本記事はTwitterの輪華(@ogatakourinpa)の#琳華集でのツイートの内、行った展覧会についての感想の呟きを手短にまとめたものである。

 

2018年10月に行った展覧会

 

日本画の挑戦者たち@山種美術館 10/3水

https://twitter.com/ogatakourinpa/status/1047695405876576256

 

 創立120周年を記念して日本美術院で活躍した画家たちの作品を並べる。観山「不動明王」「朧月」、御舟「山科秋」「柿」「昆虫二題」を面白くみた。気軽に日本画をみられる山種はよい。

 

マルセル・デュシャンと日本美術@東京国立博物館平成館 10/7日

https://twitter.com/ogatakourinpa/status/1048863801053917185

 

 現代美術は全く分からないが、マルセル・デュシャンの展示はまとまりのあるよい展示だったように思う。最後の日本美術の展示はいらないように思った。

 

藤田嗣治展@東京都美術館 10/8月

https://twitter.com/ogatakourinpa/status/1050237383730331650

 

 フジタの画業をまんべんなく並べる。キュビスム風、乳白色、茶褐色の時代など画風の変遷がよく分かる。乳白色と戦争記録画のイメージしかなかったが、思った以上に幅広い作風だった。

 

林原美術館所藏 大名家の能裝束と能面@松涛美術館 10/12金

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 授業の見学会で。岡山藩池田家伝来の能装束を展示。織物の技法は分からないが、さまざまな工夫が凝らされているようだ。

 

再訪:京都・醍醐寺 真言密教の宇宙@サントリー美術館 10/15月

https://twitter.com/ogatakourinpa/status/1051848865609969664

 

 講義の見学会で、前期の最終日。図録で予習して再訪したのでじっくりみられた。快慶不動は炎に注目。隣に並んでいた白描図像の炎もそれぞれ特徴があり興味深い。

 

再々訪:京都・醍醐寺 真言密教の宇宙@サントリー美術館 10/19金

https://twitter.com/ogatakourinpa/status/1053266347419783168

 

 授業で後期展示へ。文殊渡海図は精緻な表現が見事。人物配置のバランスもよく完成度の高い仏画だった。虚空蔵菩薩図は鮮やかな彩色が目を惹く。快慶不動は膝の衣文線と表面の彩色に注目した。

 

京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ@東京国立博物館平成館 10/20土 図録購入

https://ameblo.jp/ringean/entry-12424565458.html

 

 釈迦と十大弟子像をじっくり。十大弟子像は作風検討をしながらみて極めて実りある鑑賞だった。定慶は分からないので、六観音はとにかくどんなものかみておいて、再訪の時にまた深めたい。

 

狩野芳崖と四天王@泉屋博古館分館 10/28日

https://twitter.com/ogatakourinpa/status/1056553294498152448

 

 最終日滑り込みだったのが心残り。芳崖と高弟4人の回顧展。全体的に狩野派と西洋の融和を目指すものが多い。芳崖もさることながら高屋肖哲の仏画がよかった。春草「落葉」も印象深い。

 

 10月は8つの展覧会をみることができた。授業の見学会で稼げたのが大きい。醍醐寺展は快慶不動を白描図像と比べたり、炎の描写に着目したりと濃密な鑑賞ができた。仏画は文殊渡海図と虚空蔵菩薩図がとてもよかった。大報恩寺展は十大弟子をじっくり鑑賞した。快慶工房の造像であるが運慶工房の仏師が交ざっており作風検討しながら。照明で像の目がキラキラと輝いているのに胸を打たれる。ついじっくりみようとして近視眼的にみてしまったので再訪時は距離を置いてみたい。定慶はいまだしっかりみたことがないので、とにかくかたちを目に焼き付けたい。芳崖は予習もせず消化不良だったのが心残り。