※現在の話です。



私が約10年間、ずっとできなくなってしまったこと。



子供以外の誰かと、約束や計画が、ほぼできなくなってしまいました。


その時、何かが起こっているかもしれないから。


その時、私が元気かどうかわからないから。



「会いたい」と言われるのが苦しくて、

大好きな20年来、30年来の親友たちからの連絡も一切、応えることができなくなりました。




そんな苦しい毎日で、唯一私ができたのは、


子供たちとお出かけ。



そして子供たちと出かける時は、


子供の友達も数人、一緒に連れていくようにしました。


遊園地、動物園、水族館、プール、カラオケ。



お出かけの日は、朝からみんなお家に集合をして、わいわい歩いて駅へ。


本当は元気なんかじゃない私も、

かわいい子供たちと、その友達たちに囲まれると、

元気になれました。



「意外に元気だったんだな」と思われるかもしれませんが、


子供たちと、子供の友達といることは、

唯一の私の安全地帯でした。


子供たちといると、

楽しいことしか起こらないのですから。


ハロウィンや、クリスマスパーティーをお家でする時も、

いつも沢山の子供の友達たちが家にいました。




今日は毎年、恒例のイースター・エッグハントをしました。



小学校1年生の時から毎年、やっていたもの。




気づいたら、

みんな子供ではなく、


対等に話せる大人みたいになっていました。




子供の友達たちはみな、

私の友達になっていました。



この子たちとは、

最長もう8年間の付き合いの子もいます。


子供の友達とは、

彼らが小さな頃からずっと

色々な話をしました。


そしてわかったこと。


子供の友達たちの中にも、

いました。


父親がアルコール依存性や、

母親がギャンブル依存症。


あの子たちも、


私の子供たちと同じように


苦しい思いをし、


それでも涙をふいて、


遊びにきていました。



ご主人の依存性から逃れ、

精神を病み、

立てなくなってしまったお母さんもいました。


(↑「逃げてきたなら、もう忘れればいいじゃないか」

と思われるかもしれませんが、

ご主人の依存性から必死で逃げた後に、立てなくなる人もいます。)



ご主人の依存性から逃れ、

苦しく寂しくなって、男性依存性になり、

子供を家に残し、夜な夜なフラフラと出かけていくお母さんもいました。



(↑「何て無責任な母親だ」

と思われるかもしれませんが、

ご主人が依存性で苦しめられると、

表現しようのない孤独感を感じ、おかしくなってしまう人もいます。)



そんな過酷な状況下が当たり前になってしまった子供の友達たち。


夏休み中は、


私が出勤する朝8時に遊びに来て、

私が帰宅する夕方7時にまだいたこともありました。



「もはや君が家にいない方が違和感があるよ。」

と笑いました。




ある日、

私と子供たちが出かけようとしたら、


いつものように遊びに来てくれたA君。


いつもなら、親御さんに

「一緒に連れていきますね。」

とショートメールを送り、一緒に連れて行くのですが、


たまたま小児科に行く用事もあり、

そこでA君が病気をもらってはいけないと思い、

「今日は小児科に行くからごめんね。」

と断りました。



それでも

「やっぱりついていっちゃダメ?」

とずっとついてくるA君。


私たちの乗ったバスを走って追いかけていたのがかわいそうでした。



実はその時、夏休みの猛暑日に、A君の自宅の電気が止められていて、エアコンが使えなかったそうです。


それをちゃんと私に言ってくれたら、

自宅で待たせてあげたのに…。

もしくは一緒に連れて行って、小児科の近くのファストフードで待たせてあげたのに…。


その後、A君は仕方なく、近くの図書館で寝ていたら怒られ、

近くの夜9時までやっているショッピングモールに一日中いたそうです。


お金を持っていなかったA君は、その日は朝食すら食べなかったそうです。


人がバタバタと熱中症で連日亡くなっていた猛暑日、

A君の命があったことが奇跡だったのかもしれません。




ある日、私の夫が地域でとんでもないことをした翌日でさえ、


変わらず私の子供たちと遊んでくれた

子供の友達たち。



なんて優しい子たちなんだ…

なんて美談だけで済まされる話ではないです。



産まれた時から、

親の依存性に翻弄され続けてきたあの子たちにとって、


私の夫がしでかした

とんでもないことが、


彼らにとって、

そんなとんでもないことではなかった。




そして涙をふいて、

元気に遊ぶ子供の友達たち。



なんて強い子たちなんだ…

と美談だけで済まされる話ではないです。



親の離婚や逮捕を機に、


だんだん立てなくなったり、


自殺未遂をする子もいます。




私はある日、

依存性の家族会で、


取り仕切る年配の女性の方に言われたことがあります。



「あなたみたいな

依存性の配偶者の立場なんて、

離婚して逃げてしまえば終わりだから、いいじゃん。」



そうですね、


一番、苦しんでいるのは、


生まれた時から、

当たり前のように依存性の親を持つ

子供たちですから。



そして

「何でそんな過酷な状況下に子供を置くんだ。」

と思う方もいるでしょうが、


その子供たちは、 


どんな親でも、


必死で親の手を放そうとしないんです。




本来、親から無償の愛を受けて育つ子供時代に、


混乱、苦しみ、寂しさを抱え、


「お母さんには絶対言えないけど、

それでも(依存性の)お父さんと一緒にいたい。」


と本音を話す子供の友達たち。



↑ギャンブル依存性の母親の

実話が元になった映画。


日本で2014年に起こった事件です。


母親のギャンブル依存症に

生まれた時から巻き込まれ続けた子供たちはホームレスになり、


最終的に、

依存性の母親の言いなりになり、

子供が殺人事件を起こします。




さて、


明日から、


子供の友達たちは

中学3年生に進級します。



みんな大きくなったな。




以前は、

「遊んであげている」感覚だったけど、


気づいたら、

私が遊んでもらっていたんだな。





中学3年生になるこの子たち。



あと何年、

私と一緒に遊んでくれるかな。



私はいつか必ず恋しくなる、


この子たちとワイワイ、

お出かけしたこの約8年間を。


本当に本当に楽しいことしか起こらなくて、

みんなありがとう。



これから

多感なティーンエイジャー期、

色々なことがあると思う。


そしてやっぱりこの地域で、

この子たちの成長を見守っていきたいな。