そして
息子が
絵画教室に
通いはじめて
8ヵ月が
過ぎたとき
第一回目の絵画展が
鈴鹿市内で
開かれることに
なった
そして
松山先生から
絵画展のDMが
配られたとき
わたしはふと
これを
昔
息子のリハビリで
お世話になった
送ろうと
思った
わたしは
リハビリを辞めて
10年以上経っても
時おり
ボランティアさんのことを
思いだし
いつか
恩返しをしよう
と思っていた
もちろん
ボランティアさんが
それを求めていない
ことはわかっていた
でも
あのとき
わたしがしたいことを
無償で応援してくれた
ことを思うたび
それは
なんと有難い
奇跡だったのかと
思った
だから
わたしは
絶対恩返しを
するんだと決め
そして
一番の恩返しは
何かと考えたとき
それは
息子の成長だと
思った
それも
学校を卒業しました
20歳になりました
という成長ではなく
もちろんそれも
人間にとってもだが
養護学校などに
通う子どもたちにとっては特に
有り得ない奇跡なのだが
でももっと
息子の将来に
安心をしてもらえるような
誰が見ても
息子の成長が
わかるようなものを
皆さんに
報告できるように
なりたいと思い
だから
絵画展のDMを
もらったとき
そのときが
やっときた
と思い
わたしは
風便りを
用意しはじめた