営業という職種に初めて就いた時、
先輩から以下のようなことを叩き込まれました。
お客さんが、自分が欲しいものを、完璧に理解していて、
感情をコントロールできていれば、営業なんていう職種は不要なのだ。
自分たちが、存在しているのは、
お客さんは、自分の本当にほしい物、必要な物を把握できていない。
お前も、店先で、
これだっ!自分が漠然と欲しいと思ってたものは、これだっ!
という感情を持った経験があるだろう。
そういう繋がりを作る仕事が、「営業」という仕事なんだよ。
結果として、お客さんが感じた価値>価格であれば、
お客さんは満足をするし、
価値<価格であれば、買わないということなんだ。
だから、「営業」は、価値を見つけ出し、
それをどう伝え、実現してあげるかということが大事なんだ。
他社と競合すると、安易に価格に走っては駄目だ。
価値を高めることをし尽くした後、価値<価格であるならば、
価格を下げて、価値>価格に見直す必要があるということなんだ。
価値を追ってゆくことが、
「営業」という仕事の一番面白いところなんだ。
そして、お前が販売するということも、
お客さんにとっては価値の一部になりえる。
あくまで、商品が主役であることは、忘れてはいけないけれども。
豆腐店、続々廃業「365日働いても利益ない」
こういった記事や話を見聞きすると、
歯がゆさで、いてもたってもいられなくなる。
かつて、ソニーの盛田さんは、片言の英語で、
単身アメリカに営業に出かけ、トランジスタラジオを、
一切の値引きなしで販売したという逸話を思い出す。
自分たちは、こういうロマン溢れる話に胸躍らせた世代です。
とても、とても、足元にも及びませんが、
知恵を絞り、価値を生み出し、
なんとしても、再生産・拡大・発展・繁栄できる価格で販売する
という基本からは逃げたくない。
安売りで煽り、ただ今だけの繁栄を享受し、
守るべき生産者を追い詰めて、
誇りのない「営業」は、いずれ自身の首を絞める結果を招くように思います。
微力ながら、そんな世相に、立ち向かってゆきたいと思うのでした。