先日「キューバ映画祭」で『ある官僚の死』を観ていたとき、ふと思い出した
喩え― それは「後ろに中国人がいる(Tienes un chino detrás)」
キューバでは「悪運」を意味します。
私がそれを知ったのは、マリオ先生による、別の映画(今はヒミツ)の解説でした。
念のために付け加えると、「中国人(chino)」にネガティブなイメージがあるわけではありません。
ポジティブな意味で引き合いに出される例ももちろんあります。
例えば、手の施しようのない患者に対して「これは中国人の医者でも治せない(A este no lo cura ni el médico chino)」。この喩えは“どんな病も治してしまう”と評判の、ハバナに実在した中国人に基づいています。
一方「中国人のように騙されやすい(Lo engañaron como un chino)」という表現は、19世紀に“大儲けできる”と騙されてキューバに連れてこられ、実際は奴隷のようにこき使われたことに因っています。
この他に、ネガティブなイメージとしては、 “執念深い(復讐心が強い)”とか“マネをする”。
ポジティブな方は、“終生変わらぬ忠実な友”、“働き者”、“料理(&菓子作り)の達人”(昔は裕福な家庭は中国人の料理人を雇いたがった)など。
(C)マリオ・ピエドラ
Marysolより
『ある官僚の死』には他にも中国人が登場します。
探してみましょう。