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☆私の本棚☆

読んだ本について思うところを書いています。

あくまでも個人の感想です。

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今回ご紹介するのはこちら

三島由紀夫著

『豊饒の海4 天人五衰』



思えば、私が「唯識」や「阿頼耶識」という言葉を知ったのは、35年ほど前の学生時代に三島由紀夫の4部作『豊饒の海』を読んだときだったろう。

その時は、何やら哲学的でよく分からない、ん?仏教用語なの?よく分からない、とスルーして本編のストーリーを追うだけの読書だった。

それから何度か読み直すも、数年前に、最終話の『天人五衰』を読み直した時の拙ブログ記事がこちら。

しばらくお蔵入りにしていたが、この機会に復刻した。
ああ、この時も阿頼耶識のことはまるで考えていなかった。

「倶舎三年、唯識八年」という言葉がある。


倶舎論や唯識は、仏教を学ぶ上での必須科目である。

超天才の空海ならいざ知らず、凡人の私にとって、この言葉のように、これらを習得することはやさしいことではない。

それでも、空海の密教を理解するためには避けて通れぬ道。

昨年からボチボチ本を読んだり、カルチャーセンターの講座を受けたりしている。


前回の拙ブログの「私の本棚」で紹介した『高岳親王航海記』の著者澁澤龍彦と三島由紀夫とは友人であった。

三島は澁澤の影響で、『サド侯爵夫人』を書いている。

なるほど、の交友関係。


その三島は、昭和41年の正月に澁澤宅を訪ねて、『豊饒の海』の構想を語った、という。


三島由紀夫の『豊饒の海』。

輪廻転生の物語。

『春の雪』、『奔馬』、『暁の寺』、『天人五衰』の四部作。


第1巻の『春の雪』は、行定勲監督、妻夫木聡主演で映画化された。

ヒロイン綾倉聡子役は、今は亡き竹内結子。

私は当時これを映画館で観たが、結子さん、とても美しかった。

春の雪のように儚く美しかった。


それはさておき、『天人五衰』は、私にとって非常に印象的な作品である。

印象的な場面はたくさんある。

曼荼羅も出てくる。

老齢の本多弁護士は夜の公園に佇んで、「自分が胎蔵界曼荼羅の只中にたっているような心地がした」

これはどういうことだろう?

阿頼耶識と関係あるのか?

(密教は、第八識・阿頼耶識の次に第九識・菴摩羅識(あんもらしき)を立てており、これは大日如来に配当される。ここに登場する胎蔵界曼荼羅は密教よりも「豊饒の海」に関連しているように私には思える。)


クライマックスは、昭和49年のクリスマスより少し早めの晩餐会。

本多の友人慶子が、本多の養子透の秘密を本人に勝手にバラす場面。

慶子の立場に立って読むと、これはもう、スッキリ。

多分、この生意気な若者にずっと言いたかったんだろう。

そこから物語は、最終場面である奈良の月修寺へと、急転直下のごとく坂を転げるように進んでいく。


蝉の声が冷ややかに聞こえる、夏の寺。

月修寺の時間は、世俗とは進み方が異なるようだ。

そして、蓄積される記憶も異なるのかも知れない。

物語は、月修寺の庭で終わっている。

ここから出た時、本多はどうなっているのだろう。

この「阿頼耶識」の庭から戻れるのだろうか。


いつも不思議な読後感に駆られる『天人五衰』。



ようやくコロナワクチン三回目の接種を済ませ、夏休みは遠出ができる!と思っていたら、どうやら世間では第7波に突入してしまったようだ。


思えば、第6波は私が二回目の接種の直後にやってきていたから、そのようなサイクルで私のワクチン接種とコロナ感染拡大の波とが同期してしまった、ってコト?(ハチワレちゃん風に)


そんなわけで、もうしばらくお籠り生活は続く。。


お籠りのお供は、仏教のお勉強!


