてたそ
うよ。二匹いたん
   だけど、一匹は昨日、赤
川に住んでいる人がもら
   って行ったんだっ
て。」

「キミ―をあげた昭和町の家に行ってみていい?」

子「そうね。気になるし、これから行ってみましょ

   うか。」


◆昭和町(キミ―とステフがもらわれた家)

  聖
子と咲で、一年前にキミ―とステフがもらわれて
  行った昭和町に行く。
  
転居をしたらしく、その家には誰もいない。
  近所の人に聞いてみるが、引っ越し先は分からない


咲「もう一匹捨てられていた、赤川の猫、見に行っても
いい?」

子は、携帯電話で代表と話をする。
もらわれて行った先の住所を聞き出す。


◆赤川町
  
  
二人で赤川に向かう。もう一匹の猫を見て確信する。

「ほら、ステフだよ。間違いない。ママ、ステフに間
  違いない。やっぱりあの猫は、
キミーだよ。ママ、
  間違いない。キミ―と
ステフに間違いない。」

  咲
は、興奮しながら繰り返す。

子「そうね。間違いないみたい。」

  聖
子は、現実を冷静に受け止めながらも、怒りで震
  える。
  
その後、代表に会い事情を説明する。
  
その日から、キミーは館岡家の猫となる。


(「函館ワンニャン物語 ⑫」へ続く・・・)