フェイスブックより転載:
https://www.facebook.com/yosioqa/posts/1062845600421998
千葉県学童保育連絡協議会主催の、放課後児童クラブ運営指針についての勉強会、6講座すべてを、昨日を含め、休日3日間午前午後を使って受講してきました。
今度、国が制度化を決めた資格:放課後児童クラブ(今後は学童保育をこう呼ぶようです。)の放課後児童支援員(旧・学童保育指導員)の資格取得のための講座と同じ内容とのことだったので、一体どんな理念でまとめられているのか知りたかったからです。
使ったテキストは、中央法規の「放課後児童支援員都道府県認定資格研修教材」http://www.amazon.co.jp/dp/4805852356/ どの自治体も共通でこれをテキストとするそうです。
私は、公設の学童保育が子どもたちに提供している放課後環境が「牢屋の様だ」と評する子もいるように「子どもたちの行動を束縛するもの」と考えていたので、正直この研修の内容については懐疑的でした。
しかし、このテキストに書かれていることは、きわめてまっとうだと感じました。
むしろ、母親たちの押さえきれない「してあげたい願望」に付け込んで営利セクターが提示している、子どもたちをプログラム漬け、イベント漬け、いわばシャブ漬けにするような学童保育の掲げる理念よりは、ずっと凛童舎が子どもたちに提供しようとしている子育ち環境に近いとだと感じたのです。
たとえば、このテキストは、子どもの権利条約に立脚して、子どもの「休む権利、くつろぐ権利」をしっかりと謳っていました。
これは、私のこの5年間の学童保育運営経験からして、多くの母親には、いや今や一部の父親にもない概念です。
多くの親たちは、放課後を「空白の時間」「空き時間」と考えているようで、その時間に子どもたちが何もしないでぼーっとすること、寛いでいることを「無駄」と考えているように見えました。
今日は英語、明日は習字、翌日は職業体験、そのまた翌日は理科実験と、毎日毎日矢継ぎ早に、「役に立ちそう」なコンテンツを並び立てるタイプの学童保育や、毎日遊びプログラムを並べ立て「楽しい」と親に報告させるよう仕向けるタイプの学童保育、いずれも、子どもたちに「自分で考え、選び、熱中する」自律的時間を与えない月5万円もする学童保育は、キャンセル待ちが出来るほど人気なのです。
それに対してこのテキストの理念は、子どもたちを親の所有物ではない一人格を認めようとする理念が感じられます。
また、このテキストには「支援員が子どもたちと一緒に遊ぶ際には、大人がなぜそばにいるのか、子どもたちが納得できる理由を悟らせるように。けして監視のためにそばにいるのでは?と感じさせないように。」といったような記述もありました。
これは、「本来、子どもたちは子どもたちだけで遊ぶのが最上で、大人たちは遠巻きにそれとなく見守っていればよい。昨今、不審者などが増加したため、安全のために子どもについている必要が生じたが、それは必要悪であって、子どもたちにとって必要だからではない。」という凛童舎の思想に合致するものだと感じました。
このテキストの根底に流れている思想は、長く学童保育連絡協議会(学童保育指導員が中心の団体)が国に働きかけてきたものが晴れて公認されたようなものだそうです。
しかし、この理想は、どう見ても今の公設学童保育では実現されていないし、今のままでは実現されそうにない。いくらこの研修を受けてもです。それは、そもそも理想と仕組みが合っていないからです。
そして、職業支援員の方々が主張する仕組み、すなわち支援員の待遇改善、支援員の専門性を認め、「食える職業」にして定着性を高め、ベテランが育つ環境を整え、育成支援の質を高める、ということですが、それは現実味がない気がします。
学童保育の必要量の増大の一方、公共にその仕組みを構築する資金を捻出できる見込みがなさそうだからです。
それに私は、そもそも子どもたちは、それほどベテラン支援員が手当てしなければ育たないとは思いません。それは子どもたちの力量、自己成長力を見くびりすぎだと思うのです。
以降の論については後日書き足します。