ぼうし



私の綺麗な白いぼうし


風に吹かれてどこまでも


コロコロ  フワフワ舞っていく


どこへいってしまうの?


この手にギュッと掴んでいた筈なのに


いつの間にか私の手の中から


飛んでいってしまった白いぼうし



陽(ひ)の光(ひかり)があたってキラキラと


まるで蝶のようにふわりと


遊んでいる白いぼうし



私はどこまでも  どこまでも


そのぼうしを追いかけてゆく


走って  走って  どこまでも



でもぼうしは逃げてゆく


どこまでも



どうしていってしまうの?



あと少しで届きそうなのに


あと少しでこの手に触れそうなのに


中々届かない悲しい気持ち


触れたと思った瞬間


覚めてしまう悲しい夢



現実はあまりにも無惨すぎて


希望はあまりにも大きすぎて


平和など有りはしないのに


でもどこかに安らぎを求めている自分がいる



ぼうしよ  どこまでも・・・



私はその白いぼうしを


追ってゆく



いつか  この手に


掴まえられることを信じて

   悲しみの理由



何も見えない


何も感じない


それが悲しい



あの頃の私には「何か」が


あった筈なのに


今は心が空っぽ



何も見えない


何も感じない



それが悲しみの理由

   桜桃



親よりも私


友人よりも私


愛する人よりも私


弟よりも私



そう呟きながら


大皿に盛った赤い実を


顰めっ面に口に運ぶ



同じ言葉を繰り返しながら



己に正直に生きること


簡単で一番難しい



赤い実の酸っぱさに


より一層皺を寄せて


ただ呪文のように呟く



親よりも私

   自由



「自由」という二字を


手で描いてごらん



自由とは一体誰のもの


自由とは一体どういう意味



誰にも縛られない心


束縛しないで


束縛しないで


自由にさせて



私は行きたい


あの丘や山に



穢れる前に早く


辛くなる前に早く


あの綺麗な風景の中に溶け込んでゆきたい



「自由」という二字


それは誰もが願っている大きな夢



「自由」という二字を


手で描いてごらん



きっと幸せになれるから


描いた分だけ夢に近付けるから



だから負けないで自分に


世間に


批判に



「自由」はちゃんと


心の中にあるのだから

 リアトリス   (6月17日の誕生花)



私の想いは熱い


それはまるで


リアトリスの花のよう



この気持ちに


偽りはない



ただあなただけを想う


この淡い花に誓って


いつまでも



あなただけを


私の燃える想いで




       ※リアトリスの花言葉:燃える想い

   幸せ



今を生きている青年よ


羽ばたくがよい



その大きな翼でもって


夢に向かって真っすぐに



私はただ見守ることしか


できないけれど



それでも願う



貴方が幸せであるようにと

    願い



貴方がいるから


貴方が頑張っているから


だから私も頑張る



貴方を見ていると


私は何てちっぽけな存在だろう



することもせず


やれることもしないで


大きなことばかり言い


大人振っている


夢は大きく


破れては落ち込み


落ち込んでは泣いて


中途半端で未熟な私



だから貴方を見ると


泣きたくなる



己の弱さに


己の醜さに


涙が溢れる


貴方の姿を励みにしたい



生きている限り


例え傍にいなくても


私は貴方を想うだけで


強くなれるから


荒波に叩きつけられる


岩のように



貴方のように頑張りたい



貴方のように誠実に



それが現実(いま)の私の願いだから

   意義



歪んだ世界にはびこる悪


一体誰が悪いのか


悪はどうして生まれるか


それは人間が


人間でなくなる時


神が悪いのではない



悪が降誕して初めて


気付く愚かさ


なぜに今頃?


誰も真の姿を


見ようとしなかった


その罪は誰もが恐れる


あの悪を生み落とした


悪が悪いわけではない



狂ってゆく世界


泣いているのは誰?


時代の人はそんな感情さえも


忘れてしまった


哀れな子羊


泣いているのは天


今日も天の雫が人々の


頬を濡らしている



政治の不条理


正義と名のつく偽り


人間の過去も


総ては幻か



生きるも死ぬも


大差ない


この不条理の世代で


一体誰が本物に


気付くというのか



あの輝かしい瞳も


熱を帯びた情熱も


人々を魅了するような


政治力も


何も消え失せてしまった


今の世



髪の長い美女は


嘆き悲しんでいるであろう



昔の栄華も


今や夢物語


祖母から母へ


母から娘へと


語り継がれるだけの


昔話


夢を見るだけが生きがいの


かわいそうな孤児たちよ



なぜ立ち上がろうとは


しないのか


面倒臭いのか


機会がないのか


術がないのか


考えたくないのか



牢獄で自らの


夢と野望と平等を


語り合っていた人たちは


きっと笑っていることだろう


現代の鬱屈さに


やる気の無さに


上の空で何も感じない


無表情な動物たちに


腹を抱えて笑っているだろう


‘自分たちは決して


負けなかった‘と



今の我々は一体


何なのだろう


何のために生きているのだろう


男は財産を残すためだけに


女は子孫を残すためだけに


生きている



もう一度彼らの


魂の声を聞こう


熱い涙を流そう



かけがえのない


我々の生(せい)のために

   弘法大師



ぼろぼろの麻の衣を


身にまとい


金剛杖を突き


歩く影



後光煌く


有り難いお姿


水が無いといえば


杖で一突き


黄金の溢れんばかりの


輝かしい水



村人はひざまつき


その有り難いお姿に


涙を流し


合掌す



たとえぼろの衣を


まとっていようとも


その心は


尊い人


人々を助けんがために


この世に


遣わされし人



道行くものはみな


その尊きお姿に


哀願し感謝す



富豪家に


お生まれになっても


驕らず


偉ぶらず


蔑まない仏の心



山道で道に迷えば


犬が助け


困った時は


すかさず仏が


舞い降りる



そのお姿が


通り過ぎるだけで


この世の幸福と


成り給う



小さな子供が


指を差し


誰ぞなと問えば


あれ行くは


この世で最も尊きお方


弘法大師と


教える老婆



人隔てなく


みなに錫杖(しゃくじょう)の


お加持


有り難やと


涙を流す



南無大師遍照金剛



心の中で


三度唱えれば


大師の面影浮び


現わるる



錫杖の音(ね)


凛と響かせ


念珠を持ち


独鈷(どっこ)を持つお姿


大蛇を払い


悪を払う



ああ


あのお姿は


修行大師様


総ての悪を


退治し


救い給う



国の平安と


人々の幸福だけを


祈るお姿こそ


まさに


大日如来の化身



そう


あのお姿こそ


弘法大師空海なり





  ※仏教用語/金剛杖(こんごうつえ):僧侶が持ち歩く杖のこと。 


   錫杖(しゃくじょう):仏具の一種。主にお祓いの時や経の時に使う。

   

   南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう):「南無」とは、


   なんとも有り難いという意。「遍照」は空海をさしている。


   念珠(ねんじゅ):数珠(じゅず)のこと。


   独鈷(どっこ):仏具の一種。主に経の時に使用。真言宗しか使わない。

     ひなぎく    (2月15日の誕生花)



あなたはわたしを


ひなぎくのようだという


なぜだろう


わたしはそんなに


無邪気だろうか



人はわたしを


ひなぎくのようだという


どうしてだろう


わたしはそんなに


無意識だろうか



ーーーーわたしはひなぎくーーーー




       ※ひなぎくの花言葉:無邪気、無意識