キューバの自主製作映画を支援するノルウェー政府 | MARYSOL のキューバ映画修行

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【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

(先月末のニュースですが)在キューバ・ノルウェー大使館は、キューバの自主製作映画を支援しており、今年で8回目となる支援基金コンクールの受賞者に、カルロス・レチューガ(写真左)とジュニオール・ガルシアが選ばれました。
      


レチューガ監督の受賞作品『ビセンタ B』(製作中)は、すでにサン・セバスティアン国際映画祭でも受賞を果たし、3万ユーロの賞金を獲得しています。ちなみに、その内容は「大勢の母親がいるが、その子供たちはいない国の話」。(この意味が分からなければ、キューバの実情を知っているとは言えない)

一方、今もっとも話題の人(今月15日に予定されている民主化デモのリーダー)ガルシアのプロジェクトは短編でタイトルは『8分』。果たしてどのような内容なのか、興味津々です。

尚、同基金の目的は、キューバ映画の製作者の成長を促し、映画産業を文化表現として強化すること、同国のオーディオビジュアルシーンの多様性を促進し、その創造性、芸術的表現、イノベーションを促すこと。
審査員には、クラウディア・カルビーニョやアルトゥーロ・インファンテなどキューバ人の名が挙がっていました。
賞金の総額は、10万から25万キューバペソ。
受賞者は、〈援助を受けてから1年以内に作品を完成させ、そのコピーを提出すること〉が条件。

それにしても、“反体制派”と政府が呼ぶガルシアや、ICAICやUNEACに反旗を翻したレチューガを支援するノルウェー政府って、カッコいい!
かねがね自主製作映画を支援するイベントを開催したり、ネット通信の場を提供していて、その活動に注目すると同時に、問題が起きないのか気になっていましたが、忖度せずに、〈表現の自由と促進を擁護する〉筋の通った態度には憧れと尊敬の念を抱いています。日本もこんな国になって欲しい。