【前回のお話は下記リンクからどうぞ】
【前回のあらすじ】
過去、夫の束縛が酷かったことを思い出し、
一人旅気分で盛り上がっていた気持ちが、一気に落ち込んでしまった。
大阪に着き、先に到着していた友人K(高校以来仲の良い女友達)と合流した。
そして無事に挙式と披露宴が終わり、新婦である友人(友人O)とは式場で別れた。
その後は、友人Kと一緒に晩御飯を食べようと飲食店に入った。
高校生時代、この友人Kと新婦である友人Oと私は3人で仲が良く、社会人になっても2ヶ月に1度は集まり近況を報告しあったりしていた。
何でも話せる気の許せる友人でも、今回の夫の話をするのには躊躇した。
友人達には夫と結婚した事は伝えていたが、夫と入籍後に友人達と会ったのはたった1回のみ。
会う以外で近況報告はしあっていなかったため、友人に今回の夫の話をするのには勇気が必要だった。
私「あのさ、夫とのことで悩んでることがあるんだけど…」
K「どした?話聞くよ」
「実はね、昨日結婚式に出席することで夫と喧嘩してしまって…」
「え?前から結婚式に行く話はしてたんでしょ?」
「もちろん。招待状が届く前にOから結婚式の話をされた段階で夫に話をして、了承を得てたよ。」
「何が原因で喧嘩に発展したの?仲直りは?」
「恐らく、夫の束縛というか…前からある私の行動を制限しようとする感じだと思う。」
「あー……あれね。」
「それでね、まだ仲直りはしてなくて。
むしろ、喧嘩というか…行く行かないの話をしてると言うよりも、夫からの一方的な罵声がヒートアップしていって、私はもう何も言わなかったの。
夫から受けた言葉を返しても仲直りには至らないと思ったし、私の言葉が火に油だったら収集つかなくなっちゃうから。」
「うんうん。それで?」
「私が座り込んでるところに夫が来て、そのまま首を掴んで少し引きずられた。」
「……え?」
私の話を聞き、Kは目を見開き絶句していた。
「それにね、今年の春頃から夫の様子が変で様子を見てたんだけど、先月の頭に探偵を雇って尾行してもらったら、夫と同じ職場の女性宅に入って行ってそのまま一晩過ごしてた。」
「春頃って、一番下の子を出産した頃でしょ…?」
「うん、そうだよ。」
困惑しているKに、ゆっくり時間をかけながら
浮気を疑うきっかけとなった証拠物の写真や、
私が不倫相手女性とSNSでやり取りしたことや、
夫が約1ヶ月家出していたことや、
家に帰るようになってからの夫の様子、
などをKに細かく話した。
Kは終始、眉をしかめながら話を聞いていた。
「そうだったんだね。辛かった、と言うか…今も辛いよね。」
「………うん。すごく迷ってる。」
「それは何を迷ってるの?」
「自宅からは子供達と私の必要最低限な荷物を運び出して、しばらくは実家で暮らそうと思うの。
でも、それでいいのかなって思って。」
「それでいいかどうかだったら良いと思うよ。
そんな何するか分からない人のところにいるべきじゃないと思うし、元々離婚するつもりだったのなら離れる時期が早まっただけだよ。」
「そっか……確かにそうだね。
今後が定まらないことばかりだから、定めずに前に進むのが怖いだけなのかも。」
「そりゃそうだよ。不安になって当然だよ。
○○(私)だけじゃなくて、子供達の生活もかかってるんだから。
生活するためには旦那さんからもらう生活費が必要だろうけど、今は旦那さんとは物理的に距離を置くべきだと思うよ。
相手からの暴力を未然に防ぐには、距離を置くのが最善策だよ。何かあってからじゃ遅いからね。」
何かあってからじゃ遅い。
確かに、本当にKの言う通りだと思った。
Kからの後押しがあり、私はこのまま子供達と一緒に夫と離れて暮らすことを決めた。