「卵と壁」(4) デスノエスの返信 | MARYSOL のキューバ映画修行

MARYSOL のキューバ映画修行

【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

きょうは先日の私のメール に対するデスノエスの返信(6月12日着)を、本人の許可を得て掲載します。
ちなみに、デスノエス氏には、村上春樹氏の「卵と壁」のスピーチの英語訳と

スペイン語訳も添付して送りました。


MARYSOL のキューバ映画修行-デスノエス 親愛なる友人へ:
君のたった独りで真実を模索する情熱には

実に感嘆する。
真実は見かけの裏に潜んでいる。
「卵と壁」のメタファーは気に入った。考えさせられる。私も同じことを模索している。
だがもう私の年(78歳)になると、意見はない。ヒストリー(歴史・実話)があるのみだ。
私はおそらくその先を行っている。卵と壁の

メタファーはイリュージョン(錯覚・幻想)だ

― 卵は壁を造り、壁は卵を保護すると同時に壊しもする。悲劇的なことには、両者はひとつであり、同じものなのだ。
私はもろく壊れやすい卵であると同時にキューバの壁なのだ。
私は革命の壁の建設に参加し、それが『低開発の記憶』を可能にしたのだ。
決して探求をやめないように。   

エドムンド