お世話になります。
林でございます。
数日前のネットニュースで、大阪吉本の女性漫才師が45歳で亡くなった、との記事がありました。
もちろん名前は知っていましたし、ネタも見たことがあります。
しかし、特に喋ったこともない同期の芸人さんです。
ご冥福をお祈り致します。
葬儀が執り行われたそうで、多くの芸人が集まってその芸人さんの死を弔ったようです。
相方さんのコメントがとても印象的で
「お互いお婆ちゃんになるまで漫才やってると思ってた」と。
表現がとても難しいですが、そこまで売れているコンビではなかったと認識しています。
関東での知名度はほぼゼロかと。
それでも大阪ではなんばグランド花月での出番であったりローカルの番組出演などでなんとか生活できるくらいの生活はできてらっしゃったのだと思います。
私は今も趣味でお笑いをやっています。
34歳の時に一度ケジメをつけて吉本を退社しました。
月に25万円以上は給料をもらっていました。贅沢はできませんが、生活はなんとかなっていました。
しかし、売れていない自分。
才能がないことから目を背け続けて生きていた自分に耐えられませんでした。
それで突発的に引退を発表しました。
芸人であるからには、常にトップギアで売れる為の努力をして勝負をしてずっと面白くなければならないと思っていました。「林頭おかしいな!」は最高の褒め言葉でした。他の芸人が出来ないトリッキーなことをどれだけ出来るかだけを考えていました。
でも売れませんでした。後輩たちにもどんどん抜かれました。でもそれもいつの日か慣れてきてしまうのです。
「俺たちはこれでいいんだ」とある種逃げながら芸人を続けている先輩や後輩もたくさんいました。
その方々と一緒にされるのが本当に嫌でやめました。
でも歳をもらい、今
お婆ちゃんになるまで漫才してる。
って言葉がとても腑に落ちるというか、私が現役時代だったら勝手に続けてろ!
面白くないやつがお婆ちゃんになるまで芸人続けてられんのか?!
と思っていたでしょう。
今は違います。
一度しかない人生。
芸人という職業との向き合い方も人それぞれ。
そこに干渉される筋合いなんてなにもない。
やりたいようにやって人様に迷惑をかけなければ良いのだと思いました。
私は勝手に芸人はこうあるべきだという理想像を作り上げそれを追い求め自滅した。
ただそれだけの芸人なのだと改めて思いました。
もっと寛容な気持ちを持っていれば
芸人人生も変わっていたのかなぁとか考えますが、現在の環境がとても幸せに感じているのでそれはそれで良しとしています。
青空須藤さん。
安らかにお眠りください。
知らない同期が勝手に言いたい事言って申し訳ありません。笑