朝日カルチャーやNHKカルチャーでは今季も興味深い仏教系の講座が目白押し。


コロナは困ったことだが、お陰でカルチャーセンターのオンライン講座がめちゃくちゃ増えた。

これまで平日開催の講座は、仕事のため受講ができなかったし、遠隔地の教室の講座も無理だったが、見逃し配信もあるし、休日にゆっくり自宅で受講できるのは本当にありがたい。


1年前に朝日カルチャー横浜の「唯識思想入門-こころの仏教」(駒澤大学教授吉村誠先生)全4回やNHKカルチャー「アビダルマの基礎〜仏教から見た世界の構造」(花園大学教授佐々木閑先生)を受講したのを皮切りに、今年度は、もっといろいろ受講してみようと思った。


今受講中または受講予定の講座のリストを作ってみた。


*「原始仏教入門」(駒澤大学名誉教授池田練太郎先生)朝日カルチャー横浜

4月開講。通年。釈尊の生涯から始まり部派仏教に発展していく過程や思想の変遷などを分かりやすい資料を用いて解説していただいている。


*「大乗仏教入門」(駒澤大学名誉教授池田練太郎先生)朝日カルチャー立川

4月開講。通年。上記と同じ講師による。大乗仏教の重要経典と共にその思想の特徴を分かりやすく解説いただいている。


*「最澄と徳一〜平安時代の大論争を読み解く」(花園大学教授師茂樹先生)朝日カルチャー中之島

7月開講。全2回。最澄さんも徳一さんも空海にとっては大先輩。空海の宿命のライバル最澄と、ひょっとすると空海の密教思想を当時理解できた唯一の人物かもしれない徳一との論争、大変興味深い。空海は論争には全く関与しなかったが。


*「天親菩薩の生涯」(龍谷大学非常勤講師上野隆平先生)朝日カルチャーくずは

7月開講。全3回。天親菩薩とは世親(ヴァスバンドゥ)のこと。昨年学んだ唯識やアビダルマと関連深い。『唯識三十頌』や『倶舎論』の著者である。こんな難解で緻密な思想を論理だてて説明した偉大な思想家、世親とはどんな人物だったのか。大変興味深い。


*「弘法大師の教え-『般若心経』を誦えるということ」(高野山大学准教授土居夏樹先生)NHKカルチャー神戸

8月開講。全1回。高野山大学のアイドル(?)土居先生の講座。とても楽しみです♪


*「平安仏教〜唐との関わりの中で」(奈良国立博物館名誉館員西山厚先生)NHKカルチャー京都

7月開講。全3回。平安時代に唐に渡った、最澄、空海、円仁について。


また、NHKラジオの「宗教の時間」では、興福寺貫首を務められた多川俊映先生の「唯識〜心の深層をさぐる」が通年で開講されている。

こちらはテキスト代だけで(¥950×2)、学べてすごくお得。



これでお籠り生活も充実。

仕事の合間になるけど一生懸命勉強します。


奈良南都の大安寺のプロジェクト「大安寺天平伽藍復元CG製作」に微力ながら協力し、先日CG完成のお知らせとともに、お礼の品が届いた。



大安寺の袋で届きましたー。



  
お礼の品はこちら
大安寺傘☂️です!



内側はこんな感じ。


カワイイ仏教グッズの小物を世に送り出し続ける「フェリシモおてらぶ」とのコラボ品。


今、奈良国立博物館では、特別展「大安寺のすべて」が絶賛開催中。


復元した大安寺天平伽藍CGも、大安寺にて大好評(多分)公開中。


ああ、奈良が私を呼んでいる。


しかしながら、私、コロナワクチン3回目は、6月以降でないと接種できない。(なぜなら2回目接種が去年の12月だったから。)


今は行けないな〜。


万が一感染したら、どれだけ仕事が停滞して、どれだけの人にご迷惑をお掛けすることか、考えただけでおそろしい。


法難ですね、空海さま。

あなたが、唐から戻って何年も九州に留め置かれた気持ち、分かります。

状況はだいぶ違うけど。


「大安寺のすべて」は、6月19日まで。

間に合わん。

その後トーハクでやったりしないかなー。

仏像搬送、大変って、東寺の立体曼荼羅展でも言ってたし。

無理?


ちなみになつくさが大安寺にお参りした記事はこちら。



また行きたい。

早く行きたい🙏