普通のサラリーマンの役をやっても、きっと高橋倫平は面白くない。
いや、まぁ、やったらやったで、面白くもできると思うけど!
170センチ59キロ、イケメンでもないし、何か特徴があるわけでもない。
外見に大した特徴もない。
本当に、普通過ぎるほど普通で、どこにでもいそうな人。
着てるものは原色系が多いので、
ある意味目立ってたりするけど、
普通の格好をすると、本当に普通よー
人ごみで発見できません!
そんな人間が、役者として舞台に立ち続けていけているのは何故だろう。
演じるのが好きだから。お芝居が好きだから。
俺にとってそれはやる理由ではない。
それはただの趣味であって、お金をかければ、できることと何ら変わりはない。
演劇なんて、お金さえ出せば、どんな人間だってできる。
役者として演技をして、ギャラをもらって、家賃払って、光熱費払って、税金払って、保険払って、あれやこれやの支払いをしながら生活ができている人間
なんて、本当にテレビの中の人だけなんじゃないかな。
若い頃は役者で食っていきたい!なんて思っていた時期もあった。
普通に仕事して、結婚して、子供ができて、世間一般的なベターさを醸し出している33歳です。
むしろ幸せの絶頂期です。
俺は人間として、みんなに夢を見させるようなことはできない。
だって、普通なんだもの。
俺はアイドルでもないし、教祖様でもないし、ちっとも偉くない。
大言をはいて、みんな俺についてこい!なんて言うようなカリスマ性も持ち合わせてないし、自分を隠して、格好良く思ってもらおうなんて思っていない。
あえて誇れるのは、献血の回数くらいか?
ありのままの俺でいます。
表現者として、俺にできること。
人間としては無理かもしれないけど、
役者として、表現者として、みんなに夢を見せることはできる。
リアルでないリアルを生み出し、
虚構の世界に引きずり込んで、
現実から離れた場所に連れていく。
それができなくなったと思った時、
それが高橋倫平が舞台から降りる時なのかもしれない。