保険とは何か
「保険」とは一体何でしょうか?
当社が考える保険の定義
保険とは、「将来被る負債の平準化」である。
保険取引は、
「現在の保険料支払い」と
「将来の保険金支払の約束」
を交換する取引である。
統計上、n年に一度、
一定の事由(保険事故)が
必ず起きることを前提に、
それにより生じる経済的損失を補填するため
毎年、
保険料(円)=保険金額(円)÷n(年)
を保険会社に支払うことで、
n年中に
いつ一定の事由(保険事故)が生じても
保険金額を上限に、
定額給付ないし損失補填による財産上の給付を
受けられることを約する契約をいう
インターネットで「保険とは」と検索してみます。
拾われてくるキーワードは、
「相互扶助」とか
「収支相等の法則」とかです。
なんとなくわかった気にはなるけれども、
どうも腑に落ちないという感情が沸き立ちませんか?
それもそのはず、
これは、お客さまにとっての保険の本質ではなく
保険会社にとっての保険の本質だからです。
保険会社が、
長期安定した保険制度の運営を行うために
考えたときの「保険とは?」に答えた回答だからです。
保険会社とお客さまとの関係は、単純に
保険料(p)=保険事故発生の確率(w)×保険金額(z)
の関係でしかないのです。
つまり、お客さまにとっての保険とは、
保険料÷保険金額=発生率
発生率は、この一年で起きる確率です。
逆数にすると
保険金額÷保険料=1/発生率
これは、何年に一度起きるかという確率です。
単純に、統計上、n年に一回起きる不都合な事故に対し
経済的損失額÷n年=保険料 を支払うことで、
いつ不都合な事故が起きても
経済的な損失を埋め合わせられる金額を
受取れる権利を買っているということです。
保険会社は、個々の契約で考えると、
n年に1度が、最初の年に起きてしまうと
大きな損失を被ります。
しかし、一年間に1/100の確率で事故が起きる契約を
100件集めると、毎年1件起きることなり
ぴったり収支は合います。
それでも、バラツキは残ります。分母が100件→1,000件
→10,000件→100,000件と増えると、
一年間に発生する事故の数のバラツキが小さくなってきます。
これを「大数の法則」と言います。
つまり、保険とは、
契約者にとっては、
何年に一回事故に遭うかという発生率で考えて
保険金額×発生率で計算される保険料を支払って
いつ事故が起きても保険金額を受取れる権利を買う行為
保険会社にとっては、
一年に何回事故が起きるかという発生率で考えて
保険金額×発生率で計算される保険料を集めて
事故に遭った人に保険金額を支払う行為
保険会社は、
長期安定して経営をし、
保険制度を運営する責任を有するため
これに付随する様々な
必要な措置を同時に行います。
とてもシンプルな保険の本質・・・。
次回は、もう少しわかりやすく解説するため
保険は四角、預金は三角について、解説します。
※参照
保険法における保険の定義
2010年(平成22年)4月1日に施行
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、
当該各号に定めるところによる。
一 保険契約 保険契約、共済契約その他いかなる名称である
かを問わず、当事者の一方が一定の事由が生じたことを条件と
して財産上の給付(生命保険契約及び傷害疾病定額保険契約に
あっては、金銭の支払に限る。以下「保険給付」という。)を
行うことを約し、相手方がこれに対して当該一定の事由の発生
の可能性に応じたものとして保険料(共済掛金を含む。以下同
じ。)を支払うことを約する契約をいう。