また
松山広視先生は直接的だ
と言う
そして
無意味で
一瞬で
絵は
そうであれば
あるほど
美しく
一切の無駄がなく
それが
美しい絵であるということで
そのとき
ゴミまで美しい
と言い
わたしは
その言葉にいつも
いつも
涙が溢れた
また
ご自身も
絵を描く松山先生は
どうしたら
りんくんみたいに
絵が描けるのか
といつも思う
と言う
そしてそれは
息子が
終わりを
考えていないから
魅力的なのだ
と
多くのアーティストは
描き始める
と同時に
描き終わりを
イメージし
描き進めながら
そのイメージとの
ズレを体験し
そのズレを
必死に埋めようと
もがき
その結果
絵が
美しくなくなる
と
先生は言う
でも
息子の絵にはそのズレ
その無駄がなく
それは
彼が
終わりを考えて
描いていないからだ
と言う
それは
彼が
何も考えず
計画も立てず
今この瞬間だけを
生き
反省も
後悔も
ないからだと
そして
絵を描くときに
大切なのは
始まりではなく
いかに終わるかで
息子は
終わりを考えていないのに
その終わり方が
美しく
りんくんが
絵を描くことは
生きる力だ
と
先生は
言う