♪ こんなの ほんとに はじめて !¡ | 京都盲唖院・盲学校・視覚障害・点字の歴史

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視覚障害教育の歴史を研究しています。京都盲唖院、古河太四郎、遠山憲美、鳥居嘉三郎、石川倉次、好本督、鳥居篤治郎、小野兼次郎、斎藤百合、エロシェンコ、楽善会、雨宮中平、点字

 点字本の『新訂中学修身教科書巻四ノ上』をわけていただいた。最後のページに驚いた。本の天地(上下)を逆にし、点字(凹面)の行と行の間に「1.細胞 cell 生物体の体はcellよりなる事は現在明らかなる事実である。」と始まるペン字が1ページびっしりと書き込まれている。インターラインの点字だが、ここは片面書きに近いページなので、やりやすかったと思われる。

 紙不足の頃、もとの持ち主とは別の晴眼者か相当よく見えた弱視者かが、点字本をノートの代わりに使ったのだろうか。

 その次のページは両面書きビッシリの点字なのでペンで書き込みづらかったのか、途中であきらめたふしがある。

 旧家の蔵から出てきた点字本らしいが、物語に満ちている。