先日、「おくりびと 」の試写を観に行きました。
ご遺体を清め、棺に納め、最後の旅立ちのお手伝いをする
納棺師のお話です。
納棺師のお仕事、間近で見たことありますか?
私は大好きな祖母が自宅で亡くなったとき、それを見ました。
初めて見るその仕事は、清らかで尊かったのを覚えています。
ずっと自宅にいた祖母の最後は、命の炎が徐々に消えてゆくようで
とてつもない悲しみに襲われながらも、
「人はこうやって死んでいくんだ」と頭でなく、体と心で感じたものです。
なので、祖母が旅立った後も、遺体が自宅にあることは
なんの違和感もなく、不思議もなく、少しでも長く
その体のそばにいたいと思っていました。
人の最後が、病院であることが多い昨今、
「人の死」と体で向き合う機会って減ってきているのかもしれませんね。
昔、家の中で家族の最後を迎えるのが当たり前だった時、
子供も早くから「人は死ぬのだ」ということを理解していたはずです。
「おくりびと」の納棺師の一連の仕事を見ていて、
どうしようもなく涙を誘ったのは「死に化粧」をほどこすシーンです。
自宅で永遠の眠りについた祖母に、私はお化粧をほどこしました。
死に化粧という意識でやったわけではなく、
綺麗に送り出したいという思いで、夢中でやりました。
冷たくなった祖母の肌は乾燥していて、
だから、まず化粧水や乳液で保湿した後、
一連のメイクをしました。
最後に口紅を引いた時、祖母は生きているように見えました。
人のメイクをしたのは、恐らくこのときが初めてだったと思います。
通夜・告別式に集まった親戚に
「里奈ちゃん、幸子さん綺麗だね」と言われたとき、
嬉しさと悲しさが同時に襲ってきて、
どんな顔をしていいのかわからず、ぐちゃぐちゃの顔で
ぼろぼろ泣きました。
もうすぐお盆です。
祖母はじめご先祖に会いに行きます。
きっと祖母は、綺麗な顔のまま天国を謳歌しているのだと
私はどこかで信じています。
久し振りのお墓参り、楽しみにしています。
