日大アメフト部:空気に流されたから流されない意思を | 園原健弘 静かに歩け

園原健弘 静かに歩け

「NO疲れた。ヨ・フォルテ(私は強い)」
そう言いながら、静かに歩いています。

日大当該選手の記者会見

内田前監督・井上コーチの記者会見

 

を見ました。

 

主張が食い違ってますね。

 

世の中の空気は 当該選手が善、監督コーチが悪 となってます。

 

白黒つけたがる世の中ですからね。それの方が安心するのでしょうか?

 

ただ、事実はそんな単純なものではなく、それぞれの感じ方が大切だと思います。

 

TVやマスコミ、SNSに漂う空気感、世間が認める価値観に同調しすぎると自分の人生が生きにくくなります。

今回の当該選手と同じく見誤ります。

 

双方に良い面、悪い面があるのが普通です。

 

ただ今回、両者の記者会見を見て感じたのは、当該選手側が見ている世界の広さと監督・コーチが見えている世界の広さの差。

 

世の中の空気に一番敏感に反応出来たのは、当該選手達のご両親です。見えてる世界が広いからだと思います。

当該選手達の人生がアメリカンフットボールだけではない事を明確に知っているし、過去の事例から逃げなければ挽回できることを知っています。

 

片や監督陣は狭いアメリカンフットボールの中だけの話しに終始していました。事態の収拾も「先方から電話が来ると思っていた。」「それが過去の例だった。」、また、指導面の話しも日大の勝利にとって当該選手の力がどうのこうの。アメフトという狭い世界の中でつけた力で世の中にも処してうまくやって来た成功体験にしがみついている感じ。(ある意味凄いですが。)

 

 

「ルールを守るのは当然と思っていた。」と監督

この言葉を言った時点で世の中的には指導者失格ですよ。

監督/コーチの想いを今いくら語っても、選手に伝わらなければ指導力不足、能力不足。

伝わらなければ意味がありません。「そんなつもりでは言ってない」では指導してないのと一緒。

このあたりは昨今、体協の指導者研修でも相当研修される部分です。

 

また、選手達の力、能力の引き出し方が、今だに恐怖でしか引き出せないと思っている感覚。

 

かなり世の中指導法から遅れている印象を受けます。

 

一歩間違えば関西学院のQBの選手生命ばかりか生命さえ奪いかねない危険なプレーでした。

映像を見る度に赤の他人の私でもヒヤッとします。

当人同士や近親者であればあの映像を見る度に、神に、仏に感謝するでしょう。

「この程度の怪我で良かった!」と。

 

過去にもアメフトでは関学の猿木さんという名QBが試合中の怪我で脊髄損傷で半身不随に(NHKでドラマにもなった。)。

度たびそんな事故は起きているのです。

 

アメフトに関わる人間ならアメフトはルールの中でプレーしていてもそんな危険がつきまとうスポーツだということは百も承知でしょう。

それもかなりの確率で怪我や事故と紙一重である。私だってわかる。

 

あのプレーも万が一というレベルではなく50%50%位の確率で重篤になるような事象だったと思います。本当にあの程度の怪我ですんだのは紙一重だったのではないでしょうか。

 

そんな意味からも指導陣は明確な言葉で指示は出すべき類のスポーツなのではないでしょうか?

 

戦意高揚のために「潰せ」と言っても、それは「怪我をさせろという意味ではないぞ。」と明確に意思統一されて初めて発せられる事が出来る言葉でしょう。

 

当該選手の行った行為はどんな強要があったからと言って正当化されるものではありません。会見でも本人が一番それを承知しているようで、事実関係は淡々と話したものの、記者から監督・コーチを非難させるような誘導には乗らず「自分の弱さ!」と終始一貫していました。

 

 

大学の体育会は、ある意味、理不尽や矛盾を乗り越えることが出来る人材を求められた時代がありました。非常に悪い言い方をすると「全体主義の一兵卒製造所」みたいな社会的要請もあったのではないでしょうか。

 

高度経済成長時代は、屁理屈こねず、言われたことを200%達成するようなモーレツ社員が必要だったのでしょう。

また一兵卒でも言われた通りに頑張れば結果が出る、経済的にも社会的にもどんどん豊かになっていく時代でした。

全体が右肩あがりなので、どんどん上がって行く。

 

そんな流れで内田前監督は多くの力を手に入れて成功されて来たのではないでしょうか。(もちろん勝手な想像です。)

 

日大や明治はそんなところを売り物にしているところもありましたし。(すみません。言いすぎてますか。)

 

今回の日大アメフト部の現状と日大側の対応は時代錯誤感ありありでしょうか。

 

それぞれが多様な価値観をもって生きている時代です。

 

しかし、先日のレスリングの至学館の谷岡(?)学長の記者会見で語っていた、次のフレーズが浮かびました。

 

「栄和人はよくしゃべるけれども何を言いたいのか意味不明」

「片や、伊調はコミュニケーションを取ろとせずにマイペース。」

「コミュニケーションをうまく取れない二人の必然の状況。」

 

 

我々も空気に流されず。しっかりコミュニケーションを取って。逃げない姿勢でことにあたる。真ん中に学生を置いて!ついでに大学の名も残る、くらいの感じですかね。

 

色々教えてもらった出来事でした。

 

当該選手(被害者・加害者)はじめ、関学、日大アメフト部がまた平穏な日常を取り戻して、軌道修正するところはして復活してほしいと思います。