木村林太郎ブログ~リンタウロスの森 -327ページ目

秋の北海道ツアーその2

今回、札幌「のや」では二夜連続のライヴになる。
一日目の9月18日は、笛を吹いても弦を弾いても歌ってもホラを吹いても超一流の扇柳トールさんとのソロソロライヴ。
ソロと言っても僕の方のステージは、フィドルの小松崎操さんにゲストでご一緒頂くことになっている。
僕はかつて扇柳さんのアルバム「はなのあめ」に二曲ほど参加させて頂いており、今回のライヴも扇柳さんステージ終盤の何曲かで共演させて頂く予定。
扇柳さんも小松崎操さんも大好きでとても尊敬しているミュージシャンなのだが、何しろ札幌と東京の隔たりがあるので年に一度くらいしかお目にかかれない。
まるで七夕のような年に一度のセッション、今からとても楽しみだ。

そして二日目の翌19日は「Rintauros×吉良知彦」北海道ツアーの初日。
今回のツアーは基本的に三段構え?で、最初に僕のソロ、次に吉良さんとギターと譜面台と鈴のハーモニー、最後に僕が加わってZABADAKの曲をご一緒させて頂く、という形になる予定。
どんな選曲になるかは…

ところで会場の「のや」は蔵づくり、雰囲気の良いレストランで、ごはんもとてもおいしい。
行くたびに「東京にもこんなお店があったらな」とうらやましくなってしまう。
そして近くを函館本線と千歳線が走っているので、時折たまらなくいい汽笛が響いてくる。
きっと鉄道好きでなくともグッとくる響きだろう、多分…
往年の「急行かむい」から生まれ変わった「スーパーカムイ」(すごい勇ましい名前になったものだ)とのコラボレーションなども秘かな楽しみだ。

こんなライヴ、お近くの方はぜひぜひお誘い合わせの上ご来場下さい!

(入場の際、ライヴチャージの他にお飲み物かお食事、何か一品のご注文をお願いしています)

木村林太郎

秋の北海道ツアーその1

来たる9月の五連休、神と崇めるZABADAKの吉良知彦さんと北海道・男ツアー?をご一緒させて頂くことになった。
道央から道東へ、札幌~富良野~釧路~網走とまわる。
移動距離がとても長いが、札幌~富良野~釧路間はかつて「北の国から」の名場面にもたびたび登場した絵になるディーゼル急行・狩勝号が通ったゴールデンルート。
今にも汽車の窓から髪を振り乱して「蛍ーっ!」と叫ぶ黒板令子さん(母さん)や、大粒の涙をボロボロ流しながら空知川の河原を走る蛍ちゃんが現れるんじゃないかと思うような路線だ…
もちろん「北の国から」に興味のない方も存分に楽しめることだろう。
狩勝峠付近の美しい森、新得そばに広大な十勝平野、そして釧路~網走の釧網本線も絶景の連続で、この地を旅する楽しみは尽きない。
特に秋の北海道はひたすら美しく、自分の中ではベストシーズンだ(吉良さんのムシ的には8月がベストシーズンなのだろうが…)

とりあえず「虹伝説」の虹食い鬼と似たようなものかもしれないが、旅の先々で美しい風景を存分に味わって、それを自分の音に転化できたら良いなと思っている。

季節柄、まずは日程と台風がぶつからないよう願うばかりだ。

とても静かなレコーディング その1

長いことずっと、一度は自分の歌とハープだけのアルバムを作ってみたいと思っていた。
しかもアルバムの構成など考えず、自分の好きなマイナー調の伝統歌ばかりを集めて、すべて一発録りで。
これまでRivendellで出したCDは、楽器数が多いこともあって歌だけは別録り。
しかし普段は練習でもライヴでも楽器を弾きながら歌っている訳で、別録りではずいぶん雰囲気もノリも変わってしまう。

今回は名エンジニアのdaniさんがマイクを慎重に慎重に立てて、楽器と歌を同時録音。
一発録りは本当に間違いが許されないが、それは正直無理な話。
指を他の弦にちょっとかすっただけでも、ちょっと歌の音程を外しただけでもすぐ最初からやり直し。
daniさんと僕二人きりの、静かな静かなレコーディングは、まるで川原の居残り千本ノックのような緊張感と果てしなさを伴って続いた。