「ねじまき鳥クロニクル」村上春樹


好きな本は
なんどもなんどもなんども読み返す。
なんどもなんどもなあんども。

一ヶ月に一回、半年に一回、
一年に一回、三年に一回。

その中でもこの本は特に
読み返す本。
気持ちにバイオリズムがあるなかで、
ある一定のところに達すると
読みたくなる本。

読み返すたびに、
ああ、同じことで躓いてるんだな。
と思う。

暴力的にまで読みたくなって
読み終わると自分の中の気持ち(おもにやな気持ちか)が
すっと抜けていく。
ハードボイルドワンダーランドでいう
シャッフルしてるような感じ。
自分ではわからないの。って
・・・わかんないか??
そうして自分の中の気持ちも、ないかよくわからず
「シャッフル」されている。
気持ちがふっと、軽くなる。


一番高いところにのぼって、
一番に低いところへ落ちる。


井戸と聞くとなぜか惹かれる。
暗く、何もない光が届かない場所に閉じ込められる、
絶望的な気持ちになる。
そこでじっと、
過ぎ去ること、をまつ。
外の嵐が、自分の中の嵐が収まるのを。
ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)/村上 春樹

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ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)/村上 春樹

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ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)/村上 春樹

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「陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)」京極夏彦


「あなたにとって生きているコトというのは
  どういう意味をもつのですーー。」


やっとさざめきが収まった湖面を
そうやって不安定に動かそうとする、伯爵。

生と、死。
祝いと呪い。
相反する、とても近いもの。

侃。京極堂の憑き物落としが始まる。


シリーズものとしては、一周廻ってしまった感があり、
ちょっと物足りなさ、成長度合いとしての、を
感じてしまった。読み応えはもちろんあれど。
陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず) (講談社ノベルス)/京極 夏彦

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「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」リリー・フランキー


さあこれから社会人だ、というとき、
母親と買い物に行った。
就職祝いと、卒業祝い、
冬のボーナスでいつもくれてた
おこづかいをあわせて少しお高いものを
買ってあげようか?という。

散々見回ったけど、
結局ピンとくるものはなかった。
買ってくれるとなると、いつもこうなのだ。
帰る間際に寄った本屋さんで、
きょんが栗原はるみの本を買うのに
かこつけて、この本だけ買ってもらった。

様々なところでレビューを見てたものの、
予備知識はまるでなかった。
リリーフランキー・・あの高田順次と
松尾スズキを足して2で割ったような
おじさん・・と勝手に理解してた。
自伝的なものとは聞いてたけど、
知らなかった、こんな本だったなんて。

不思議だった。持って回った様な
言い回しに、最初はなじめなかった。
子供のころのはなしをしてたと思うと
急に目線を変えてきたりする。
物事の本質的なところをぐっと
さしてくる。
それでも、さっと言い切り、
ぐだぐだと引きずるようなことはなかった。
小倉のこと、東京のこと、
オカンのこと、オトンのこと。
ボウリング場の上の家のことを
話すときも、そこにあるぶんだけ、
そっとはなしていた。
こういう文章はなかなかかけない。

買ってもらって家に着くまでに、
短いながら50ページ近くを読み、
今日のうちに読み終えてしまった。
やめられなかった。
夜中2時半過ぎから一気に朝方まで。
途中読めなくなったりした。
ティッシュを取りにいくことも
考えなかった。枕がわりのクッションに
しみがどんどん広がっていった。
オカン。
現在の私の状況は、
この本の状況に少なからず似ていた。
泣けて泣けてしょうがなかった。
どんなにみんなが素晴らしいか、
みんなに読んで欲しい。
どんなに良かったか、私には話せない。
最近の苛苛が、すこしほどけた。
朝方5時過ぎに祖父母たちに
手紙を書いた。
書きたくなった。会いたくなった。

朝、起きてきた母に、
本がとても良かったと伝え、
お祝いはいらないから、
なにか母が好きなことに使ってほしいと
伝えた。あたしはもう
立派に親孝行ができる歳なんじゃないか?
そう思った。東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~/リリー・フランキー

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