♪ 小西信八が中村京太郎に宛てたハガキ(レプリカ) | 京都盲唖院・盲学校・視覚障害・点字の歴史

京都盲唖院・盲学校・視覚障害・点字の歴史

視覚障害教育の歴史を研究しています。京都盲唖院、古河太四郎、遠山憲美、鳥居嘉三郎、石川倉次、好本督、鳥居篤治郎、小野兼次郎、斎藤百合、エロシェンコ、楽善会、雨宮中平、点字

♪ 鈴木力二さんの『日本盲教育写真史』の三頁に「ブライユ誕生百年記念葉書」の写真が載っています。

 

 縦長に置いた葉書の上部には、4行の点字が書かれています。

  ももとせの みあと

  あふがる むつの ほし

  みいでし きみの

  あれましし けふ (読み方のかな文字表記もありますが、略)

 年号は「紀元二千五百六十八年」となっています。1908(明治41)年です。

 下部の中央にはルイ・ブライユの像が配置され、頭部を覆うかたちで、右から左に半円を描くように「るいぶれいゆ氏第百回誕生日紀念」と記されています。はっきりとはしませんが、このブライユ像は凸加工されたもののようにも見えます。

 ブライユの左右や下に、点字で、差出人(こにし)や「ぶれいゆ たんじょーび」などと書かれています。

 鈴木さんは、この葉書は「東京盲唖学校長小西信八から在台湾中村京太郎に宛てたもの」と説明なさっています。

 

 今回当ブログに掲載するのは、鈴木力二さんが1980年に作製なさったレプリカの葉書です。こちらのブライユは立体的ではなく、モノクロの写真です。これは実際に郵送された葉書で、右上の部分に個人的な情報がペン書きされていますので、そこはカットしました。