セカンドキャリアという言葉が嫌いです。 | 順大陸上部混成ブロックコーチ林田章紀のブログ

陸上十種競技コーチの林田です。

 

僕はアスリートのセカンドキャリア

という言葉が大嫌いです。

 

なぜかというと

セカンドキャリの意味

「セカンドキャリアとはプロスポーツにおいて用いられている言葉であり、プロスポーツ選手の引退後のキャリアを意味する言葉である。」

 

Wikipedia参照

 

第二の職業的なことも

書いてあったりしますが、

 

そもそもキャリアにファーストも、

セカンドもないと思います。

 

キャリアを調べてみたら、

「経歴」とあります。

 

経歴というのは生きている限り

ついて回るものだし

その人の人生だと思います。

 

その人生は1度きりのものなので

引退して新しい人生が始まるみたいなのは

おかしいと考えています。

 

なのでアスリートが競技を引退した後に

次のステップに進みにくいことは

その先の自分自身のキャリアを

考えないまま競技に

打ち込んでいるからだと思います。

 

競技での成績をおさめることは

誰でもできることではないし

素晴らしいことだと思います。

 

しかし、

オリンピックに出ることや

日本で1番になることが

彼らの目的になっているように感じます。

 

僕はアスリートがスポーツで

成績をおさめることは

あくまでも自分の将来のビジョン・目的を

叶えるための、手段(目標)の一つだと思います。

 

「私は将来こうなりたい!そのためにオリンピックに出たい!」

 

というように考えられると

自然とキャリアが繋がっていく気がします。

 

将来のキャリアを考えることが

当たり前になれば

セカンドキャリア云々という言葉は

必要がなくなるはずです。

 

 

また、もう一つ思う事は

僕がアメリカに遠征に行っていた時の話です。

 

遠征で訪れていたクラブチームの陸上選手は

七種競技で6000点を

越えるような選手が3人いました。

6000点は日本記録を上回る点数です。

 

彼女たちは仕事をしながら競技をする

アスリートでした。

セラピスト

パーソナルトレーナー

ベビーシッターなどの仕事をしていました。

 

日本の陸上選手は就職先が厳しいと

言っている人がいますが

僕は全くそう思いません。

 

むしろ、世界的に見たら

まだまだ通用しない種目でも

競技だけに打ち込める

十分な環境がたくさんあるので

贅沢と言えると思います。

 

そのクラブチームの彼女たちは

強くなってスポンサーをつけて

やりたい気持ちもあると思いますが

それ以上に自分のやりたいことのために

仕事をやりくりしながら

競技をしているように見えました。

 

何が言いたいかというと

自分が本当に

「オリンピックに出たい、日本一になりたい」

と思うのであれば

自分自身でそうできるように

取り組めば良いと思います。

 

実業団入って競技に専念しないと

世界を目指せないとか

お金がないと競技を続けられないとか

全く関係がないことだと思います。

 

自分がやりたいことをやるための

取り組み方や環境を考えて

作っていけばいいだけです。

 

そういう自分自身で成立する・完結できる

アスリートが出てくれば

アスリートのセカンドキャリアも

クソもなくなるはずです。

 

それが実現できるように

僕はコーチとして

コーチングをしていきたいと思います。